だいたい四国八十八ヶ所 (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087451535

感想・レビュー・書評

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  • 2014年1月25日、初、並、帯無、集英社文庫
    2016年9月9日、津BF

  • 筆者がお遍路を淡々とする話ですが、本当に淡々としているのでそれほど楽しくない。ちょっと辛口かもしれないけれど、シェルパ斎藤や高野秀行の本を読んでいる時のウキウキ感は無いです。好みの問題なんだと思う。
    想えばデビュー作の「旅の理不尽」から肌が合わないという気がしていたのであった。残念。

  • お遍路さんの時の体験がゆるーく書かれていて、ぽーっと読むことができました。
    作者の辛かった、よかったと感じたところがいろいろ書かれていて、そういうことがありそうだなー、と感じる本でした。

    考え方的な部分は好みは多少あるかもしれないけど、僕はこの人の考え方はありかなと思いました。というか僕も同じようなことを考えそう。

    お遍路さんをいつか歩きたいと思わせてくれた本です。

  • 理由なく、四国八十八巡りを歩いてみたいと、思い立ったが吉日。東京からはるばるフェリーで徳島県1番礼所の霊山寺をスタートした著者。気分はお気楽観光、信仰心などこれっぽっちもない。タイトルの「だいたい」が示す通り、脱力系で寄り道しまくりの旅日記。いつでもやめてやるという鉄の意志を持った著者が四国内をずんずんと突き進む。

    足のマメの痛みに格闘したり、金剛杖の使い方に悩んだり、妙なところにスポットを当てつつ、外国人のガイド、カヌーの川下り、温泉めぐりなど観光も堪能。一人旅なんだけど、実に楽しそう。なんだかんだ言いいながも、八十八巡りを果たしてしまうのもニクい。

    著者は言う。旅の醍醐味とは想像していた場所に、今、自分がそこにいるという実感なのだと。そんな人だから「だいたい」という衝動的な旅を実行し、楽しめるのだろう。

  • 宮田珠己『だいたい四国八十八箇所』読了。

    随分と適当な本だな〜と思って読んでたけど、読み進めていくうちに、「遍路ってこんな感じなのか〜」と我がことのように感じれる良書。

    印象に残った箇所は、over60は〇〇日で歩ききった、1日〇〇キロ歩いた、などの健康自慢が多くて、先を急いでいるように見える一方、若者はのらりくらり四国一周してて郵便局の消印集めたり、とにかく無意味なことに一生懸命になってるってところ。
    遍路を楽しめるのは、後者でしょうね。
    あとは、国道のような車通りが多いところは二度と歩きたくない(ファーストフード的な道は歩きたない!)けど、山の中や標高の高いところは大変だけど楽しいってのは、地域の存続を考える上でも重要な視点だと思います。

  • めっちゃアバウト!なタイトルとは裏腹にきっちり四国巡礼しているこのエッセイ。
    読んだだけなのに、ちょっと行った気になってしまったり。

  •  四国八十八ヶ所巡りというのは、八十八のお寺を巡る。
    移動は、車、自転車、観光バスツアーなどがあるが、筆者が選んだのは徒歩。
    8回に分け全64日間で、四国を一周する。
    筆者は、信仰的な巡礼ではなく、 スタンプラリーを回るように、「歩いて全部を周り四国を一周したい!」という気持ちで回ったのだ。

     四国で八十八ヶ所巡りをしていると、人との出会いは一期一会。
    そして、年配の人、若い人、外国人などさまざまな人が巡る。
    中には、野宿をする人がいたり、歩いて巡るが車での付き添いがあったり。

     この本の著者は、八十八ヶ所での出来事や、歩きながら考えたことなどをこの本で綴っている。
    途中、海で泳いだり、2日間歩くのを休みジャングル風呂に行ったり。
    雨の日はホテルでのんびりしたり、四万十川をカヌーで下ったりして、ゆるく四国を楽しんでいる。
    白衣は着ず、杖も使わず、菅笠のみをかぶって歩いていく。

     時間とお金があれば、無心になって歩いてみるのもいいかもしれない。
    行く前に、この本をペラペラと読めば、少しは準備をして望めるはず!

  • 「だいたい」なんていい加減な、と思ったのですが、回るお寺を端折ったとかそういった事ではなく、何事にも縛られない、ただいろいろ見て回りたい、という思いからつけたものらしい。信仰があるわけでなく、本人自身が「偽遍路」という思いを持ちながら、それでも「区切り打ち」で64日間かけて、全行程1200kmを歩き通すのは立派。八十八か所は私もいつか回ってみたい。そんな贅沢(時間的に)できるのは、まだまだ先の事ではありますが。

  • 地元、気になるお遍路さんの旅行記ということもあり、個人的にはとても面白かった。
    ただ、それ以上に作者の文章や考え方が自分好みで終始楽しく読ませてもらった。
    「意味を考える前に計画を立て、結論が出る前に出発してしまう。これが大切である」
    「やりたいことは面倒臭い」

  • 知ってるお寺とかが出てきて楽しく読めた。

    区切り打ちだったら別に歩きにこだわらず公共交通機関を使ってもいいんじゃないかと思った。楽して回ろうよ。

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著者プロフィール

旅と散歩と石ころと変な生きものを愛し、いかに仕事をサボって楽しく過ごすかを追究している作家兼エッセイスト。その作風は、読めば仕事のやる気がゼロになると、働きたくない人たちの間で高く評価されている。主な著書は『いい感じの石ころを拾いに』(中公文庫)、『東京近郊スペクタクル散歩』(新潮社)、『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』(大福書林)、『明日ロト7が私を救う』(本の雑誌社)など。

「2023年 『路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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