新選組 幕末の青嵐 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087465174

感想・レビュー・書評

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  • 青春小説!皆のキャラが立っていていいかんじでした。

  • 色々な人にスポットを当てて、新選組そのものを浮かび上がらせる。何だか、読んでいて切なくなってきました。
    本当に、滅美のために・・・。信念のために。

  • 読みやすいのに読み応えがあり、印象に残る言葉が幾つも胸に迫る。油小路以降の描き方は見事としかいえない。ほかの作品もぜひ読んでみたくなる。

  • 読了した後、大河ドラマが懐かしくなりました(^O^)/

  • <作品紹介>
    身分をのりこえたい、剣を極めたい、世間から認められたい―京都警護という名目のもとに結成された新選組だが、思いはそれぞれ異なっていた。土方歳三、近藤勇、沖田聡司、永倉新八、斎藤一…。ひとりひとりの人物にスポットをあてることによって、隊の全体像を鮮やかに描き出す。迷ったり、悩んだり、特別ではないふつうの若者たちがそこにいる。切なくもさわやかな新選組小説の最高傑作。

  • 物語の進み方が面白かった。16人(正確には17人かなw)の視点が1話ごとにころころ変わるのも珍しいし、なによりかなりころころ変わるのにまったくぶれない。歴史小説初めて読んだけどこんなに面白いなんて!終わりの締め方の上手さも最高だった!直前まではどう締めるんやろか?と思う流れやったんに、まさかこんな終わり方するとは。やられた。途中悲しい場面も多々あって悲しくて泣くこともあったけど、1番最後に清々しい涙が溢れた。無意識に笑顔で涙流れた。満たされた。
    やっぱり沖田さん、斎藤さん、土方さんが好きだなー。沖田さんの思考は面白い!それを存分に引き出してるようだった。本物もこう言ってそうで楽しかった。斎藤さんは土方さん以上の不器用さが愛おしかったw冷静なのに、自分のことにうとすぎる。土方さんは数々の新選組関連書籍等で讃えられるだけあって本当にすごく惹かれた。思想を持たない強さは、土方さんだから引き出せたことなんだろーな。
    新選組という組織を内面から描いていて、すごく真っ直ぐな小説でした。

  • 凄い作品に出会いました。新選組の主立ったメンバー16人それぞれの視点による全43章。解説や他の方のレビューにも有るように、一人称の話で主人公が16人も登場すると大抵は展開に破綻をきたすものですが、この作品はそれを見事にまとめきっています。且つ、最後まで読み手を夢中にさせて離さない筆力に感服しました。数ある新選組物の中で文句なしに一番です。それどころか、今まで読んだ作品の中でもベスト3に入ります。

  • 歴史小説が苦手だったけど、すごく読みやすい。

    武士としての生き方に感嘆する。

    近藤、土方、永倉、沖田、斎藤、井上、原田、藤堂

    それぞれの生き方、信念は違えど、それを信じて疑わない心。

    ぶれずに己の志を突き通すこと。

    その中に、血を越えた同志としてのつながりや信頼がある。


    もう、心が揺さぶられまくりの一冊。
    現代だからこそ大切にしたいものに気づかされる。

  • 幕末の歴史にはさして明るくない私でもすんなり入り込める面白さ。
    そして、各人各様の視点から語られるにもかかわらず、混乱もせずに読み進められる巧みさ。
    手練の仕事ですね。

    • vivinyanさん
      ですよね!
      もう、山南がかわいそうで…。
      読んでもらえて嬉しいです☆
      ですよね!
      もう、山南がかわいそうで…。
      読んでもらえて嬉しいです☆
      2012/01/13
  • 新選組のそれぞれの隊士たちにスポットをあてたこの物語は、史実に忠実なだけでなく、各々の思想・感情を細やかに、鮮やかに、描き出している。
    歴史の授業として学ぶだけでは、「こういう事件があった」と知るだけで終わり、実感するというのはなかなか難しい。だが、この小説ならば、「こういう事件があった」よりも「こういう人物たちがいた」ことを、リアルに感じられる。

    歴史小説になれていない方には、なかなかとっかかりにくいだろうが、興味を持ったのならば、少しずつでも諦めずに読んでほしいと思う。そうすれば、最後の1ページの情景が頭の中に鮮やかに浮かび、良い読後感を得られることだろう。

  • 登場人物からの感情や思考を通して、新撰組の姿が描き出されている。少々厚い本だか、一気に読めてしまう。女流作家ならではの細やかな描写が小気味良い感覚を与えてくれる。

  • こちらでの評価が高かったので思わず購入☆
    くるくるとスポットが当てられる人物が代わり、新撰組とその周りの人たちの心情だとか人柄が細やかに書かれています。
    この本の沖田さんが好きです。読んでて泣きそうになるシーンがちょくちょくあり大変でした(笑)
    沖田さんと山南さんの最後のやり取り、平助が死ぬところ、そしてラスト…みんながそれぞれに一生懸命生き抜いた姿にぐっときます。
    引き込まれて一気に読めちゃいます。かなりオススメです*

  • 談話室で紹介されていて興味を持った本。新選組を扱うと、時々大昔の少女マンガのような美化過剰なものもあるが、これは本当に面白い。くるくると視点が変わるため、同じ人間でも人によって感じ方が変わるのがよく描かれ、人物にリアリティが出ている。他の本も読んでみたい。

  • 男臭い物語なのだろうと勝手に思っていたが、読んでみて驚いた。とにかく登場人物の心情が丁寧に書かれており、心の内に住まう葛藤や不安などが繊細に書かれていた。彼らがそれぞれに剣を振るう理由、それがほんの少しだが見えた気がした。自分の年齢とほぼ変わらない彼らが自分の信念にすごく真っ直ぐに生きていることが胸に響いた。自分はなにをやっているのだろう。彼らが眩しすぎて思わずそんなことを思ってしまった。ずっと大切にしたい一冊になった。

  • 2011年7月13日購入。
    2016年11月11日読了。

  • うわ〜面白かった!「仁」がきっかけで幕末に興味が湧いて、直木賞を取った「漂砂のうたう」もすごく面白かったので「茗荷谷の猫」に続き読んだ木内さん作品。新撰組を扱った作品は数多くあるんだろうけど、読んだことのない私は、この作品のおかげで新撰組が大好きになりました。 近藤勇、土方歳三、沖田総司くらいしか知らなかったけど、斎藤一と永倉新八がいいですね。20代の若者がよく大志を持って働けたなあ〜と幕末の有名人に対して思っていたのですが、その動機は友情や信頼に依るところが大きかったんだと強い【絆】に感動しました。

  • 章ごとに主役の隊士らが代わり、それぞれの視点で歴史が進んでいく。
    でもやっぱり本当の主役は土方だったと思う。
    最後の彦五郎の語り記憶は泣きに泣いた。
    斉藤と土方との絆や信頼が見えたり、市村と土方の別れ。
    あとこの話の沖田はちょっと文学的?哲学的?な雰囲気。
    山南さんと沖田のやりとりも印象的です。

  • 読み終わるのが勿体なくて、ちまちま読み進めてきたのに、後半になると一気に引き込まれて、とうとう読了してしまった。
    とても丁寧に人物が描かれていると思う。面白かった。

  •  人間臭い新撰組隊士が読める本。
     総勢18人の視点をとっかえひっかえしつつ、幕末を駆け抜けて行った新撰組を多角度から描き出します。
     同じ人物・物事を観るときも、違う複数の人々の視点から肯定的にも否定的にも観ることができて面白かったです。

     新撰組というと、なにかと美化されたり英雄視されたりしがちですが、彼らとて醜い部分を多分に持った人間たちであり、微妙な思想の違いも持っている。しかも時代は激動の幕末。
     そんな時代の中、居場所を求めて集まった若者たちの悩みや葛藤、交錯する思惑が巧妙に書かれています(まあそれでも多分に美化されているわけですが)。

     中でも印象的だったのが、芹沢鴨。
     豪胆で荒々しい性格の裏には、他人の目が気になって仕方ないという小心者の面が隠れていた、というのには、ほぅ、と思ってしまいました。

     あとは、沖田と斎藤、剣豪で共通するが性格はまったく似ていない二人が、「土方は間違わない」という部分で一致していることも印象的でした。思想がない代わりに、人を色眼鏡なく見分けることができるのですね。

     そして、誰よりも悪しざまに言われるのは、まあ、言わずもがなの土方。当然と言えば当然か。
     でも、ひたすら不器用で素直じゃないところや、特に古株のメンバーはそれも踏まえて、口では色々言うけどちゃんと評価しているんだよ、という風に書かれていたのが良かったです。面と向かって言わなくても、信頼が成り立っているというのが素敵。
     あとは、人のことは信頼するのに、自分が信頼されてるってことは考えてない、といったことを言われていたところも。

     後半は時勢を書くことに追われて、人物の心理描写が疎かになるのが惜しいところです。
     著者さんは、新撰組の日陰にある人々のことも書いておられるようなので、そちらもぜひ読んでみようと思います。

  • まんま、新選組のはなし。主となる人物がくるくると入れ替わっていきます。面白かったー。読みやすくて、気付いたら夜中の3時。新選組だから最後はさみしいけれど、読み終わってするっと楽しかったなあと思えた。読み込みたい一冊。

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著者プロフィール

1967年生まれ。出版社勤務を経て、2004年『新選組 幕末の青嵐』で小説家デビュー。08年『茗荷谷の猫』が話題となり、09年回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞、11年『漂砂のうたう』で直木賞、14年『櫛挽道守』で中央公論文芸賞、柴田錬三郎賞、親鸞賞を受賞。他の小説作品に『浮世女房洒落日記』『笑い三年、泣き三月。』『ある男』『よこまち余話』、エッセイに『みちくさ道中』などがある。

「2019年 『光炎の人 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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