- Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101234151
感想・レビュー・書評
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中学生くらいで、読んで、きっと私も出逢えると思ってたけど、アラサーになったけど、思ってるよ
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時代の錯誤で戻ったりしながら読む。
何度読んでも飽きることがない。
何故かエドワードの前に現れるエリザベス。過去と未来のエリザベスが現れる夢を見るエドワード。
どうしてエドワードはエリザベスを待つのか?エドワードからエリザベスに会う事はない。その原因を調べた学者のエドワードは最初の原因を作ったエリザベスの元に学者のエドワードが会いに行き学者のエドワードは姿を消す。
その姿を消した学者の元にまだ記憶がないエリザベスが導かれるままに、本能でエドワードの元に行き、管理人にエドワードがエリザベスが来たら渡してほしいとハンカチを託す。
そこで物語は終わり、エアハート嬢の話になる。
物語が繋がるように出来ていて、ほろ苦く、切ない話。 -
不思議な心地よい読後感。過去を行ったり来たりするストーリーはついていけないことも多かったが、それも含めて、こんなことが起きたらなあと思わせる展開だった
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物語の作りだけでなく、残す印象まで、とても不思議な物語。
“時代を超え、深く愛し合った男女が出会い、すぐに引き裂かれる”というアイデアと1枚の絵画にインスパイアされて書かれた物語が、膨らまされて、時空を超えて織りなされる。
1932年のロンドン、1871年のシェルブールのお話は、設定を引き受けた真っ当なラブストーリー。
その2つの話でネタが明かされ、そこからどうやって展開していくかと思ったが、1905年のパナマでは設定を隠し味にミステリー仕立てで興を惹く。
1603年のエリザベス女王の話はややくどい感じだけど、読み終えてみれば結構重要なパートだったと分かる。
そして1855年のオックスフォード、この作者ならでは世界を感じる中で、予定調和的な話ながら、収まるべきところに収まった話にちょっと感動。
その前に置かれた1969年のフロリダの話も良い感じ。 -
一章目、エアハート嬢の到着で泣いた。
それだけで読んでよかったと思ってしまった。
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2020.7.18
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恩田さんの作品を読むのも3冊目。初めて映画とは関係のない作品を読んでみました。冒頭推理小説かのような出だしに若干困惑しましたが、最初の章である エアハート嬢の到着 で一気に作品の世界に引き込まれました。他の作品もそうですが、恩田さんの作品は自身がその世界に連れ込まれるような感覚が強いですが、このお話はあまりの緊迫感にこちらも冷や汗が出る思いでした。ところが、次の章である 春 は全く違う世界観。ただし、最初の章のような緊迫感もなくすっかり油断をしていたところにミレーの風景画、春?まさか?という展開にビックリ。全く意識に止めていなかった章の最初の挿し絵を思い出して、ページを戻した瞬間、とても興奮してしまいました。
ただ、その後は私的には興奮が少しおさまった感がありました。若干ストーリーの難易度が上がって、作品の中から出て現実世界に戻ってしっかり読んだという感じでしょうか。また、最後の章は途中で結末が見えてしまったということもありました。
でも総じて独特のファンタジックな雰囲気をただよわせながら、それでいて心地良い余韻を残すような結末はとても良かったです。作品のジャンルは違ってもこの心地良い余韻はいかにも恩田さんという気がしました。
この作品も出会えてとても良かったです。