夏の終り (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 102
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101144016

感想・レビュー・書評

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  • 映画の感想を。

    映像は良かったし、配役もよかった。

    しかし、相当疲れていたようで、途中で寝落ち。

    機会があったら再度観たい。

    いい映画なことは確か。

  • 終わりがあるようで、終わりのない旅のよう。

    寂聴さんの文書は、とても美しい。

    道理にかなわないことすら、美化され崇高され酔わせてくれる。

    最後の生々しさも、生命の尊さを感じる。

  • 不倫はよくないという常識を持ち出すような余裕がない。
    感情の機微の描かれかたがとても素直で、うつくしくて、共感できるはずはないのになんだか入りこんでしまう。てんでおかしい関係なのに、空気はとても自然で爽やかなのが、谷崎潤一郎とかと(比べるものでもないけれど)ちがうんだなあ。

    映画「夏の終り」のキャストのイメージで読んでいたら本当にぴったりなようで、ああすてきだ。そして愚かだ。心地よい。

  • 妻子ある売れない作家の愛人である知子
    妻も公認の愛人であり
    妻子と愛人の間を規則的に行き来する生活!!
    知子もまた、かつての年下の恋人と関係を重ねる。
    その恋人は、知子が離婚する原因になった男性!

    どう考えても、
    現実にはありえない関係!!に
    少し戸惑いながら、読み進めましたが
    はるか昔の古典の世界を連想させられるような
    気がしました。

  • 好みの問題かと。

    私には面白さがわからなかった。何も残ることなく、ただ、読み終えた。

  • いつも正直な瀬戸内寂聴さんの作品を最近読んでいます。

    この作品 完璧に私小説ですね。
    びっくりするほどの純粋さで、好きになった人を追いかける。
    自分が不倫しているのに、奥さんのことを心配したり、年下の情夫に不倫相手の愚痴を言ったり・・・。
    小説なのに、(え~こんな思考回路なの???ぶっ飛んでる~)と思ってしまう。

    しかし・・・昔では相当叩かれたんだろうなぁ。と思う内容に同情したり。

    好奇心で瀬戸内寂聴を知るには入門編ですよ。

  • 20年前に夏の民宿の仕事先で夏らしい小説と勘違いして購入。以来何度か読みかけては挫折。このたび、4回目ぐらいでやっと読了。しんどかった。これは瀬戸内さんの感性に自分がついていけないだけなのでしょう。でも「夏の終わり」と「花冷え」の章はまたいつか読んでみたい。

  • 先週観た映画の原作本。

    寂聴さんの本、初めて読みました。きっと好きになるだろうなあ、と思っていながら避けてきました。なんだかフィクションとして、楽しめないのではないかと。

    この作品、映画は不思議なテンポで進み、時間の流れが複雑で、ぜひ原作を読んでみたいと思ったのでした。映画のテンポを埋める行間を読みたかったし、作品の登場人物の間に流れる時間をじっくり読みたいと想いました。

    書き下ろされたのは、50年前。映画ではその昭和の時代を実に忠実に描いていて、その映像美も見事。

    作者は御年90歳になられたとか。寂聴さんの作品を読んでみようかな。

  • 読書の師匠に勧められた一品。
    曰く「美しい言の葉、この空気感と登場人物の心の移り変わり・・・これこそが、作者の愛した源氏物語に通じる『あはれ』の世界なのよ」と・・・。うろ覚えですが。

    私にはまだ早かったようです。主人公がちょっとナルシスト過ぎというか、いちいち「どや!かっこいいやろ!」と押し付けがましくてお腹いっぱいです。あなた、それ全然モテてませんよ。ただのダメンズウォーカーですよ。ドヤ顔をなさるなら、もっと素敵な人を傍らに置いてからにして下さいな。と言いたい。
    それを師匠に話したら「これはね、そういう話では無いのよ」と言われました。ごもっとも。あと10年くらいしたら再読しよう。

  • 別れたくても別れられない女の未練や躊躇が色濃く描かれており、何とも言えない気持ちになる。映画も良かった。

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著者プロフィール

1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒業。63年『夏の終り』で女流文学賞、92年『花に問え』で谷崎純一郎賞、11年『風景』で泉鏡花賞を受賞。2006年、文化勲章を受章。2021年11月、逝去。

「2022年 『瀬戸内寂聴 初期自選エッセイ 美麗ケース入りセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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