- Amazon.co.jp ・本 (630ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101223124
感想・レビュー・書評
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どこまで史実だろうかと思いながら読んだ。
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ちょっと『針の眼』に似たところもある。
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帝国主義ということだけではない日本の村文化的な社会・生活の暗部も描かれている。思い入れできる英雄が出てこないのがさびしい様な気もするけれど、それが戦争かなぁとしみじみ。
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太平洋戦争の裏側で暗躍するスパイの人生と夢路。
極東の果てで何を見たのか、熱い愛情か、それとも情報か。 -
最高でした。
誰もが知る歴史上の大きな戦争を背景に、その中で、時代に翻弄されながらも力強く生きる人達の姿を描いた長編作。
人物を描く力が弱い方の、テーマが大きかったり、ストーリーが複雑なミステリなどを読むと、いつも決まって消化不良を起こし、ヒドク気分が滅入ってしまうことがあります。
この作品の著者は、他の作品でもそうでしたが、目の前にいるかのように感じるほど、とても力強く、濃く、人物を作品中に浮かび上がらせることができるのだなぁと思います。
2ヶ月ほど前、ストーリーとか展開とかを小手先でゴテゴテ書いて、人物がのっぺらぼうな、昨今のバカ売れしてるミステリじゃなくて、どシーンとくるような作品は無いのかっ!!と、怒りにも近い気持ちを腹に据えながら書店を巡る日々を送っていました。
そんな中、「制服捜査」という作品を偶然知り(とても有名な作家で有名な作品のようですが知りませんでした・・・)、以降、「警官の血」→「新宿のありふれた夜」→「ユニット」を経てこの作品に辿り着き、毎作毎作堪能しています。
ラストに向かうシーンで、「俺は、過去にこのシーンを見たことがあるっ!しかも、ずーっと昔にだ!」と、デジャブして眠れない日々を過ごしていました。
読後に、作品に登場する街などをWikipediaなどで調べていたのですが、1993年に「エトロフ遥かなり」のタイトルで、NHKドラマ全四話として放送していたそうです。
私は、中高生の頃、当時、小説や漫画を進めてくれる親友の影響でNHKドラマを良く見ていました。
つまり、私はこの作品を全編、映像という形で体験していたのですね。
18年経って小説という形で同じ話に再び巡りあうとは思ってもいませんでした。
こんなこともあるんですね。
本当に何もかもが素晴らしい作品でした。 -
2011.2.23(水)。
1990年 第3回山本周五郎賞を受賞。
日本推理作家協会賞長篇部門・日本冒険小説協会大賞 -
NHKのドラマを見て感動し、小説を読んでまた、感動しました。
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山本周五郎賞、日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞、受賞作。
佐々木譲は初めて。これまで読んでなかったのが悔やまれるくらいのクオリティの高さ。傑作。ここまで重量感と奥行きのあるストーリーは、男性作家では珍しいかも。
とにかく面白すぎて、やばい。