暗闇・キッス・それだけで

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 482
感想 : 65
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087754223

感想・レビュー・書評

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  • S&Mシリーズなど森博嗣作品は前に読み漁ったけど、休筆されて、かなり間が空いてしまった。推理小説からアニメ原作のヤングアダルトに興味が移って、久し振りの森作品もピンとこなかったり(^^;)
    シリーズになるのだろうか?主人公の経歴、周辺の人間関係がよく分からない。今回の事件も、S&Mに比べて仕掛けや内容に物足りなさを感じる。雰囲気は好きだけど(笑)なんだか、評価の保留だなぁ・・

  • 1作目の方が断然いい

  • 【あらすじ】
    大学在籍中にコンピュータのインタプリタを作製、休学してソフトウェア会社を創業、1980年代にコンピュータ業界で不動の地位を築いた、IT史上の伝説的存在ウィ リアム・ベック。会長職を譲り、第一線から退いたウィリアムは現在、財団による 慈善事業に専念している。探偵兼ライターの頸城悦夫は、葉山書房の編集者兼女優の水谷優衣から、ウィリアムの自伝を書く仕事を依頼され、日本の避暑地にある彼の豪華な別荘に一週間、滞在することになった。そこにはウィリアムだけでなく、その家族や知人、従業員などが滞在していた。
    ところが、頸城が別荘に着いた後、思いもかけない事件が発生する。警察による 捜査が始まるが、なかなか手がかりをつかむことができない。そんな中、さらなる悲劇が……。取材のために訪れた頸城は、ウィリアムの自伝執筆の傍ら、この不可 思議な殺人事件にも関わることになる。果たして、事件は解決できるのか。
    忘れ得ぬ苦しい記憶を背負った探偵が、事件の謎・愛の影を探求・逍遥する、至高の長編小説。待望の書き下ろし長編ミステリー。

    【感想】
    すごくスケールが大きく、外国でなら有り得ることなのかなあという場所が舞台の話だった。小説によく出てきそうな感じ。ただ、主人公の頸城が変わった人物だと思った。探偵でありながらやる気のないライターで、何となく巻き込まれた事件に、探偵としてライターとして関係を持ち、調べ始めていく。頸城の性格のせいか、何となくもどかしさを感じる場面がいくつかあった。でも、話が進むにつれて明らかになっていく事実が、だんだんとわたしの興味を呼び起こしていった。ただ、これを読み終えても頸城という人物が今一つ掴めなかった。この人はまたどこかで出てくるのだろうか。

  • 大富豪の別荘にとまりこみで取材中に起こる殺人事件。頸城悦夫-2。
    Fに近い感覚。
    C0093

  • 一つ、強い印象としては「森博嗣作品の中でも異色の主人公」という感じであった。
    森博嗣の作品で特徴的な、どこか掴み所のないない主人公であったが、いつもと違いどこか俗っぽい。「俗っぽい」というのは、言葉が悪いかもしれないが、どこか恋情に振り回される主人公は、これまでにない性格に自分は感じられた。
    森博嗣のミステリーはそれほどトリックを明かすことに重点がおかれてない。クライマックスに至っても、読者に任されるところがある。
    今回の作品もその傾向があり、どちらかというと主人公の「俗っぽさ」の内情描写が強かった。しかしその俗っぽさからこそ見えたストーリーだったのかもしれない。

  • 森博嗣作品には珍しくぼんやりした主人公で新鮮だった。ミステリではないしあらすじを説明しても面白さは1ミリも説明できない、プレゼンしにくい面白さ。

  • 『ゾラ・一撃・さようなら』の続編。
    森さんのハードボイルドはソフトな印象。
    女性の登場人物が、皆さん魅力的。

  • 誰でも分かる、でも知性を感じさせる会話が小気味よかった。
    人がなくなるのに、淡々としていて緊迫感が感じられなかった、ミステリとしてはどうかと思う。
    この主人公は森博嗣には珍しく女性のことをいつも考えていて個人的には好きでした。

  •  エンターテイメントだけど、ストーリーよりも、文体を味わいたい。

  • 森博嗣さんの本の好きなところの一つは、タイトルも装丁も素敵なところだと思う。
    探偵・頸城氏の視点で描かれる、大富豪の別荘を舞台にしたミステリーだった。ただ、それほどミステリー小説っぽさはなかったように思う。
    ミステリーというと事件!推理!謎解き!犯人!みたいな要素を想像する。この本は事件は起こるけど、あまり謎解きに主人公が熱心な感じがしなかった。どちらかというとテレビとかでやっている事件の記録といった印象が強い。
    もう一つ思ったのは、主人公のキャラが良い。なんかちょっとズレてるので共感はしづらい人だったんだけど、最後の最後で「あっ、この人好きだな」って思った。
    だから是非、最後まで読むことを勧めたい。できれば静かな夜。自室で。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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