- Amazon.co.jp ・本 (473ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094088670
感想・レビュー・書評
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<印象に残った言葉>
・人間、平地に住んでいると、考え方がチマチマしてくるじゃないか。平らだと隣人しか見えないし、近所との軋轢ばかりが気になって、遠くが見えなくなる。そういうやつらは、未来のことより、明日のことしか考えない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
IT企業をやめた主人公が、見捨てられたような農村を農業で立て直していく話。
ストーリーを通して農業や経営、株式、その他様々な会社に関することがわかりやすく書かれていて面白い。
都会しか知らない人間が田舎の人間と触れ合って価値観や考え方を変えていく様、田舎しか知らない人間が都会の人と対立する様、負け組と言われた人たちがその才能を発揮して成長していく様、色々な人間模様も描かれ、サクセスストーリーとなっている。
ハッピーエンドが好きな人にオススメ。 -
2016.2.23
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農業を通して人の繋がりの大切さや農業の大変さを感じる
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実際に、限界集落に住んでいると、現実はこんなに甘いもんじゃないとは思うけど、夢を見るのは悪くない。
エンターテイメントとして割りきって読むのがいいのかもね。 -
出木杉なストーリー。でも、それが良かったです。
主人公達が一丸となって活性化を目指して奮闘する限界集落の止村。
毎日都会でもがき苦しんでいるわたしも、田舎へ行き、生きがいを見つけながら農業をしたいと思うほど、魅力的な村です。
強烈なリーダーシップと適材適所な場所で働くスタッフ。この村では歯車がしっかり噛みあっているから強いのです。これはサラリーマンの世界でも一緒ですよね。わたしも、自分のポジションでよりよい成果を出せるように頑張ろうと思わせてくれました。 -
限界集落を舞台にして農業の再生をテーマにした小説。農協や役場に頼らず、大規模化によるスケールメリットと特産品やキャラクタービジネスを展開して利益を上げる、ちょっとご都合主義っぽい感じを受けるが最後まで飽きずに読めた本。ただ、ホントにこれができれば過疎地域の活性化につながるのではと思えてきました。
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元銀行員の主人公が、人生の骨休めのために、祖父の家のある限界集落を訪れる。
父の代で村を出たので、ほとんど故郷の記憶が無い。
田舎の生活に驚きつつも、小学生に、「みんなが野菜作るから、おじちゃんが売ってよ!」と言われたのをきっかけに、限界集落を農業で救う事業に踏み出す。
昔とった杵柄で、企業の立て直し気分で、無駄をバッサリ切り捨てる戦法で一応の成功はおさめるが…
みんなキャラが立っていて面白い。
主人公の目線がだんだんと移り変わっていくのも見どころ。
それぞれの“わけあり”も。
近頃話題のIターンあり、田舎暮らしの問題あり、老人、過疎問題あり。
旧態依然としたお役所。
必要不可欠な、頭が固く小ずるい小物敵役もいる。
中小企業小説としても読める。
ドラマ「ナポレオンの村」と、雰囲気的にはかぶるところもあるけれど、この本の方が先だったんですね。 -
限界集落って、身も蓋もない言い方だと思いませんか。
夢も希望もない地の果てを思わせるような。
でも実際そうよばれるようなところでも、暮らしている人々はいます。
この小説は、一人の男性が会社を辞めて、離婚して、
父の田舎、止村(とどめむら)へやって来ることから始まります。
限界集落とよばれるところにも、人を惹きつけるものはあって。
むしろそういうところだからこその魅力があって。
止村に行ってみたい、いや住んだら楽しいかも!
きっとそう思ってしまいますよ。
私は、”うのばあさん”がたまらなく好きになりました。
図書館スタッフ(東生駒):ほっこり
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帝塚山大学図書館OPAC
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