禁色 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (704ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101050058

感想・レビュー・書評

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  • 2019年度第6回新歓ビブリオバトル
    チャンプ本

  • 男を愛す美青年が色んな人の人生を狂わせていくお話
    そんな魔性の男、少し離れたところから観察だけしてみたい

  • 夜半「遠くであがる火の手」のモチーフが気になって久し振りに読み始める。まだまだそこまで到達できず。ゆるりと再読中。

  • 一生を女性に裏切られてきた老作家檜俊輔は偶然、美青年南悠一に出会う。この青年が女性を愛することができない同性愛者であることを知り、檜俊輔は、この青年を利用して今までに裏切られた女性たちに復讐を行っていくという物語。
    読んでてすごいBL小説のような場面もあれば、自分にとって難しい芸術論の話になったりとさまざま。美青年の悠一に男も女も惹かれていく様子はちょっと面白い。
    正直に言って、精神と肉体の関係性など重要な部分が自分には少し難解だった…

  • 配置場所:摂枚文庫本
    請求記号:913.6||M
    資料ID:95170875

  • 大団円があまりにも大団円でここに至るためにまた一から始めたいような気がしてしまうと気分がよいけれどちょっと眩暈がするようだな

  • 三ヶ月も読んでた.長かった.うまいなぁと感心する表現や,比喩,アフォリズムが頻出する.しかし,やっぱり楽しめないんですよね.私には,三島由紀夫は.

  • BL小説なのだが、主人公の美青年は妻帯。
    老作家の手管で女への復讐をする一方、男にももてまくる。
    芸術論としても読める。小難しいけれど。

  • 出版社からのコメント
    女を愛することの出来ない同性愛者の美青年を操ることによって、かつて自分を拒んだ女たちに復讐を試みる老作家の悲惨な最期。(Amazonより)

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    渋谷区等で、同姓婚が認められて間もないですが、
    本当に今はいい時代になったなぁ、と思わずにいられないですね...

    先日たまたま機会がありまして、
    いわゆる「ゲイとパートナーシップの歴史」みたいな
    テーマでのLGBT(で合ってたかな)でのセミナーを
    WEBで拝見したことがあるのですよ。

    そしたら、そこで見た内容と今回の小説の中での
    ゲイ同士の知りあい方やパートナーシップが
    本当に同じで、当時の方々の苦労がまざまざと...

    ・出会いはH公園 とか。
    ・継続的なパートナーシップは望めなかった とか。
    ・トイレの落書きが出会いの手段 とか。
    ・いわゆるハッテン場みたいなものでその場限りだった とか。

    ←これらはすべて昭和の時代のお話で、
    セミナーでは歴史の中で語られている内容でした。

    もちろん今はそこまでクローズドなものでもなくて、
    いわゆるカミングアウトしている方もたくさんいて、
    ちゃんとしたパートナーシップを異性と同様に
    築いているカップルもたくさんいて。

    この当時だからこその、この小説なのかな、と思った次第。

    とは言え、この小説を読んでいると、むしろ鏑木夫人や
    悠一に恋して結婚する康子なんかが普通ではなくて、
    世間にはゲイであることを隠して結婚し家庭を作る悠一や
    その周りのゲイたちの方が普通に思える...

    くらいの思い入れのある書きっぷり。

    ゲイさんたちが本当に老いも若きも生き生きと、
    クローズドながらもとにかく人生を楽しんでいるのですよ。

    相手を変えての逢瀬や、三角・四角・それ以上の関係によるもめごと、
    優越感、嫉妬、独占欲。

    いろんな欲望をあらわにしながら、みずみずしくさえ感じられる....

    事あるごとに悠一の美しさが強調されるので、
    どんな人かな~と勝手に想像してるのですが
    そこはやっぱり三島本人が投影されているのかな?

    でもその悠一を逆美人局に使う老境の作家、檜俊輔
    (こっちがほんとの主人公)にも三島自身の姿が
    投影されているようにも思える。

    彼の中にあるたくさんの人格や思いやあこがれや禁忌や、
    いろんなものがつまった作品なのだろうと...

    最後は悲劇と聞いていましたが...
    私はこの結末に納得は出来ないですね (-"-;)

    Wikipediaにも書いてあるんでネタばれでもないんでしょうけど、
    最後悠一だけいいとこ取りでないかい?

    遺産まで残すことないんでないかい?

    そりゃー、俊輔も悠一に惚れていたからとは言え、ねぇ。
    ダメよ、悠一さんは小悪魔よ!きぃー!
    (って誰)

    にしても、同性愛(漢字合ってる?)よりも異性との不倫の方がまだまし、
    ってなっちゃう嫁と母親の錯乱ぶりは突っ込みどころ満載。

    思わず息子の不倫相手(嘘だけど)に「よろしくお願いします」って
    頭まで下げちゃうお母さんがゲシュタルト崩壊しちゃってていじらしい...

    昭和当時の風俗論としても、非常に有用な作品ではないでしょうか!

    にしても...今日までのように同性愛やいろんな愛の形が認められる世の中を、
    三島が見たらどう描くのか、それはそれでとても興味がありますなぁ。

    長生きしてほしかったですね...(´ω`*)

    三島は同性愛だけじゃないって?
    そうでしたそうでした(苦笑

  • 大団円!

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著者プロフィール

本名平岡公威。東京四谷生まれ。学習院中等科在学中、〈三島由紀夫〉のペンネームで「花ざかりの森」を書き、早熟の才をうたわれる。東大法科を経て大蔵省に入るが、まもなく退職。『仮面の告白』によって文壇の地位を確立。以後、『愛の渇き』『金閣寺』『潮騒』『憂国』『豊饒の海』など、次々話題作を発表、たえずジャーナリズムの渦中にあった。ちくま文庫に『三島由紀夫レター教室』『命売ります』『肉体の学校』『反貞女大学』『恋の都』『私の遍歴時代』『文化防衛論』『三島由紀夫の美学講座』などがある。

「1998年 『命売ります』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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