靴を売るシンデレラ (SUPER!YA)

  • 小学館
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感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784092905139

感想・レビュー・書評

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  • 如何にもアメリカらしい、ハリウッド映画を思わせるような、ユーモアと波乱に満ちた展開。
    でも、それだけではないところに、この作品の良さがあると思いました。

    グラッドストン靴店で働く、靴の販売に長けた16歳の高校生、「ジェナ・ボーラー」と、そこの老・女社長、「マデライン・グラッドストン」の、キャデラックを手懐けながらの長いドライブの旅は、新感覚のお仕事ロード小説となっておりますが、それ以上に印象に残ったのは、ジェナの愛すべき人柄でした。

    アメリカのティーンエイジャーは、明るくポジティブなひとつのイメージを持っていたが、どこの国も、家族について悩み苦しんでいることには共通点があり、その内容は、父のアルコール中毒に、両親の離婚による、母の過酷な労働状況、ジェナに甘えたい妹に、アルツハイマー病のおばあちゃんと、日本人が共感できるもので、それに対して、必死で向き合いながらも、時に、「なぜ?」が胸中に湧き起こる感覚を否定できなかったジェナ。

    必死で向き合うのは、それだけ家族の事を愛しているからだと思い、その優しさに読んでいる私も胸が熱くなるが、それだけでは駄目なことに、ジェナは今回の旅を通して、気付き、学び、そして実行に移す過程には大味な感じではない、納得できるものがあり、物語の素晴らしさを感じました。

    また、個人的には、人間の足(足首から先の部分)には、26本の骨、19の筋肉、33の関節、107の靱帯があることを知り、自分の足に最適な靴を選ぶことが、如何に大切なのかを実感したことも印象的で、自分一人で試し履きするだけだと、判断が難しいんですよね。

    そんな時、ジェナみたいな、物でなく人間を見てくれる接客をしてくれる靴店があれば、私もぜひ行きたいです。

  • テンポがよく、灰島かりさんの翻訳も読みやすくさくっと読めた。でも、お父さんはアルコール中毒でそれが原因で親が離婚していたりと物語は決して明るいわけではない。『負けないパティシエガール』の作者さんだったのですね。YAにはおすすめの作家。

  • 図書館のティーンコーナーで目に止まり、タイトルと表紙絵に惹かれて借りた本。

    原題は「Rules of the road」で、読んでみると、当然だけど原題がしっくりくる内容でした。

    16歳のティーンエイジャーの女の子が主人公の一夏の物語。この設定このストーリーで16歳?と思ってしまうけれど、アメリカのティーンは精神的に大人な子が多いのだろう。

    設定はともかく、主人公が頑張って周囲の大人と渡り合って成長していくストーリーは読んでいて爽快で、若いっていいなぁと久しぶりに思いました。

    そして、こんな靴屋さんの店員さんがいたら買いに行きたい!

    あと、「世の中にはうそで固めた態度が多すぎる。だからこそ、本物は輝くのだろう。」というフレーズが印象に残りました。子供の幼稚園の保護者の世界がまさにこんな感じでした。




  • 商売も心が無くてはダメね⁉️
    ゴールデンカイト賞

  • これぞアメリカのYA小説!って感じです。
    自己啓発的でちょっとシャレの効いた一人称で進む成長物語。半日くらいで読めるかな?

    かなり読みやすいし、主人公を子ども扱いしていないところが良いですね。一人の大人として扱っている。でも中身はやっぱり子どもな部分もあり、それを利用もする。

    ティーンエイジャー代表としては良い人材ですよね。若者が皆主人公の様な子だったら世の中立て直せそう。

    どん底な中での希望は大切。最強の武器。

    そして靴への愛が伝わってきます。本当に仕事が楽しそう。日本人は特に見習った方がいいかも。こう思えたら素敵だろうなあ。

    社長さん、小柄な設定だけど、口調からどうしてもgleeのスー先生イメージしちゃって勝手に愛着。実際だったらアレだけど、キャラクターとして厳しい感じのお年寄りキャラ好きなんだよね。

    あとは…シスターが“アル中”と言うのに違和感はあった。“アルコール中毒”って言って欲しかった。でも敢えてかも?テキサス感?

    結論、事実重要なのは物事をどう捉えてどう行動するか。
    ポジティブに生きましょう!ってとこかな?!

  • 高校生向け位。
    ちょっとトントン拍子の、サクセスストーリーな気もするけれど、読んでいて気持ちがいい。読みやすい一冊。

  • ヤングアダルト向けなので軽く読もうと思ったら、意外にいい話だったので驚いた。惜しむらくは翻訳か。ヤングアダルトものはどれもこれも同じような訳なので食傷気味。内容もそんなに難しいわけではないから、原書で読んだほうがたぶんずっといいだろうと思う。

  • 今年度(度?)は365日で365冊を目標にがんばってきたけど、
    あと100日たらずなんですが30冊くらい追いついてなくて
    「これはダメかな〜」と暗い見通しです
    悔しいので、ほんとに間に合いそうになかったら本屋さんの絵本コーナーに入り浸って帳尻合わそうかな^^

    これはタイトルがおもしろそうだなー!と思って読んでみました。

    靴を売るのが上手な大柄ティーンエイジャー(ここ重要、らしい)の女の子がアル中のお父さんや、会社をのっとろうとする汚い大人を相手にドライバーをする話でした(意味分からん!)

    ものを売る楽しさとか、靴のおもしろさとか
    こころのきずとか新しい人生(人生というか・・変わる楽しさとか?)

    主人公ジュナがいいこでかっこよくて面白かったです

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