残り全部バケーション

著者 : 伊坂幸太郎

• 集英社 (2012年12月5日発売)

感想・レビュー・書評

[gaogaoさんの感想 · 2012年12月16日]

短編集4編。
ここ最近の著者の挑戦した感じの小説ではなくて、「死神の精度」あたりの伊坂幸太郎ぶしの効いた作品。
何度読んでも心地よい。

街を見渡せる小高い場所で気持ちのいい風を受ける。
そこで深呼吸をして、自分と対峙する。
伊坂さんの小説を読むという行為はいつもだいたいこんな感じ。

[わかなさんの感想 · 2012年12月15日]

タイトルがいいよね。残り全部バケーション。ドタバタしてて魅力的なキャラクターたちで、伏線が張りめぐらされ、回収されていく。伊坂幸太郎が好きな人にはこれぞ！という小説。ニクいなあという印象。

[colourfulsnowさんの感想 · 2012年12月13日]

久しぶりにサクサク読めて楽しい作品。
短編で軽く読めるけれど
繋がりがあって登場人物の関係性も楽しめる。

伊坂幸太郎を好きになった頃を
思い出させる。

[whimsical-cat33さんの感想 · 2012年12月11日]

いかにも伊坂作品！ってカンジですごく好きです☆
にんまりしちゃう(*^^*)
「残り全部バケーション」って響きもなんかすごくいい。

そー言えば初期の頃の様な作品間リンクってもうやらないのでしょうか？
ぜひ今回の岡田くんの再登場を希望します！

[myk23さんの感想 · 2012年12月10日]

単なる短編集ではない。
残り全部バケーションと検問はすでに読んでいて
飛べても8分。で繋がった。

あぁ、さすがだなー。と思った。
伊坂さん、天才健在！

飛べ！って願う。
メールがとんでこいっ！って。

グラスホッパーを思い出しました。
面白い悪党が懐かしい。

[あやこさんの感想 · 2012年12月8日]

　裏稼業を請け負う溝口と岡田は、日々人には言えない仕事をこなす平凡な日々を送っていた。しかし岡田が仕事を抜けたいと言い出したことで事態は急変する。

　伊坂作品によくある、実はすべてが数珠繋ぎになっていて、あっちで動かした石がこっちの物語に影響を与えるパターンのお話。
　これって実は物語の中だけではなくて本当の人生においてもそうだよなあ。

　しかし「グラスホッパー」「マリアビートル」といい、伊坂さんは悪いヤツすら愛嬌たっぷりにしてしまうなあ。

[takuwokunさんの感想 · 2012年12月7日]

微妙。最初の残り全部バケーションがイントロであり、時系列的に最後かと思ったら、最終章が蛇足のような後日談だった。でも、ここまで岡田のことを子供時代から掘り下げられると、やっぱり彼に親しみを持ってしまったのは、伊坂幸太郎の情報操作にすっかりはまってしまったのでしょう。溝口が毒島を狙っていそうな気もしつつ、私も高田と同じにミスリードされてしまいました。結末は…読む人の想像次第でしょうな。
ひねくれ者の私はこんな最後を考えた。
1.やっぱり岡田から「溝口さん、僕は元気です」のメール！
2.溝口は約束通り、毒島を撃たない
3.油断したところで、毒島が溝口をナイフで切ってしまう。
4.メールは偽装。室内には監視カメラがあって、全部筒抜け。やっぱり岡田は既に殺されていた。

…これだと書かない方がいいか(^_^;)

[mogemuさん · 2012/12/07]

早い.....

[あーちゃさんの感想 · 2024年2月19日]

知人からのおすすめで呼んでみた！
面白かったけど章ごとにしっかり完結かと思ったら読者のとり方次第の終わりもあってもやもやと楽しさがあった。

[uideさんの感想 · 2024年1月9日]

会話が秀逸。

[葉と詩の下さんの感想 · 2023年12月28日]

#辞めてきた仕事の思い出残り全部あいつの返事にかけてみようか

著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。