オリーブの実るころ

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 672
感想 : 73
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065279502

感想・レビュー・書評

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  • 2023.1.31

  • 何とも言えない味わいの短編が収められている。

    最初の短編はさまざまな人物の視点からある40代男性の独身生活と過去の結婚生活の失敗についてつらつらと書かれていてちょっと皮肉な内容で、その他、白鳥と夫を分け合って暮らし続けた女性の物語や、庭にオリーブの木を植えた男性の人生、遠い地方都市の選挙戦を応援する男性の人生など、単純に面白い、とか、切ない、とかという言葉では表現できない不思議で素敵な物語が集められていて、どの短編もそれほど長いものではないのに読み終えた後にちょっと遠いところに連れていかれて帰って来たような気分になる。

  • 小さいおうち以来二冊目。なんとなくほのぼのとしてそうで心にひっかかる。そんな作品集。川端康成の登場する短編はなぜ、どうして書かれたのか、おもしろい。

  • ほのぼのとした懐かしさを感じる物語がおさめられた短編集。楽しく読みました。

  • 6編からなる短編集。なんだけど読んでいてよく分からなかった。
    白鳥の出てくる『ガリップ』はなんとなく好き。結構不穏な内容もあったけど、でも二人と一羽の関係性が良い。白鳥が助手席に乗っている様子を見てみたいな。

  • どの短編も面白かった。
    特に最後の話が。

  • 22.12.17読了
    んー。長野の高山と書かれた時点で、そこだけが残ってしまい。たしかにそうだけど。

    短編集だったから、わりとさらーっと読めた。
    色々背負って生きてんね。みんな。

  • 6編の短編集。
    表紙に描かれている、白鳥との結婚式?の「がリップ」は擬人化されているのか、もはやひとりの人間のようにふるまうコハクチョウと、ある夫婦の物語。
    動物も入ってくる三角関係はホラーっぽくも感じるが、憎めないガリップが愛おしい。

    表題の「オリーブの実るころ」は、ある高齢者が淡々と若かりし頃を語るが、とてもドラマティックで映画をみているかのような人生だ。
    一旦切れたかにみえた縁が、ずっと後になって繋がれる奇跡。

    「ローゼンブルクで恋をして」も終活をするという父の話で、途切れた縁に気づき行動を起こす高齢者が描かれていた。
    自分にとって何が大切なのか、悔いはないのか、と問われた気がした。

  • 短編集…どの話もkawaiiお話だった。読んでる間そよそよと風が吹いている感じだった。

  • 2022 11/24

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著者プロフィール

1964 年東京都杉並生まれ。小説家、エッセイスト。出版社勤務、フリーライターを経て、2003 年『FUTON』でデビュー。2010 年『小さいおうち』で第143 回直木三十五賞受賞。同作品は山田洋次監督により映画化。『かたづの!』で第3 回河合隼雄物語賞・第4 回歴史時代作家クラブ作品賞・第28 回柴田錬三郎賞を、『長いお別れ』で第10 回中央公論文芸賞・第5 回日本医療小説大賞を、『夢見る帝国図書館』で第30 回紫式部文学賞を受賞。

「2022年 『手塚マンガで学ぶ 憲法・環境・共生 全3巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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