- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101171166
感想・レビュー・書評
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面白かった!読者に向かって話しかけてるタイプの小説が好きなので、密室の富豪刑事で登場人物が「さて、読者の皆さん。〜」って話しかけてきたのが良かった。富豪刑事の囮では行間を開けずに視点とか状況が変わってく書き方も面白かったし、物語の内容はもちろん、本の構成・表現の方法が実験的で楽しかった。
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富豪な刑事が、金を湯水のように使い事件を解決するという推理物で全4話。解説でもあるけど、4話それぞれ事件のタイプが異なり金の使い方も変わってきて飽きが来ない。
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ミステリーとしてではなく、エンタメ、コメディとして読む本。
独特の言い回しが筒井康隆好きにはたまらない。 -
何故今頃?と思ったら、アニメ化されてたのね・・・
令和では若干読みにくい文章かもしれない。
行間をあけずに場面が変わる部分など、ちょっと意識しないと混乱する場面もちらほら。
メタ的な部分も嫌いな人は嫌いかもしれない。
謎解きミステリーと見せかけてそうではない。
主人公達が繰り広げるコメディ。
「富豪刑事のスティング」が1番好き。 -
読んだのは1978年出版のものですが、内容は同じだと思うのでこちらに感想を。
アニメを見て原作を手に取りましたが、神戸大助という名の刑事が富豪であること以外は全くの別物で驚きました。
(一番最初だけ登場人物がどんどん出てきて混乱しましたが)小説も読みやすくて面白かったです。
コメディ色が強く楽しく読めたので、ドラマで見たいなと思う小説でした。(ドラマ未視聴)
個人的には人にオススメできる一冊です。 -
アニメが面白かったので読んでみました。
神戸くんと鈴江さんの名前と富豪である設定が同じだけの別物として読むべき。2人の性格関係性も結構異なるしその他のキャラは出てこない、そしてミステリ感がより強い。
個人的には初めの数ページで切り替えて読むことができたので全然気にならなかった。
アニメでは金をかけたガジェットに頼る傾向があったけれど、小説は捜査過程に金をかけている。金の使い方と推理どちらも楽しむことができた。 -
かなり昔に読んだがすっかり忘れていたので再読。大富豪の息子である刑事が豪快に大金を使うことで事件を解決する短編集。4編収録。
意外にちゃんとミステリしているし、捜査に大金を投入する理由もしっかりしている。そして深田恭子主演のドラマが(設定は若干ちがうが)原作に忠実で驚いた。
佐野洋の解説で、著者と中島梓の対談を引用していたのも嬉しい。
最初は場面転換があっても行間を空けていなかったり、突然メタ視点になったりと癖のある文章に戸惑ったが、慣れれば読みやすかった。
やはり筒井康隆はすごい。 -
娯楽小説として一級品のおもしろさ、且つ推理小説としてももちろん妥協のない内容。
突拍子も無い提案だけど、富豪刑事だからOK。祖父が感涙して呼吸不全に陥る決まったパターンが喜劇ちっくで好き。 -
個性的なキャラクターが多いのに割愛されてしまい、
残念です(笑)
いずれどこかの小説で出会えるのでしょうか??
各話ごとに、実験的に話が進んででもちゃんと
まとまっています。流れるような場面展開やディスカッションの場面は脱帽です!これでしっかり場面のイメージができるのだからすごいです。
ドラマも見てみようかな。 -
刑事が大金持ちということで、金に物を言わせて目撃者をでっち上げたり、裁判官を買収したりするような、もっといい加減な刑事を想像していたんですけど、奇想天外な捜査の手段に湯水のごとく大金を注ぎ込む、なんとも真っ当な(?)刑事物で面白かったです。某警察小説ガイドでかなり数の品評者から名前が挙がっていたのも納得。