- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101109695
感想・レビュー・書評
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人間とは強欲な生き物であるということがありありと描かれている。
貧しい環境、豊かな環境、それぞれ置かれた環境内で欲望が高まる。
特に主人公の民子の小滝への執着は寛次と過ごしていた旅館で働いていた頃の面影もなくなっていく。
環境が変わったから、強欲になっていたのか、それとも貧しい環境で覆われていた本性が現れたのか。。。
秦野の「女はとにかく浮気の相手をひとりに決めたがる」という科白は、いつの時代も変わらない気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『黒革の手帖』の下巻が借りられないので
代わりに読んでみました。
ひたひたひた…と進んでいく話。
今後どういうふうに展開していくのか?
→そして下巻へ。 -
私が、高校1年生の時読んで私は、少し胸が打たれてしまいました。
なぜなら、母が学生時代の時に読んでいたので、母親に勧められました。 -
古臭さがいけてる
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久恒刑事のせこい悪人ぷりに、いたく共感。
一般市民のできる悪党とは、こんな感じでしょう。
政界の黒幕、それをとりまく巨悪を描きつつ
こういうキャラクタ(巨悪からしてみれば消しカスのレベル)を配置しているところが、とても惹かれるところ。 -
病で床に伏せながら妻への異常な束縛心を募らせる夫。
そんな彼を養うためだけに生きる妻、女中の民子。
自分の人生を浪費しているとしか思えない日々を送る民子の前に現れたホテルマネージャーの小滝。
ふとしたことがきっかけでほんの一歩を踏み出してしまう。
境界線を越えてしまう。誰にでもありえること。だからこそ引き込まれる。
この先の彼女に何が待っているんだろう。
下巻が楽しみ。
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やっと上巻を手に入れて。笑
上巻は面白かった。
けど、下巻に向けて自分の中では面白さが下降気味のような。
歴史的背景とかが弱いからかな・・・
でも実際にはなかなか体験できない世界をのぞくのは面白いです。
(08/07/28) -
あんな女になってみたい気もするけど。
でも私は臆病だからできない。 -
病気の夫を抱えながら、旅館の女中として働く民子。
そこに現れた一人の謎の紳士によってガラリと運命が変わる。
誰もが一歩道を間違えれば踏み入れてしまう道。それがけものみちだという。