最果てアーケード (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062931021

感想・レビュー・書評

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  • 優しさの中に喪失感、死の香りが漂っています。ここで売られているものは必要がなさそうだけれど、誰かにとっては大切なものばかり。自分だけの大切なものが誰かの手によって届くって素敵だな。「私」はこのアーケイドの商店街の人にお父さんの姿を見ているような気がします。そして人生そのものなのかもしれない。

  • 読了済。

  • 酒井駒子さんの表紙のイメージもあって
    じっとりしたフランス映画を見ているような一冊だった
    しっとりじゃなくてじっとり
    最果てのアーケードは…三途の川みたいな?
    生と死の境目の…誰が生きていて誰が死んでいるのか??な不思議な話

  • 2時間

  • だから私は何十年も前からあるお店や建物が好きなんだ〜。

  • 世界で一番小さなアーケードにやってくる人たちを描いた連作短編。
    収録されている「百科事典少女」のタイトルに惹かれて購入。でも読んでみたら良かったけどちょっと思ってたのと違った。
    エピソード的には「輪っか屋」の話が一番好みかな。

  • 不思議なお話。
    すごく読みやすくて、世界観に引き込まれていった。
    こんなお店があったらぜひ行ってみたいなー

  • ここは、世界でいちばん小さなアーケード。 愛するものを失った人々が想い出を買いにくる。 小川洋子が贈る、切なくも美しい物語。使用済みの絵葉書、義眼、徽章、発条、玩具の楽器、人形専用の帽子、ドアノブ、化石……。「一体こんなもの、誰が買うの?」という品を扱う店ばかりが集まっている、世界で一番小さなアーケード。それを必要としているのが、たとえたった一人だとしても、その一人がたどり着くまで辛抱強く待ち続ける――。

  • 昔moonってRPGのゲームがあってそのゲームの街のなかの人たちはそれぞれに役割があって毎日毎日それをこなしながらも実は自分だけの物語を持っているっていうナラティブなRPGだったんだけどそれを思い出した。アーケードという箱庭の中でそれぞれの店主たちの役割とちょっとした物語。それは彼らにとっての日常で読んでいる僕らにとっても他愛のない出来事なのだけどだからこそ語られることのない出来事、それに触れられて生きている実感がした。


  • 誰もが持っているけれど、人には見せない哀しみを表現するのが、小川さんはどうしてこんなに上手なんだろう。
    そして、その哀しみにひっそり寄り添うんだよね。
    あくまでひっそりと。
    誰かにとってはガラクタだけれど、
    誰かにとっては宝物。
    そんな、一体誰が買うんだろうという品物を扱う風変わりなアーケード。
    しかし、必要な物は必要な人のもとに届く。
    様々な人の想いを紡ぎながら。

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著者プロフィール

1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。その他の小説作品に『猫を抱いて象と泳ぐ』『琥珀のまたたき』『約束された移動』などがある。

「2023年 『川端康成の話をしようじゃないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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