日本百名山 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (535ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101220024

感想・レビュー・書評

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  • むむ。小説では、なかったです。
    登山家で文筆家の筆者が、実際に多くの山を登頂し、日本の標高1500m以上の山の中から選び抜いた百の山々の随筆集。
    一座(山は神様が座る場所なのでという事らしい)、5ページほど、その地誌、歴史、容姿などを丁重に書かれています。
    さすが、本当に自分の足で登り見て確かめている文章は明らかで重きがあって愛がある。そこに山があるから登る方がいらっしゃるように、そこに本があるから読むしかあるまいと、よくわからないまま予約して動揺しておりました。
    indoor派の私は、湊かなえさんが山ガールと知った時、イヤミスはindoorでしょうが⁉︎って裏切りさえ感じましたよ。
    行ったことあるか、見たことある山を中心に読みました。
    21 安達太良山 智恵子抄
    22 磐梯山 オハラショウスケさん
    23 会津駒ヶ岳 白虎隊かな
    72 富士山 多数
    73 天城山 伊豆踊り子
    97 阿蘇山 二百十日

    • おびのりさん
      hiromida 2さん、コメントありがとう
      hiromida 2さん、コメントありがとう
      2022/11/29
    • おびのりさん
      あゝ。コメント消えてる。

      これは恥ずかしいのよね。時々、書いているのですが、新潮文庫の100冊を取り混ぜて読んでいるんですけど、これは、2...
      あゝ。コメント消えてる。

      これは恥ずかしいのよね。時々、書いているのですが、新潮文庫の100冊を取り混ぜて読んでいるんですけど、これは、2019年に選定されています。2020から2022まで制覇したので、逆進してます。だから、内容確認しないで予約するのも多々あります。さすがに、手元に来た時、500ページ山だらけ!ちょい、萎えました。でも内容は、充実していて重版もすごい。たぶん、手元に置いて、登ったり、小説で読んだりした時、読むのが正解。
                     つづく
      2022/11/29
    • おびのりさん
      詩はね、嫌いでなくて、わからないって感じなんですねえ。感情移入が下手というか。でも、良い詩人を紹介してもらったので、徐々に読みます。
      俳句と...
      詩はね、嫌いでなくて、わからないって感じなんですねえ。感情移入が下手というか。でも、良い詩人を紹介してもらったので、徐々に読みます。
      俳句と短歌は、好きです。短歌なら千年前のでも理解しようと思うのにねえ。ふふ。
      またね( ◠‿◠ )
      2022/11/29
  • 登山を趣味とするものなら持っていたい本かな。
    この人の独断と偏見によって日本100名山が制定された罪作りな本ではある。表現力豊かにつづられた格式高い文体にまだ見ぬ山への憧れと冒険心が煽られる。
    全部読んでないけど・・・
    この本を聖典に100名山を全山登頂することが山登りするものにとって憧れなのだが、達成するには時間とお金と体力の3つが高い水準で備わってないと難しく年月もかかるためモチベーションを維持し続けることも重要な問題でもある。特に体力の衰えを感じてくると遠い存在の山に思えてくるので。日々精進し体力を維持することが求められる。

    参考までに起点にもよるが費用は250万~300万、日数は日帰りできない山もあるので170~180日は必要とされる。体力的にはハーフマラソン完走できるくらいか10時間は歩き続けることのできる持久力があるといいとか。
    深田久弥の時代ならアクセスするのにさらに時間と費用がかかったと思うし、山も整備されていなかったから日帰りで行けないだろうし装備も重く難易度はさらに上だったと思われる。私生活では愛人作ったりと感心できない部分もあるのだが彼の時代なら女性の立場は今より弱く生活するのも難しいから甲斐性がある男になびくのも仕方のないことだったかも

    また、派生として筆者の後任組織が選んだ200名山、300名山とゆうのも存在し、その中には100名山の選定から落選した山も含まれている。山の興味は尽きないのだが呆れるばかりである。100名山は登山道が整備されていることもあり登山者も多いのだが200、300となると藪山もあり残雪期しか登れない山だとか携帯の繋がらない場所も多く難易度も増してゆき毎年のように遭難者を出している。趣味で命を落とすとか読書では聞かないけど、登山では起こりうるので無理せず過信せず分相応に目指したいものだ。

    私の住んでる愛知県は100も200も300も何一つ該当する山がないとか悲しすぎる。
    せめて猿投山とか本宮山、鳳来寺山あたりのいづれかはエントリーして欲しかった。 

  • 登山をするようになって数年経つが、今更になって初読了。百名山選定基準として山の品格、歴史、個性(加えておおよそ標高1500m以上)を挙げており、納得しやすいのも万人に受け入れられた所以と思う。特に山の歴史や呼称の由来などはなるほど興味深いものが多く、当時これほど調べられたのは深田氏の山に対する深い愛情があってこそと感じた。この一冊の本が日本の登山界隈を一変させ、良くも悪くも深田氏の愛した静かな山は少なくなってしまったが、それにより現代登山家は利便性を享受しているわけで、ますます日本百名山の偉大さを思い知った。

  • 確かに名著。文章の気高さもさることながら、著者の山を愛し自然を慈しむ姿勢に感心する。お金持ちの道楽と考えられた時代のスポーツ登山。この本の大きな影響力は、現在、マイナスに作用しているように思える。しかし、それでもなおこの本の輝きは失われない。

  • 日本の数ある山の中から、品格、歴史、個性等の観点で百を選んだ一冊。
    地理的な特徴、歴史、作者の方の思い出などが軽快に語られている。百名山すべて登頂した登山家による選出ということで説得力がある。

  • 山の造形を愛で、表情を慈しみ、呼称や生い立ちを学び、山を楽しむ。4ページ乃至は6ページと簡潔ながらも豊かな文学表現が山々への深田氏の愛情を伝える。登山というと8,000米峰登攀の過酷で華やかな領域を想像しがちだが、トレッキング(よりは過酷だが)のように山の歴史や外景を味わい登山中も一々花々や風景を味わうのも趣ある登山である。あまり登山経験はない私だが本書を読むと「次はこの山に上ってみたい」と思わされる。

    なお本書に沖縄県の山は含まれていない。初回刊行が1964年、沖縄返還が1972年。深田久弥氏がもしいまの日本を見回したとき日本百名山の入れ替えはあろうかどうか気になるところである。

  • この本を持って百名山に登ってます。

  • 深田久弥が(強いて言えば)「俺の好きな山はこの百個だよ」と言っている本。登山ブームにおいてこの百名山を登ることを目標にしている人もいる。

    作者の感じるその山の風貌や特徴を歴史的背景まで入念に調べて書いている。一つ一つの山は2、3ページと短いが、山の良さが伝わってくる作品。

    登山好きとしては山に登ってから、もう一度読み直すと作者は「こう感じたのか」や「俺もそう思った!」と共感するところもあるのがうれしい。

    深田久弥の定めた百名山については、賛否両論があるようだが、本人も本書のなかで言っているように、これはあくまで自分の百名山であり、自分の好きな百名山を見つければいいと思う。

  • どの山も自分の中では名山だけど、

    ここまで美しい描写とコトバで表現できないと思う。

    登山愛好家必読の一冊。

  • 今更説明不要の山岳紀行文の傑作

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著者プロフィール

1903~71。小説家・山岳研究家。1933年、小林秀雄らと「文学界」を創刊、小説に『オロッコの娘』『津軽の野づら』等。日本の山岳紀行、ヒマラヤ研究の第一人者。主著『日本百名山』は読売文学賞。

「2017年 『山の怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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