父・藤沢周平との暮し (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.45
  • (1)
  • (4)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 66
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101286815

作品紹介・あらすじ

幼い日、会社勤めをしながら、男手ひとつで子育てに奮闘した父。夜なべで幼稚園の手提袋を縫い、運動会のためにのり巻を作ってくれた姿。育ての母を迎え、親子三人が川の字になってテレビを見ながら寝た夜。そして、娘の心に深く刻まれた「あいさつは基本」「自慢はしない」「普通が一番」という教え。やさしいけれどカタムチョ(頑固)な父・藤沢周平の素顔を、愛娘が暖かい筆致で綴る。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 父周平は、「物事にこだわらない性格」ではなく「平凡な生活をまもることにこだわっていた」という娘。家族への愛情あるまなざしもほのぼのと感じられ、それが作品の主人公にも反映されているようだ。2019.7.8

  • 荳頑ゥ玖除遨ょュ先嶌蠎励h繧翫?

  • 藤沢周平がレイチャールズの「愛さずにはいられない」を子守唄に口ずさんでいる状況、想像すら出ない。
    実直な人柄から摘み出される周作作品により親近感を感じる

  • 幸田文に倣ったように似ている。
    澄明でくっきりと粒の立った、作家・藤沢周平の娘としての人生の幸福。
    もう、藤沢が亡くなって20年にもなるのか。

  • 実は藤沢周平の本は読んだことが無いので人物についても良く知らない。
    でもこれを読めば、大作家でありながら素朴で普通の生活を好んだ人と成りが良く分かる。
    その家庭が愛情に満ちていたことも。

    藤沢周平は西武線沿線に家を構えていたようで、私も同じ沿線に住んでいるので勝手に親近感が沸いてしまう。
    「西武線の周辺は今でも畑がたくさんあって田舎の雰囲気を残しているからなんとなく落ち着くんだよね」
    と話していたそうだが、激しく同感。

    児玉清さんが後書きに遠藤展子さんの文章について
    「巧みさに唸ってしまった」
    と書いているが、私はどちらかというと巧みさを感じさせない、とことん素直な文章だと思った。その素直さは著者御本人の性格故であろうが、家族との暮らし振りがその長所を伸ばしたのだと容易に想像できるようだった。

    いらないことだけど、仮に私が父の事をエッセイに書くとしたらこんな素直な文章にはならず絶対に天邪鬼的な文章になるに違いない。

  • ちょっと、作家にしてはAURAがないというか、実直な生活人で、読み物としてはすかすか。

  • 110504

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

エッセイスト、鶴岡市立藤沢周平記念館監修者。1963年、藤沢周平(本名・小菅留治)の長女として、東京に生まれる。西武百貨店書籍部に勤務ののち、遠藤崇寿と結婚。現在は藤沢周平に関する仕事に携わる。著書に『父・藤沢周平との暮し』(新潮文庫)『藤沢周平 父の周辺』(文春文庫)『藤沢周平 遺された手帳』(文藝春秋)などがある。

「2022年 『藤沢周平「人はどう生きるか」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

遠藤展子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×