- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062883696
感想・レビュー・書評
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02.03.26
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共同通信で日銀クラブにいた、橋本卓典記者が書いた一冊。
執筆当時よりさらに厳しい環境となった地域金融。改めて考えさせられる内容でした。
モデルとして出された4つの金融機関に共通していたのは雪深い地域の金融機関。これには何か共通するものがあるのだろうか。
抜本的な改革というのはとても大変であり、簡単にできるものではない。こういう時こそ、周りを見て決めるのではなく、理念、信念を持って決めることが必要になる。
八方美人なのは平時には周囲と軋轢を生まなくていいのかもしれないが、今は有事であり機器的な状況というのを理解しなくてはならない。 -
色々と勉強になりました。。
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読了。未来が明るく見える話で気分がよくなった。現実はどの程度か、私にはわからない。
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資産運用ビジネスをテーマにした「捨てられる銀行2」を先に読んでから本書を読了。
特に、金融検査マニュアルが生み出した矛盾についての解説がとてもわかり易かった。
1999年に検査官の判断基準をまとめた金融検査マニュアルができる。当時の金融機関の課題を反映しマニュアルは「不良債権を出さないための経営」を全うするための視点でまとめられている。これが、金融機関のリレーションシップから遠ざけ「担保と保証と金利」による融資姿勢を強固にした。また、金融機関サイドも、金融検査マニュアルに沿った業務運営をするために、その1.5倍もある独自のマニュアルを作成し、それに基づいた業務運営をするようになる。かくして15年の歴史しか無い金融検査マニュアルが融資判断の根拠になったのである。
批判的な感想
ジャーナリストなので仕方ないのかもしれないが、取材を受けてくれた著名人は持ち上げ気味に書いているように感じる。
私も、金融機関から考える力を奪った金融検査マニュアルを形骸化し、日本のリテール投信ビジネスの金融機関本意な体制を批判した森行政は概ね好意的に見ている。ただ、その過程で収益性の高いスルガ銀行の手法を称賛したり、インデックスファンドを行政として推奨するようなかなり踏み込んだことをしているのも確かだと思う。
そのあたりは割り引いて読む必要があると感じた。 -
想像していた内容とは違いました。
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2019年 1冊目
森金融庁長官の就任に伴い、地銀に求められるものが「財務健全性」から「地域への貢献」に大きく変化した。
これは金融庁の目を気にしながら「不良資産を作らないこと」を念頭に置いていた地方銀行に対し、「きちんと顧客を意識した経営をせよ」という金融機関のあるべき姿を再定義したものに他ならない。
先日社外有識者から「欧州に比べて日本の金融機関はリスクを取らない」という指摘を受けた。
銀行は資金を提供する機関ではなく、顧客、あるいは世の中の課題を解決するための主体であることを強く認識しなければならない。 -
前金融庁長官 森氏 を中心とした地域金融機関改革に関する本。
地域企業の事業支援をおろそかにする地銀は企業から捨てられると言うのが、本のタイトルの意図。
詳しく無い分野だったけど面白かった。
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銀行が今まで不良債権の回収、引き当て、保全の強化に重きを置いていたことによる弊害が大きく出てきている。
かつての金融庁マニュアルによるもの。
これからはリレバンを軸として、本当の意味での顧客本位の営業が求められる。
自身のノルマばかりに目を向けるのではなく、顧客にとって一番の理解者である必要がある。
利ざやがなくなって銀行は厳しい、というのはただの言い訳。むしろ金利でしか顧客に利益をもたらすことが出来なかった銀行の末路である。
自分はこれからリレバンを意識した銀行員生活を送ろうと思った。