うちの旦那が甘ちゃんで 7 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065189535

作品紹介・あらすじ

沙耶と月也は、湯治のためにひと月の休暇をもらい、箱根に旅立つことになる。といっても関所を越えることはなく、箱根で湯治をして戻ってくるという予定の旅だった。旅の途中、保土ヶ谷でひと組の若夫婦と知り合うが、二人はなんと駆け落ちの途中だった。旗本の「鈴村兵庫」の娘「八重」が、使用人であった「丹次郎」と駆け落ちしてしまったのである。追手に捕まれば斬られるかもしれない、とおびえるふたりを拾って、「四人連れならバレないかもしれない」と合流する月也。駆け落ちの事情を聞きつつも箱根湯本の旅館でゆったりとすごす四人。ところが箱根の神社で八重の兄「十兵衛」に追いつかれてしまう。武士の意地と女の幸せのはざまに立って、月也と沙耶は決死の仲裁にはいるが……。

感想・レビュー・書評

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  • うちの旦那が甘ちゃんでシリーズの7作目
    2020.03発行。字の大きさは…小。

    風烈廻り方同心・紅藤月也の妻で月也の小者の沙耶が、月也をうまく誘導しながら事件を解決して行く。

    月也と沙耶は、奉行の筒井から「女敵討ち」を捕らえるため、夫婦で箱根へ湯治に行くよう命じられる。
    これまで女敵討ちは、3年に一度あれば多い方であったが、最近は月に数度も行われる。
    これは、瓦版屋が裏で駆け落ち者を探して、読売として売るか、示談金を取っているからではと…。
    箱根へ行く時の沙耶の男装がいい。

    【読後】
    今回は、月也と沙耶が湯治に箱根へ行くことから、二人の距離がすごく近くなっています。
    手を繋いで歩いたり、一つの布団に二人で入ったりと…。
    このため、いままでの書き方と少し違います。
    そこが楽しみかもしれないですね。

  • #読了 シリーズ7作目。今回は江戸ではなく東海道でのお話。箱根へ湯治に行く道中ということで少し趣がかわって面白かった。道中出てくる料理が毎回美味しそうで、自分でも作ってみたくなる。
    道中、訳ありげな駆け落ち男女と出会って云々という話だけど、結末は本当にあっさり。江戸で頼りになるみんながいないからどう二人が事件を解決するのか楽しみにしていた反面、肩透かし感は強い。
    特に緊張感も何もなく読み進められるのは、逆に強みなのかなぁ。そういう私も8巻を読むつもり。

  • 月也は全然成長しないんですが、沙耶が駄目な男が好きなんだから仕方ないのか。
    そう考えると沙耶にも成長してもらいたい。内容は箱根への旅で、いつもと違う旅先での目新しい出来事が楽しかったです。

  • だんだん結末、解決が雑

  • 女敵討ちて男社会の理不尽よのうと思いつつ興味深く読みました。
    せっかくなので江戸時代の箱根への湯治の様子がもう少し知りたかったです。

  • 甘ちゃん旦那七作目。

    月也と沙耶が駆け落ち?
    江戸で駆け落ちからの女敵討ちが流行っており、
    奉行の差し金で箱根へ湯治の旅に出た二人。
    当然のように駆け落ちの二人と知り合うが…。

    二人が江戸を離れてどうなるかと思えば、
    相変わらずのんきな月也と鋭い沙耶。
    駕籠にのったり、蓮台にのったり、
    美味しいものを食べたり、お土産買ったり。

    正直、宮部みゆきの後に読むのはどうかと思っていたが、
    なんだか相変わらずで、素直で、単純で、
    これはこれで良いのだと見直した。

  • 月也のお奉行も、優しいのであろう、、、月也と沙耶は、奉行のすゝめで、箱根へ湯治の旅でに出かける事になるのだが、、、
    その旅には、女敵討ち(めがたきうち)が、江戸で流行の・・・様子を瓦版屋が、読売として売っているせいで、最近は月に数度も・・・・

    武士は、外泊も禁止なのに、旅へ、、、それも妻を連れていける事に成るなんて、本当にあり得たのだろうか?

    外出自粛が、昨今コロナ問題で、成果が、出ているのだが、この時代も、旅へ出かけるとなると、大ごとだったのだろうなぁ~と思われることが、沢山ある。

    東海道の一里塚で、伊勢の抜け参りの子供達から、持ちを恵んで欲しいと頼まれた月也は、わさわさと集まる子供達へ、餅が無くなるまで、与える。
    飽きれる所だが、「貧乏くじを何度もひく人は馬鹿であるけど、ずっと貧乏くじを引き続けられる人は、器が、大きい。いつかきっとその大きな器に 運の水が満ちるかと」と、人足から、言われる。

    月也の人の良さが、描写されている。
    毎度、粗忽な立ち振る舞いを気にしている沙耶は、自分の事が嫌いにならないか?と、心配して、言葉にするのだが・・・・甘い言葉にも、嫌みが無い。

    箱根への旅の途中で、出会った2人が、駆け落ちの途中という事で、一緒に旅をするのだが、、、、
    それには、訳アリの事が・・・
    藩主を諫めるための狂言であることに。

    煽る瓦版屋も、かどわかしにかかわる罪に・・・

    めでたしめでたしなのだが、この箱根の旅は、月也と沙耶には、、、良い思い出にはなったようだが、、、一番は、ホーム・ステイが、良いという事に落ち着いた!

    さてさて次は、月也が、女になる???と、又 面白そうである。

  • 今回は、女敵打ちを瓦版が追いかけて、脅しているのでは?という事件が多発。
    何か大きな黒幕がいるのではないか?

    またしても奉行に、事件の捜査を依頼された夫婦。
    初めて表向きには「湯治」という名目で東海道を箱根路へ。

    世間を観察して報告するようにと言われ、初めはルンルン気分であったが、ある時に駆け落ちの男女と遭遇し、事件に巻き込まれる。

    この夫婦自体がとてもいい性格で、夫婦という単位のあり方というものにも、独自の提言がある。
    物語も面白いのだが、人と人との繋がり方、相手への思いやり、言葉かけ、、、と、幾つもの考えさせられる部分が多く、面白い作品になっている。

  • 月也と沙耶は、箱根へ湯治に行くことに。ところが、駆け落ち中の若夫婦と出会い……。

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著者プロフィール

1966年広島県生まれ。作家であり漫画原作者。多くの文献に当たって時代考証を重ね、豊富な情報を盛り込んだ作風を持ち味にしている。小説には『大正野球娘。』『三国志』『金四郎の妻ですが』『捕り物に姉が口を出してきます』『うちの宿六が十手持ちですみません』『帰蝶さまがヤバい』『ありんす国の料理人』『あやかし長屋 嫁は猫又』『恋文屋さんのごほうび酒』『七代目銭形平次の嫁なんです』などがある。

「2023年 『うちの旦那が甘ちゃんで 飴どろぼう編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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