海の見える理髪店

著者 :
  • 集英社
3.42
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感想 : 562
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087716535

感想・レビュー・書評

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  • 長編かと思っていたら短編集でした。どれもちょっと切なくて良い話。『海の見える理髪店』より最後の『成人式』が好き。

  • よくこんな短編でまとめられたなーと思うほど奥の深い話だけど、全体的にちょっと苦しさとか切なさが勝つかも。

  • 6つの短編は、どれも普通に暮らす人にありそうなエピソードを淡々と描いたような作品で、著者から強く訴えるものはあえて排除してある感じ。
    読者それぞれが自分の経験と感性で何かを汲み取るか感じとるべき物語りなのだろうと解釈した。

  • 家族を描いた短編集。
    表題の「海の見える理髪店」と「遠くから来た手紙」「成人式」が良かったかな。
    「時のない時計」も時計の修理を頼む側、受ける側、両方の人生が思い出される感じで良かったけど、最後の一言いらんやろ~って思った。
    「成人式」はウルッときちゃいますね。

  • 始めて読んだ作家!
    前評判は聞いている。
    うーん、さすが!

    海の見える理髪店に1人の男「客」が来て
    それからの店主の話、
    グイグイ惹かれていく、最後にいろんなことがわかる。
    人生はほんと、いろいろあるー
    ほろっと泣ける。

  • 一篇一篇がどれも上質な物語で、非常に満足度が高い本でした。後書きは前に進みはじめる人達の話と書いていましたが、私は後悔に纏わる話と感じました。

    時計屋の主人のちょっとしたイヤミがなんかとても好きです。人間くさくてとても愛おしい。

  • 誰の人生にも訪れる、喪失の痛みとその先に灯る小さな光が胸に染みる家族小説集
    6編

    初めの『海が見える理髪店』を読み終えた時、そういうことだったか、ととても温かい気持ちになった。
    その後に続く5編も、胸にジワッと来るような話だった。

  • 一度きりの人生を悔いなく生き抜く事が出来る人はいるんだろうか。

    六篇の物語はどれも哀しみが付きまとう。

    ある事情で離ればなれになった父と息子、母との確執を引きずる娘、夫とのすれ違いに悩む妻、親の虐待に苦しむ子、大きな後悔を抱えながら時計修理屋を営む店主、娘を事故で亡くした夫婦。

    皆の喪失感に胸が締め付けられる。

    もしあの時違う行動を取っていれば…。誰もが一度は考えた事があるはずだ。
    未来にいつどんな事が起こるかなんて誰にも分からない。

    彼らに差し込む一筋の光に安堵しながらこのかけがえのない人生を大切に生きねばと思う。

  • 初の作家さんの短編集。

  • 色々な環境で生きる人間の人生や生活についての6つの短編からなる直木賞受賞の本だった。
    6つの短編を読みながら、だれしも人生は山あり谷ありだと知った。実際に起きてもおかしくない設定で、しみじみや切なさが必ずどこかで感じる短編は珍しいと思った。今は無職でなかなか仕事が見つからないけれど、いつか人生の山が訪れることを改めて願う。

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著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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