だいたい四国八十八ヶ所 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.79
  • (27)
  • (48)
  • (35)
  • (7)
  • (1)
本棚登録 : 376
感想 : 49
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087451535

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • リラックスして読める本。本編と関係ないような、作者の考えたことや、妄想がしょうもないことが多く、楽しい。
    一歩謙遜したようなところがありつつ、卑屈でないその人間性が、文章に表れているのかもしれない。
    非常に好きな文体。

  • この本は、宮田さんが八十八ヶ所区切り打ちで歩き遍路をした体験記。マメが出来た辛さがとても伝わる。トンネルに対しての考えを訂正したところはクスリときた。一度は行きたいと思ってる八十八ヶ所巡り。けど、私には歩き遍路は無理だろな。何でもありでまわりたい。宮田さんが遍路中に行ったスノーケリングもしたいし、しまなみ海道を自転車で渡ってみたい。そうそう、八十八ヶ所と言えば水曜どうでしょうが思い浮かぶ。寺名を見ると、脳内で大泉洋の動作付きで寺名が聴こえてくるわ。また見たいな。

  • タイトル通りアバウトなお遍路参り。誰が何の目的であろうとやいやい言われる筋合いはないし、せっかくいくのであれば観光しても寄り道もしたいと思うのは人の心であるし、ゆるくといえどもお参りはするわけで、その中で感じることや落ちる何かもあるわけで。全体的に足にできるマメ(水ぶくれ的な)に心奪われているお遍路参りだが、それも、また、一つの真実で。150日はテント泊というインストラクターさんみたいな生き方もあれば、お遍路さんを接待するという名のお節介をやく生き方もあり、速さ日数にこだわる人もいるわけで。様々ではある。

  • 四国歩き遍路の道中記。
    著者は遍路ころがしも難なく歩くかなりのご健脚のよう。
    歩き遍路の方々は皆白衣を着て黙々と歩いてらっしゃるので、八十八ヶ所を踏破したいという動機でスタンプラリーのように思ってたり道具を粗末に扱ったり不平不満の様子はちょっとなんだかなぁって思うけれど。
    足のマメの話ばかりのゆるいエッセイでした。

  • 特に神妙な動機は何もなく、一周してみたい(四国)、全部回ってみたい(八十八ヶ所)。いっぱい歩きたい、という理由ではじめた四国へんろの旅。次々とできるマメの痛みや避けられない台風、たくさんの難所に悩まされつつも、とにかく歩いた合計六十四日間。自転車でしまなみ海道を渡ったり、カヌーで川を下ったり、信心薄め、観光&寄り道し放題の、タマキング流「非・本格派」へんろ旅の全記録。(アマゾン紹介文)

    1つのテーマに絞っているので、どうしても普段より真面目になりがちかなぁという印象でした。
    とは言え、面白くないわけではなく、読了後、お遍路とまではいわなくともただ歩きたくなる一冊です。

  • 旅の紀行文は、名所礼賛とか、うまいものがどうとか、ハプニングやトラブルとか、思いや感想ばかりのものになりがちだが、抜群の描写力とちょっと突き放したような乾いた筆致で面白く読める。力のあるライターだと思った。

  • いつかではなく、決断も大事

  • 宮田さんの文章は始終ゆるい感じだが、結構、核心をつかれるので、おおーっと心うたれることが度々。タイトルはだいたいだったのに、八十八ヶ所徒歩で完璧に巡ってらっしゃるので、これを読めば四国八十八ヶ所回った気になります。

  • 2014年1月が第1刷なのに楽○では入手できず、ようやく手に入れた本書。タイトルどおり程よく力の抜けたお遍路紀行で、お気に入りのフレーズに附箋を付けていったら、10本以上にもなってしまった。予想外に面白い文体で、著者の他作品を消費税増税前に駆込み発注してしまった。八十八番札所を打ち、札所巡り1周を果たすべく六番札所へ向けて歩くくだりで、何気ない文章なのに何故だか感動する自分がいた。

  • ゆるい旅日記といった感じ。
    お遍路参りってしてみたいけど、ハードル高いななんて思っていたけど、こんな形もあるんだと知って、自分なりのお遍路参りも見つけられそうな気がした。
    とはいえ、作者が書いているほど簡単ではないのだろうな…。
    いつかはお遍路挑戦してみたいと思わせてくれる一冊。

全49件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

旅と散歩と石ころと変な生きものを愛し、いかに仕事をサボって楽しく過ごすかを追究している作家兼エッセイスト。その作風は、読めば仕事のやる気がゼロになると、働きたくない人たちの間で高く評価されている。主な著書は『いい感じの石ころを拾いに』(中公文庫)、『東京近郊スペクタクル散歩』(新潮社)、『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』(大福書林)、『明日ロト7が私を救う』(本の雑誌社)など。

「2023年 『路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮田珠己の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂幸太郎
沢木耕太郎
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×