- Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093864237
感想・レビュー・書評
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原田氏の作品は、本格アートミステリーもの以外はどうにも漫画が原作の出来すぎた映画を見てなかったいるみたいで、つい冷めた目で読んでしまうのだが…
コレは良かった!フランスが舞台、お得意のアートも絡めつつ、自身の職業でもある小説家にまつわるアレコレ、そして何故か主人公はゲイという(笑)
いろんな意味でカッ飛びすぎてて、気持ちよく「小説」を楽しめた。
全編を通して漂うフランスの香り、グルメの匂い、ファッションの魅力を存分に楽しめた。
2016/08詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
話が少し出来すぎているな。小説だから仕方ないのだけれど。
でも、整っているというか、きっちりしているというか、綺麗なお話ではある。
LGBT絡みにせず、主人公は普通に女性ではいけなかったのかな。それは少し趣旨が違ってしまうのだろうか。 -
2016.7.30
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弟に借りた本。
フランスを舞台にアートと恋愛の小説。
泣けたし、すごい恋愛したくなった!
久しぶりにのめり込める話だった!
終わり方も良い。
この作者の他の本も読んでみたい。 -
いつもの美術系読み物とはちょっと違っていて、現代的アートがテーマでした。
そして主人公はイケメンだけどオネエな彼(彼女?)
日本でくすぶっていた主人公のパリで出会った素敵な仲間との友情物語、というのが本筋のお話しです。
この友情がちょっと泣けるんです。
出先で思わずグズグズと泣いてしまいました。
ただ、主人公のパリ暮らし、なかなか軌道に乗らなくて、その部分が割と長く、読むのに時間がかかりました。
そして、美術のテーマはリトグラフ。
何度もPCで検索かけてもリトグラフのことがよくわからなかった、それにあまり本の中でもあまり詳しく書かれていないし・・・
なので、友情というか愛情というか、そういう話がメイン、と思って読むのがいいかもしれません。 -
恋愛小説を読んで泣いたのは数十年ぶりです。
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凄く好かった。
乙女な主人公の美智之輔は美大を卒業後、実家の政略結婚から逃れるようにパリへ留学。
そしてバイト先のカフェで、凄まじい勢いでパソコンを叩くおかっぱ頭ベース形の顔(美智之輔曰く片桐はいり)のハルさんと出会う。
そこからあれよあれよと導かれるように有名クリエイターの集まる歴史あるリトグラフ工房idemに辿り着く。
そこでハルさんのお世話係をしつつリトグラフを制作することになり…。
idemに匿われているハルさんは一体何者なのか。
そのハルさんをめぐるハラハラの展開。
なのに本人はいたってマイペース。かと思えば、いつもは静かでぶっきらぼうなハルさんの「自由になりなよ、美智之輔。」「ね、美智之輔。叫びたいとき、叫ぶんだよ。」って言ってくれる優しさと温かさが格好いい大人過ぎて(ハルさんも色々と抱えているのに)。
こんな大人になりたいものです。
ハルさん、ムギさん、サキちゃん、パトリス、高瀬君。皆優しくて、大人で、切なくて温かい。
ハイテンションな美智之輔と、一貫してローテンションなハルさん。いいコンビで面白かった。 -
さすがの文章力。出だしから快調に読めます。最後はまあありかなと。
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これはまたまた雰囲気の異なる原田さんの美術ものだろう。
リトグラフと言う分野も新しい。
ストーリーもコミカルで、恋愛あり、お笑いあり、原田さん、こういうのもお書きになるんですね!って感じ。
楽しいひと時を一緒に過ごさせて貰った。