- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087466515
感想・レビュー・書評
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まあ、得意の警察ものですが、視点を変えたところで作ってるのがヒットでしたね。
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短編を読み慣れないせいか 少しディテールの厚みに物足りなさを感じる場面がある
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シリーズモノらしいのの第一弾。
さっと読めますが、読後はまあそんなものか、と。 -
主人公は所轄の地域課と交通課に勤務し続け、警視庁生活安全部特別捜査隊に異動した班長。撃てない警察シリーズと同様、本流のではない立場で犯人を追う。題名通り「人が抱えている他人には触れられたくない聖域」に入り込み事件を解決していく…。
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ゴミ屋敷、下着泥棒、散骨、年賀状の未配達などなど、はじめは些細と思われた事件が大きなものへとつながっていく。
この作品からは、事なかれ主義の上司のもと、「生活安全特捜隊」の班長となった結城を中心とする班の捜査への執念が匂いたってきて、連作モノだがなかなか読みごたえはある。
ただ、結末がすっきり終結せず、何か置いてきぼりにされたような想いを残す作品もあったが。
それと、結城だが、部下がヘマすると、自分に責任が降りかかるのではと、オロオロしたり、他の部署に嫌味を言われ、頭に血を上らせたりと、成長過程にある、なかなか人間臭いところを見せてくれている。 -
「生活安全特捜隊」結城公一、シリーズ第1巻。5つの短編からなる。
そういう隊が実在するのかどうかは知らないが、守備範囲が広く、些細なネタかと思いきや殺人事件に進展するなど、目新しい展開でかなり面白く読んだ。
結城が有能なのかそうではないのか、序盤戸惑いながら読み始めたが、勘のいい刑事のようだ。班長としてはまだ不慣れな様子が伺えるが…。
2つ目の短編、「芥の家」の老女が投げ込んだキャベツ…。そういう展開になるのかと母親の無念が伝わってきた。面白かった。 -
たぶん結城は勘の働く優秀な刑事なのだろう。
犯罪を摘発するのに一課も生安もない・・・というのも理解できる。
だが、どうも結城の言い分が意固地なような気がしてならない。
一課への敵愾心が、物語のここあそこに滲み出ている。
だからこそ、リアル感のある物語だともいえるのだけれど。
そんなものどうでもいいだろう。
他の警察官が見過ごしてしまいがちなことに、結城の嗅覚は働く。
埋められていた年賀状しかり、ゴミ屋敷に投げ込まれるキャベツしかり。
そのくせ、部下の不始末の尻拭いをさせられるのでは?と怯えたり腹を立てたりと、妙に人間臭いところもある。
配属された「生安部」としての捜査。
ときに、それは他の部署からすれば行き過ぎに見えてしまうが、意に介さずに突っ走っていく。
結城の強みはそれをやってしまう行動力にあるのかもしれない。
上司の叱責を受けないように抜け道を探りながらの捜査は、なかなか面白かった。
結城というキャラクターはあまり好きにはなれなかったけれど。 -
5つの短編集である。
捜査1課のような犯罪捜査の花形の部署でなく生活安全特捜隊の班長の結城公一が、主人公。
生活安全の仕事は地味な仕事であり、時には、他の課に奪われたりして、歯がゆい思いをしている。
しかし、この小説のように、極悪犯人ばかりが、この社会をまかり通っているわけでない
このような身近な話の方が、受け入れられる。
最後の「贋幣」で、石井が、睡眠も休息も取らずに奮闘しているのが、今の時代の、残業での仕事と、重なり、少し悲しい感じがしたが、最後に報われて、へたな(?)「大晦日、諭吉のかおに、笑みもどり」で、こちらもなぜかホットする一コマの文章であった。
「晩夏の果実」親の介護の話が、少し重たかったが、ナイジェリア人のオスマンが、経営するぼったくりバーの詐欺は、どうなったのか?と、結論が出ない話に、次の話で、出て来るのかと、期待してしまって尻切れトンボのような終わり方に、、、、どうなった!と、独り言を言いたくなった。(笑) -
生活安全特捜隊が舞台の短編集
援助交際、ゴミ屋敷、散骨、万引き、偽札と扱う事件は小さいものだけど、
そこから大きい事件につながっていく…
おもしろかったけど、どれも最後があいまいなカタチで終わっていて
スッキリしない感じも…