世界の果てのこどもたち (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062939027

感想・レビュー・書評

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  • 子を持つ親としては堪らない。涙。

  • 大好き。

  • 星5

  • 辛いなかでも存在した、優しさや親切のリレー。その結果に笑みがこぼれた。
    この三人のような関係が、くにと国との間で現実でも結べたらいいのに。

    それにしても、この戦争の背景や歴史をもっと勉強しなければ。自分の知識が偏っているというか、歪んでいるというか。そんな気がしてならなかった。

  • 中脇初枝 「 世界の果てのこどもたち 」

    満州国を舞台とした 3人の少女(中国残留孤児、在日朝鮮人、日本人)の物語。

    「戦争=愚か」以外の描き方は していないので、戦争の悲惨さや戦後の在り方を考えさせる小説ではなかった。民族間の感情を 満州国の問題と共に 描いた小説だと思う


    満州国の問題を丁寧に描いている
    *満州国が 傀儡国家であるが故に存在した 満州人や 満州にいる朝鮮人の抗日感情を 3人の子供の目線を通して描写
    *3人の女性の友情を通して 満州国建国の理想であった 東洋の友情を描写


    大人と子供の対比
    「大人たちには侮られているが〜こどもたちは慕っていた」

    人間の愚かさ
    「人間〜愚かなことを繰り返さないようにするため勉強する」
    「人間は〜置かれた場所で 精一杯生きていく」

  • 2019.02.09読了
    450ページの長編。
    私を見つけて→きみはいい子→と来ての
    本作です。
    内容は第二次世界大戦時に満州で出会った3人の少女…
    朝鮮人の美子、四国の村から満州を目指した日本人の1人珠子、そして横浜に生まれ裕福な暮らしをしていた茉莉。
    この三人が戦争によっておくらばざるをえなかった波乱万丈な人生とその顚末を綴った物語。

    中脇初枝さんの作品は題材として重いものが多いが必ず最後に小さくても光を見出すことができるのでホッとできる。心と体に優しい作品

  • 満州で出会った3人の少女が、戦争に翻弄された末にまた出会うまでの物語です。
    悲しいです、とにかく悲しい。満州で誘拐され中国残留孤児となる珠子、在日朝鮮人として葛藤の中生きていく美子、空襲で家族を全て失い幸せになる事を拒み続ける茉莉。皆よく生き残ったなあ・・・。無数の珠子、美子、茉莉が日本国内外に沢山いた事を忘れてはいけないです。子どもの頃はお年寄りから色々な話を聞く機会が有りましたが、もう実際に体験している人から話を聞く事は難しくなりました。
    広く皆に読んで欲しい本です。戦争反対。

  • 少女達がどのように生きて行くのか気になり一気に読み終えてしまった。幼児の母として、子供のためには何としても頑張らなくてはいけない気持ちや、泣く赤子を泣き止ませなくてはならない辛さなど読んでて苦しくなった。

  • 戦争に翻弄されながらも生きていくことができたのは、愛されていたと言う記憶のおかげだった。

  • 本屋大賞2016年3位。満州移民の悲惨な話は「闇に香る嘘」ってのがあったけど、この本も前半は重苦しい話が続く。朝鮮半島や中国の一部を第二次世界大戦までは日本が支配下に置いていたことが、今の反日感情のベースとなってるんだなってことを再認識させられる。かつてのヨーロッパの大国がいろんな国を植民地にしてたことによる根強い反感ってのもあるのでしょうかね。征服欲によって形作られた人間の歴史ってのはやっかいなものです。この小説はそんな悲惨な描写が細かいのと長いのでやや退屈です。それでも、人から優しくされた記憶が悲惨な状況に耐えて豊に生きていく糧になるってことや、そういった心のつながりの暖かさに心を揺さぶられます。最後の方は泣きました。なんか、生きる勇気を与えてくれる本です。

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著者プロフィール

徳島県に生まれ高知県で育つ。高校在学中に坊っちゃん文学賞を受賞。筑波大学で民俗学を学ぶ。創作、昔話を再話し語る。昔話集に『女の子の昔話 日本につたわるとっておきのおはなし』『ちゃあちゃんのむかしばなし』(産経児童出版文化賞JR賞)、絵本に「女の子の昔話えほん」シリーズ、『つるかめつるかめ』など。小説に『きみはいい子』(坪田譲治文学賞)『わたしをみつけて』『世界の果てのこどもたち』『神の島のこどもたち』などがある。

「2023年 『世界の女の子の昔話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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