チグリスとユーフラテス

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 673
感想 : 123
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  • Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087743777

感想・レビュー・書評

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  • 非常に印象に残っている本。
    ストーリー自体は面白くて好みなのだけれど、
    あの独特な語りというか
    文体は最後までなじめず…

    なんとなくいつも作者の息づかいがきこえてきて作品に集中できない。

  • レイディ・アカリの4章がおもしろかった。レイディって実はそんな方だったのね

  • 大昔に読んで号泣した本です。
    去年あたりに読み直したけれどやっぱり良かった。
    星へ行く船シリーズやグリーン・レクイエムとは違って素さんには珍しく本格的な長編小説です。
    でも登場人物は女の子ばかりで、あの独特な可愛い語り口調は変わってないんだなぁ。

    時は遠い遠い未来のナインという星のある施設のお話。
    その当時の現代医学では治らないと匙を投げられた病人たちが未来に希望を託し、冷凍睡眠に入ったその施設で、どんどんと病人たちが起こされていく。
    病人を起こしたのはふりふりの少女服を着た老婆ルナ。

    老婆にも限らず、その言動は幼い少女そのもの。
    彼女はなぜ病人たちを起こしたのか。
    そして、なぜこの施設ではルナしかいないのか。

    人類がいつか直面してしまうかもしれない人口問題を取り扱った。
    なかなか深い作品です。

  • 私の中で、新井素子の最高傑作。
    いつ読み返しても、そのときなりに深く考えてしまう本。

  • 大好きな本。
    地球外の星に移住し、その星に誰も居なくなるまでの歴史を、時代を遡って語られる。
    読みながら、それぞれの時代を代表する女性たちに共感したり、この現代の地球の未来を考えさせられたり。
    やっぱりこの作家の書くSFはイイ!

  • 印象に残りすぎて時々読み返したくなる。
    未来も救いもないけど幸せなお話。

  • だんだんと少子化が進んで、やがては伝説の「最後の子供」が産まれてしまう…ゆるやかな滅亡の流れの中で、「最後の子供」は何を想うのだろうか…という話で、話の書き方としては逆さ年代記、というか逆算して物語が進んでいきます。

    新井素子さんの小説自体は、語り口調が甘ったるいというか舌足らずというか、あと設定もちょっとご都合主義みたいなものが見え隠れする作品もあるのですが、たぶん、この本自体は彼女の最高傑作なのではないかと勝手に思っています(笑)

    神は人間という生き物に、知恵を与え、知識を与え、快楽を与えつつ、徐々に本能を奪い、やがてはゆるやかな滅亡へと向かうシナリオを書きたもうのか。
    ノアの箱舟に乗れなかったのは、実は人間だったのかもしれなくて。
    私達人間は、今、ゆるやかに間引きされている最中なのだろうか。

    などと思ってしまいました。

    最後にもう一つ、とても美しい滅亡の物語を。
    幻想の未来/筒井康隆
    コチラもオススメです。

    中学生ぐらいに読んで、頭ガツンとやられたんですが(笑)。

    滅び行く者達に産まれた理由などあったのだろうか、などと当時いろいろ考えさせられた本です。でもおぼろげながらきっと心の中に光が見えてくるはず。

    戯言失礼。

  • 力作。

  • 舞台は地球からの人類が移住した惑星ナイン
    そのナインでは人口減少が社会問題になる。そして少子化問題は人類を破滅においやり、ついには人類最後の子供ルナが誕生する。
    (正確に言えばルナが誕生した時点で子供を生める可能性がある夫婦が皆無となる)

    そのルナと4人の『女』の物語
    そう、主役は女なんです。
    ・子供を生みたくても埋めなかった女性
    ・仕事に生きた女性
    ・芸術に生きた女性
    ・そして、地球からの移住に人生をささげた女性
    それぞれの人生と惑星ナインの歴史が絡み合って物語りは進みます。

    そして、最後の子供として産まれたルナがどうやって生きてきたか、どう世の中を見つめていったのだろうか?

  • 「生まない」「生めない」
    賛否両論ありますが。。。
    ワタシも素子さんに近いからよーくわかります。

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著者プロフィール

1977年「わたしの中の・・・・・・」が奇想天外新人賞佳作に入賞し、デビュー。以後『いつか猫になる日まで』『結婚物語』『ひとめあなたに・・・』『おしまいの日』などを発表。1999年に発表した『チグリスとユーフラテス』が第20回日本SF大賞を受賞。

「2022年 『絶対猫から動かない 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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