14階段ー検証新潟少女9年2ヶ月監禁事件ー

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093897020

感想・レビュー・書評

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  • 著者なりと精神内面考察は興味深く、読み深めることが出来た

  • 2014年1月29日

    装丁/片岡忠彦
    写真/八木澤高明
    DTP/ためのり企画

  • この事件は衝撃的で、今も記憶に残る事件です。
    新潟で9歳の少女が誘拐され、9年以上も監禁されていたという事件。
    被害者の女性が見つかったニュースを見た時、あまりに衝撃的でその後の公判で被害者女性の話した言葉をはっきりと今でも覚えています。
    今はあまり見なくなりましたが、昔は行方不明者を探す番組をちょくちょくやっていて、この事件の事もその番組で知りました。
    神かくしのように突如いなくなった子供たち・・・。
    この子供たちはどうなったんだろう?
    その想像の先は必ず暗いものでした。
    監禁されていたというのを知った時も、生きていて良かったと思った瞬間にその奥にあるものを想像して、手放しに喜べない、暗い気持ちになりました。
    だから特に記憶に残っているのかも知れません。

    この本は元フライデーの記者が数年にわたり、この事件について追跡、取材をしたものをまとめた本です。
    犯人の母親とは個別インタビューも果たし、少女が監禁されていた家に泊まるほど密着した取材をしています。
    だから母親の口から語られる家庭環境や犯人についての話は当事者に直接聞いた者でなければ書けない息づかいを感じました。
    そんな事件の全容に加え、著者の個人的な私見を全般にわたって書かれています。
    私がこの本が良かったと思ったのは、被害者の女性が犯人からどんな虐待を受けたかについてはさらっと書いてある所です。
    そういう所に主題をおいた本だったらとても最後まで読む気はしませんでした。

    犯人の男、その置かれた家庭環境、なぜ犯行に至ったのか、というのは私が想像していた通りでした。
    働きもせず年老いた母親からこづかいを受け取り、そのお金で競馬をする大人になりきれない男。
    そしてその男を甘やかし続けた両親。
    それでも、当時テレビや他のメディアでは語られることのなかった、誰もきづかなかった、ジャーナリストの目線がここには記されています。
    これは通りいっぺんの取材では絶対に書けないという記載が多々ありました。

    この本を読んで、犯人は自分のした事を全く反省してないと感じました。
    この事件は2000年に発覚。
    その後、留置場に入っていた犯人はもう既に外で出ているはず。
    とても怖いと思います。

  • この著者は今度もやらかしそうだと言ってる。
    刑期が終わればまたやると。怖い・・・

  • 三条の女児行方不明事件はよく覚えている。
    名前も覚えているくらいだ。
    その子が、軟禁されていて発見されたニュースは実に衝撃的だった。

    そのルポ。
    筆者はフライデーの記者として、この事件に携わり、その後も追った総集編。
    よくいえば「記者魂」、わるくいえば「卑しい魂」が見え隠れする。

    結末の筆者が繋げた過去との係累は、こじつけとも思われなくも無い。
    もっと、淡々としたレポを読みたかったが、忘れていた事件を思い起こしてくれた本。

  • すごい。
    ここまで、加害者のバックグラウンドが見えてくると、色々現実味を帯びてくる。
    ここまで喰らいついた著者に脱帽。

  • ルポルタージュは色んな視点から読みたいよね。というわけで新潟の監禁事件のルポルタージュ。ルポルタージュとして評価は…だけれども、個人的にショックな事件だったので。事実は小説よりも奇なりだけど、その事実を上手く書くって難しいと思う。

  • 新潟の少女監禁事件のルポ

    日常の人間関係においても、見たくないものに目を向けないってことはよくあること
    しかし、親子関係においてそれは、「甘え」でしかないと感じた

    加害者は精神的に問題のある人物であろうとは思うが、
    それを取り巻く家庭環境が、
    それを助長してしまったんじゃないかと思う。

    怒られることが好きな子供はいるはずがないが、
    怒られることで愛情を感じるという反面もあるとおもう
    どれだけ真剣に子供に向き合っているかを示すのが
    親としての責任だと思う

  • 実際にあった事件の取材に基づいたノンフィクション。うーん。何があったとしてもこの犯人許しがたいし、どうしても正当化してるように読めた。それに、何だかんだ言っても、本当のことは本人しか分からないはず。

  • こんな事件があったな、と思い出しました。

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著者プロフィール

1974年、東京に生まれる。ノンフィクションライター。学習院大学文学部史学科卒業。在学中より報道番組のスタッフとして制作に携わる。「世界ふしぎ発見!」(TBS)やドキュメンタリー番組のアシスタントディレクターとして活動後、「フライデー」記者、朝日新聞記者、「実話ナックルズ」などの副編集長を経て、現在は週刊誌や月刊誌などに取材記事を寄稿するかたわら、豊富なメディア経験をいかして企業や公共機関の報道対策アドバイザーもつとめる。IT mediaビジネスオンラインにて「スピン経済の歩き方」、ダイヤモンド・オンラインにて「情報戦の裏側」を連載中。
著書には『スピンドクター』(講談社+α文庫)、『14階段』(小学館)などがある。

「2017年 『「愛国」という名の亡国論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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