- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101064215
感想・レビュー・書評
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『ぼっけい、きょうてい』で岡山を舞台にした、陰鬱で、どこか夢物語のようでもある世界を確立した岩井志麻子による、同じく岡山に纏わる短編集。俗世から見放されたような村に根付いた、時代錯誤な土着の風習に翻弄されながらも、それに抗うことをしない登場人物の残酷な生と性が悲しい。『anan』でエッセイを持っている人物の小説とはとても思えないほど、陰惨な気持ちになれましょう。さっと本を開いて『乞食柱』、『淫売監獄』、『きちがい日和』などの題を見ただけですっかり憂鬱な気分です。中身を読むと少なくともその日は再起不能になるでしょう
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表題にもなってる『魔羅節』が好き。
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岩井志麻子さん、スゴすぎ。これは特にエロでグロな短編を集めてるのかな。どの作品も貧乏で陰鬱で悲惨で底なしの闇。津山30人殺し事件をモチーフにしたといわれる岩井さんの著書『夜啼きの森』も読んでみたい。次はそれかな。
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えぐい。あまし好きくない。
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岩井志麻子いったい何を考えてるの。
この人の湿り気を帯びた文章はすげえなあ。 -
言わずもがな岩井志麻子。
あえて文庫版を選んだのは、あとがき(?)が久世光彦による「志麻子の行方」があるからです。
岩井志麻子と久世光彦。この二人の文章が一気に読めるなんてなんて豪華。 -
貧乏と残酷なエロスと。この「ぼっけぇきょうてぇ」もだけど、このパターンが多いなぁと。短編集の1つ1つのタイトルがおもしろい。魔羅節、金玉娘、おめこ電球。おめこ電球がよかった。誰がどれで結局あぁこれがこうだったのかと惑わされたのがよかった。
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短編集。ねっとりとした闇と血と汗がどの作品からも匂ってきます。
朝の通勤に読むとさわやかさが一気に生臭さに変わること請け合い。(2003.3.4) -
岩井志麻子の魔羅節を読みました。放送禁止用語の言葉狩りをしている人たちが目をむきそうな小説でした。使われている言葉は確かに過激ですが、私たちが小さい頃は普通に使われていた言葉なので違和感なく物語の世界に入っていくことが出来ます。ぼっけえ、きょうてえと雰囲気は同じですが、この短編集のほうが血のにおいがぷんぷんと匂ってくる感じがします。