ZOO 1 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.65
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本棚登録 : 14632
感想 : 1318
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087460377

感想・レビュー・書評

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  • 表題作を含み二冊構成になっている短編集一冊目。
    どこかで聞いたようなものもあるが,設定が工夫されており,
    読みやすく切なさを導く表現とともになかなか楽しめた。
    現代風の星新一といった印象も受けた。
    個人的には「SEVEN ROOMS」,「陽だまりの詩」が良かった。

  • SEVENROOMS!SEVENROOMS!

  • ストーリー自体は残酷で絶望的に思えるけど、読んでいる感じとしてはさらっとしてて読後感も悪くなくてとにかく不思議な気持ちになった、seven roomsは信仰的でまた読み返したい

  • 常にドキドキハラハラする短編集だった。
    他にはない、ジャンルでこんな話を思いつくのが凄すぎる。
    ホラーが好きなので、お気に入りの一冊

  • 昔から大好きなホラー小説(になるのか?)
    特にSEVEN ROOMSは群を抜いて傑作

  • 自分の思う乙一らしいと感じた短編集。
    無駄はあるが簡潔だから適度に感情が乗せられ、描写が最低限なので雑音が少ない。
    映像化されたものを集めているのもあって場面も浮かびやすい。
    世界から体を突き放しながらも、服の裾は掴んだままのような、ジレンマを抱えた小説。
    好きなのはzooと陽だまりの詩

  • YouTubeのショートで紹介されていた「カザリとヨーコ」がきっかけでこの本を読みました。

    最初は残酷なホラー小説かと思いきや、どこかファニーな印象のある作品たちでとても面白かったです。全ての作品が主人公の一人称視点で描かれており、まるで自分が主人公になったかのような気持ちで、物語の行先を眺めているのがわくわくしました。

  • SEVENROOMと陽だまりの詩が特に面白かった

  • あまりに質が良すぎる、短編集として満点だった。

    「ジャンル分け不能」と書いてあるけど正にその通りで、色々なジャンルの短編小説で作られていてどれも面白くて読み応えあって良かった。

    どれも平等に面白かったんだけど、個人的には「カザリとヨーコ」に違和感を抱いてて
    一卵性双生児で一般的にはスペックもほぼ同じだと思うんだけど(性格や思考に差があるとしても)そんな二人なのに、どうして姉のヨーコだけが執拗に虐待されるのか理解が出来なかった。
    母親が虐待する理由が見当たらないと言うか、怒ってる理由が八つ当たりっぽい感じに書かれていたから違和感が凄い。
    そこに"虐待する明確な理由"があれば読んでて疑問も抱かなかったしもっと面白かったと思う。
    けど違和感はそこだけでストーリー全体もオチも面白くて結構好き。

    あと「SO-far そ・ふぁー」
    これは途中までめちゃくちゃ好きだった。
    タイトルもそれに沿った内容も秀逸、まずそこが凄いなぁと思った。
    中盤まで読んで、あっこれ感動系かな好きかも!!って読んでたから予想外のオチ過ぎてハマらなかった(笑)

    短編小説全体通して思ったのが、割と最初の方に設定としてのオチを持ってきてるのがいいなって思った。(実は死んでるかもしれない、とか、犯人は僕だ、とか)
    まず大体の人が予想できそうな所を最初に作者が教えてくれるからその先が想像できなくて飽きなかったのかも。

  • 世にも奇妙な物語のような世界観で面白くて一気に読んでしまいました。

  • テーマは死かな?最初からインパクト強いけど、SEVEN ROOMSの迫り来る恐怖がキツかった。

  • 面白いと言っていいのか、残酷な話だけどワクワクした

  • 乙一!短編集!!
    SEVEN ROOMSが切なくて好き
    それぞれの物語に出てくる人達がその後どうなったのか考えるのが楽しかった、みんな幸せになって欲しい。

  • 中学生のころ、美術部の活動が何故か図書館であって、その時に読んだ。恋愛以外を読むようになったきっかけかも

  •  “死がテーマ”


    そ・ふぁーというタイトルは面白いと思った。
    「死」とは何かを失う喪失感だった。全ては一瞬。

     5つの物語からなる短編集。テンポの良い展開に、乙一さんが生み出す不思議な世界観がマッチしてするすると読み進めてしまう。登場人物がどのような結末を迎えるかが、最初から気になって仕方がない。寝る前に一章ずつ読むのが楽しみとなっていた。
     カザリとヨーコ。カザリとヨーコはふたごの姉妹。なぜか姉のヨーコだけ母親から虐待を受ける。そのうち殺されてしまうような気がするくらいに。そんなある日、カザリが母の大切なパソコンに水をかけてしまう。それを姉の仕業にしようと画策している所を、ヨーコは見てしまう。今回ばかりはカザリに罪を認めて母に謝ってほしいと思い、カザリに嘘をついてと取引をする。私が代わりに謝ってあげるから、お互いに入れ替わろう。提案を飲んだカザリは先に帰宅。マンションの下にいたヨーコは、上から落下してくる彼女を見たのだった。
    SEVEN ROOMS。突然誘拐された僕と姉。仲が悪かった二人だが、協力して閉じ込められた部屋からの脱出を試みる。しかし、そこは7日後に死を迎える部屋で、横並びに同じ状況の女性が6人いる。一日に一人殺されていく。どうにか逃げようと思いついた案は、姉が犠牲となって僕と他の人を逃がすものだった。
    SO-far そ・ふぁー。ある日突然、両親が互いのことを見えなくなってしまった。僕は2人のことが見えているので、不思議に思いながらも普通に生活していた。しかし、時間が経つにつれて、僕は母と父を同時に見ることができなくなってしまう。この先、父と母のどちらの世界で生きていくかを決めなければいけないと思った僕は、父親にぶたれたタイミングで母親の世界で生きることを決心する。しかし、それはすべて僕の思い込みだった。両親がお互いのことをみえなくなったのはうそだったのだ。
    陽だまりの詩。ある男に作り出された、人間にそっくりのロボットの私。彼女は、数日後に死ぬ彼を埋葬するために作られた。初めは感情がなかったが、彼と生活していくうちに感情が芽生える。男が死ぬ間際、男もロボットだったことに気づく。死とは喪失感。
    ZOO。毎日死んだ彼女の写真が送られてくる。実はそれを送っているのは私で、彼女を殺したのも私だった。毎日彼女を殺した犯人を捜す演技をして、自分が殺したことに気づくが自首する勇気が出ずに、毎日同じことを繰り返している。そんなある日、いつもと同じく殺人現場からの帰り道、自首する気持ちをかき消す「ZOO」の看板が消えていた。

  • 陽だまりの詩が一番好きだった。

  • 何回読んでもちゃんとおもしろい。

  • 不穏でなんだか掴みどころのない作品たち。後味がかなり悪いな〜って印象。(こういう書き方してますが、話はとても面白かったです。)
    普段読んでるホラー作品とは違う怖さが楽しめたような気もするが、個人的には少し読み進めにくかったかな…

  • 1.2どちらも読んだ

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著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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