シャーロック・ホームズの愛弟子 5 公爵家の相続人― (集英社文庫)

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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087605143

感想・レビュー・書評

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  • 「シャーロック・ホームズの弟子」という単語に惹かれて購入。
    したら、弟子は若い女性?ホームズの妻?ナイフの達人?
    公爵家の跡継ぎをめぐる殺人に諜報機関など。。。
    なんつーか、「読んだことないけどハーレクインってこんなカンジ?」
    というイロイロごちゃまぜなストーリーでした。
    でも、まぁ、面白かった。

  • ラッセルシリーズ中、一番好きかもしれないこの作品。

    読み切り作品って当然のことながら、登場人物が主役以外一見さんなわけで、感情移入しにくかったりするんですが、この作品は前作からマフムードとアリーが連投。
    彼らによってもたらされた事件をラッセルとホームズが追っていくので、読みやすかったです。

    相変わらずのびっちりと書き込まれる時代背景や舞台設定、その隙間にちょこちょこっとあるアリー&マフムードと、ホームズ夫婦の信頼に満ちた遣り取り(もっとも、最初はそれどころじゃないわけですが。むふふ。)とか、ホームズとラッセルのいちゃいちゃ(フルターかかってますか。かかってますよ。)とか。

    他にも魅力的な登場人物が多数出てきて、とても楽しめました。
    ボリュームもたっぷりだったしね!

  • 「シャーロック・ホームズの愛弟子」シリーズの新作。
    時代は第一次大戦中。
    前作で出会った男アリの依頼で、従兄のマーシュ公爵を救うため、ホームズと妻のラッセルは彼らの生まれた地へ赴きます。
    豪奢な邸宅ジャスティス・ホールを中心に展開する大貴族の暮らしぶりがありありと描かれ、読み応えがありますよ。男勝りのラッセルもあわててドレスを取り寄せたり、鳥撃ちで銃の腕前を披露したり。
    マーシュは長兄とその一人息子の死でやむなく跡を継いだのですが、その甥が戦場で不名誉な死を遂げたことも心に重い影を落とし、生きる屍となりかけていたのでした。
    戦争の無惨さや当時は兵士が裁判もなく処刑されていたことなど、苦い現実を取り入れています。

    このシリーズは引退後のホームズがあろうことか結婚し、夫婦で事件に関わっていくという一種のパスティーシュ。
    既に8年がたち、今回の事件は余りホームズものである必然性はありませんが、大勢の個性豊かな登場人物を巧みに配し、公爵家の跡継ぎ問題をドラマチックに盛り上げています。

  • たっぷり楽しめた感じ。もしかしたら、これ、今、いちばん好きなシリーズ・ミステリかもしれない、と思った。シリーズのなかでもこの作品はとくにおもしろかった気がする。あのシャーロック・ホームズの引退後に弟子入りして、いまや公私ともにパートナーとなっているメアリが主人公。わたしはシャーロキアンどころか、ホームズってほとんど読んだことがないくらいなんだけど、関係なく楽しめてます。(ホームズはあんまり活躍しません)。とにかく、風景描写とか、当時の(ホームズの時代ね)風俗とか、ミステリとは関係ないところがすごく楽しめる。今回も、イギリスの公爵の豪華なカントリーハウスとか、狩りのゲームとか、仮装パーティとか、アメリカへの船旅とか、汽車の旅とか。紅茶を飲んでビスケットを食べたくなるし。淡々としていて、ものたりないって言われそうだけど、わたしはいつまでも読んでいられる、読んでいたい気がして大好き。今回はとくに、テーマに戦争があって、親子の愛情とか、いろいろ、胸にしみじみしました。

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