アメリカ・メディア・ウォーズ ジャーナリズムの現在地 (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062882279

感想・レビュー・書評

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  • 2008年金融危機以降,広告が激減して経営が厳しいアメリカの新聞業界。若者の新聞離れも進むなか,ジャーナリズムを守りつつ生き残りを図るにはどうするか。その取り組みを丹念に取材。
    市民の感覚や寄付文化の有無,地方紙の役割など,業界を取り巻く環境は日米で大きく異なるが,アメリカの模索は来るべき日本の新聞改革にも参考になる点が少なくない。今ある新聞が突然軒並みなくなる,なんてことはまずなくて,穏やかに入れ替わりつつ,必要に迫られて徐々に変わっていくのだろう。

  • アメリカの紙メディアの苦闘がよくわかる
    ただ、宅配制度がある日本とは
    状況はかなり違うが…
    「メディア」と大層な題だが
    放送に触れられていないのは不備ですよ
    4.1点

  • アメリカの大学とメディアのかんけいは深い。理由の1つにジャーナリズムを学問としてコースや専攻学科に組み込んできた大学が多かったから。現在、アメリカえはジャーナリズム専攻のある大学は全米で100以上あり、各州に平均2つはある。

  • マスメディアに身を置く筆者が、アメリカのメディア媒体担当者へのインタビューを通じて、ニュース・メディアで起きている事象や今後の方向性についてまとめられた書籍。

  • 新聞連載を元にしているため、多少、トピックが古いと感じるが、非常に論点がまとまっていてタメになる。

  • 何が必要な情報なのか改めて考える機会となった。

  • バランスのとれた見方で書かれており、納得させられる部分が多かった。
    ただ、ネット社会のさらなる進展には、伝統的で正統的なジャーナリズムをなぎ倒していくほどの訳のわからない力があるような気がしてならない。そして、その先に何が待っているのか、それを知りたい。

  • 近年のNYTの有料化の動きから最近のジェフ・ペゾスの買収にまで言及していて、現地の方にも直接取材を申し込んでいて、その精力的な行動には好感が持てました
    ほぼ新聞や新興のインディペンデント系のメディアに対する内容で、題名のとおりに他のメディアにも言及してもらえるとさらにありがたかったのですが

  • 大規模な報道機関の多い日本ではメディアの多様化はあまり馴染みのない概念かもしれない。しかしネットが著しく普及した現代、アメリカと同じようにメディアの再編が起こる可能性も否定できない。

  • 読みどころは、4章と5章。
     データ集積・データバンク化。
     生活の質の向上。
     調査報道のしたたかな継続。

     とはいえ、記者クラブ制度や広告タブー、そういったものを抱えた、日本の大新聞に所属する筆者。
     アメリカでは、ジャーナリズムの木はたえてなくならない、と言われても。
     きちんと、毎日新聞について、「批判的な目で」「情報を咀嚼し解釈する」ということができていないとね。

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著者プロフィール

東京都生まれ。1989年毎日新聞社入社。阪神支局、サンデー毎日編集部、東京本社社会部、英オックスフォード大学留学(ロイター・ジャーナリズムスタディー・フェロー)、ワシントン特派員を経て、現在はエルサレム支局長。
2002年の防衛庁(当時)における情報公開請求者への違法な身元調査に関する調査報道、03年の防衛庁(同)自衛官勧誘のための住民票等個人情報不正使用についての調査報道で02、03年の新聞協会賞をそれぞれ受賞。
ワシントン特派員時代は米国の対テロ戦争の実情を描いた長期連載「テロとの戦いと米国」、米メディアの盛衰と再編についての長期連載「ネット時代のメディア・ウォーズ」で10年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞した。
著書に『勝てないアメリカーー「対テロ戦争」の日常』(岩波文庫)、『少女売春供述調書ーーいま、ふたたび問いなおされる家族の絆』(リヨン社)、共著に『個人情報は誰のものかー防衛庁リストとメディア規制』(毎日新聞社)、『ジャーナリズムの条件1、職業としてのジャーナリスト』(岩波書店)がある。

「2013年 『アメリカ・メディア・ウォーズ ジャーナリズムの現在地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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