嫉妬の香り (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 711
感想 : 70
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087476965

感想・レビュー・書評

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  • 若い頃につけていたジャルダンバガディールが出てくる物語というので読んでみた
    インテリジェントビルとかヒーリングミュージックとか物語の流れには関係ない講釈が延々と続くページにうんざりしながら頑張って完読
    男女4人の嫉妬と恋愛の物語だが、主人公が青すぎて笑ってしまう程…
    こんな男に心惹かれる女がいるとすれば、「ダメンズウォーカー」認定だ
    文中にやたら難しい漢字を使うのも小賢しい
    「窶れる」なんて漢字、もっと高尚な文学ならともかく、若い子ターゲットの小説に使う意味かあるんだろうか?

  • 調香師をなさっている方にお会いし、積読していたのを思い出し読みました。
    27歳男性としての感想を書きます。

    登場する女性の行動が理解できず、女性読者としては共感できるのか聞きたくなりました(もし共感できる女性が多いのならば、私は自身の人生経験の乏しさに絶望してしまいます。)。

    特に知りたいのは、ミノリの行動です。
    【別居(出会った当初のように愛して欲しいから)を切り出し、(最初は哲士の勘違いだったけれども)牧野に好意を持ち、かと思えば牧野を振り、さらに(牧野の紹介の)別の男性との婚約を反故にし、最後は哲士に『どうして追いかけてくれないの』】です。

    著者が、『同性として哲士を助けたい』との思いからミノリに突飛な行動(私は突飛だと思っています。)を取らせたのなら納得できますが、世の女性はミノリに共感できるのでしょうか。

  • 文章が美しい

  • 2004/05

  • ☆3.5

    描写は流石、辻仁成だと思わされるタッチ。

    哲司は交際中のミノリと4年を迎えていた。
    ある日、政野英二とその妻、早希の4人で癒しの空間を作るプロジェクトを行うことになった。

    哲司は作曲、ミノリは香り、英二が設計とそれぞれ分担することになる。

    早希は英二がミノリと浮気していると疑い、未来の復讐として哲司と関係をもつことにする。

    テンポがとてもよい。
    読んだタイミングの問題かもしれないが、結末があんまり好きではなかった。

    ただ、香り、音楽、と小説では表現できないものを想像させるところが辻仁成の腕の見せ所だと思わされると同時に文章表現の豊かさに改めて畏敬の念を抱く。

  • 複雑に絡み合った四人の恋愛の物語。主人公の男性が二人の女性のうち誰を選ぶのか?焦らされて、焦らされて、最終的には私的には納得できるエンディングだったので嬉しかった!

  • これこれ、辻さんの本といえばこれですよ
    だらだらじめじめ男の生きざま!!
    やっぱこの人の本は昔のが面白い

    倦怠期カップル→彼女の浮気疑惑→主人公もやけくそ浮気→
    誤解だった→堕落

    「香り」がキーワードとなって流れていくストーリー
    香りってのは本能に働きかけてくるんだなぁ

    最後はラベンダーの芳香を感じながら、明るい光が
    さしてきたところで終わるんですけどね
    いい終わり方でよかったよかった

  • 万人受けする作品ではないと思いますが
    僕は大好きな作品です。
    香りの魔法ってあるよね。

  • 嫉妬からは、未来は生まれない。

    政野からの手紙で、『癒しの空間作りにかかわった私たち四人がこのプロジェクトのせいでばらばらになってしまった』とあるが、まさにその通りである。嫉妬は不幸を生み出すのだ。

  • 私は好きですね。時々、妙にうまい文章があって。
    彼はやっぱり文章がすてきです。堅いけど読みにくくない。
    お話としては星3つか4つだけど、文章がうまいからなんかすごく読めちゃうんです。

    辻一成の書く恋愛が嫌い!っていう人には全くお勧めできないです。男側に非常に都合のいい恋愛です。

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著者プロフィール

東京生まれ。1989年「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞。以後、作家、ミュージシャン、映画監督など幅広いジャンルで活躍している。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年『白仏』の仏語版「Le Bouddha blanc」でフランスの代表的な文学賞であるフェミナ賞の外国小説賞を日本人として初めて受賞。『十年後の恋』『真夜中の子供』『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない』『父 Mon Pere』他、著書多数。近刊に『父ちゃんの料理教室』『ちょっと方向を変えてみる 七転び八起きのぼくから154のエール』『パリの"食べる"スープ 一皿で幸せになれる!』がある。パリ在住。


「2022年 『パリの空の下で、息子とぼくの3000日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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