- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101131023
作品紹介・あらすじ
「人はなぜ追憶を語るのだろうか。どの民族にも神話があるように、どの個人にも心の神話があるものだ」昆虫採集に興ずる少年の心をふとよぎる幼い日に去った母親のイメージ、美しい少女に寄せる思慕…過去の希望と不安が、敗戦前後の高校生の胸に甦る。過去を見つめ、隠された幼児期の記憶を求めて深層意識の中に溯っていく。これは「心の神話」であり、魂のフィクションである。
感想・レビュー・書評
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言語化しようとするものの視点や、表したい事は分かったが、自分には楽しさや意外性が足りず通読が少し苦痛に感じられた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何もかも美しい。
言語化してくれてありがとう。 -
おぼろげな幼年期の追憶。見た記憶がないのにしばしば重なる母の姿。自然の中に浸かって五感で感じる神秘な世界に酔う。2023.10.14
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現代では情報過多で時間に追われるように過ごす人が多く、このように自分と向き合って自分で考えて何かを見出していくことができる人は少ないだろうと感じる。あらためて、自然と向き合ってじっくり考えて人のために行動することを意識したいと感じた。
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私の青春時代という時に何度も読み返した作品。
久しぶりに読みたくなったので購入して読んでみた。
今読むとどう感じるのだろうかと少し危惧するような気持ちもあったが、とても面白く読むことができた。
文章が美しく叙情性あふれていて、ストーリーのようなものはほとんど無いのだが文章を読むこと自体を楽しんで読んでいける。
青春期の心の揺らぎや感性の鋭敏さが描かれていて、青春時代の私がこのあたりに共感して読んでいたことが思い出された。
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日本経済新聞2月18日『リーダーの本棚』で紹介
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB99482555 -
金大生のための読書案内で展示していた図書です。
▼先生の推薦文はこちら
https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=18417
▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BB15363290 -
追想の物語。記憶に降りていく物語だ。
この小説を読んで村上龍著のミッシングを思い出した。いづれも記憶や無意識に働きかける小説だ。