優駿(上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101307060

感想・レビュー・書評

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  • 冒頭で産まれた仔馬を軸に、様々な登場人物が多重構造になって物語を重ねていく。
    馬に関わる人々の生い立ちや心情が細やかに描かれている。
    競馬に全く興味がなくてもスラスラと読み進める。
    上巻ラストの、突然の事件が衝撃的。下巻は一気読みしそう。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/713413

  • 上巻読了。 競馬はG1レースを偶に観るくらいです。 難産だった場合に母馬を助ける為に、子馬を処分する序盤のエピソードには、どん引きしてしまいました。 上巻の終わりも、悲しい展開でした。 サラブレッドに関わる人々が、それぞれ心に闇を秘めているようです。 “祈り”と名付けられた子馬が、下巻ではどのように成長していくのか楽しみです。

  • 再読です.
    競馬というものに興味を持ち始めたのはこの小説から

  • 平成元年以来の20数年ぶりの再読です。
    あることをきっかけに2005年以降、宮本輝さんを遠ざけていました。しかし元々は好きな作家の一人だったのです。私のHPで宮本輝を検索すると感想付きが数冊と感想無しが大量に出て来ます。感想付きは2000年以降に読んだ本、感想無しはそれ以前の所有本ですから、2000円年以前はかなり嵌って読んでいた作家さんだったことが判ります。

    映画化されているのでご存知の方が多いはずですが競走馬の物語。
    賭け事には興味がなく競馬を知らない私でも引き込まれるのは、これが愛憎とか宿命とかが絡む人間の物語だからでしょう。良くある優しいばかり、登場人物が全て善人の物語ではありません。悪人も多いし、善人側にも善だけでなく悪が混ざり混む。主人公の一人の馬生産者の息子だけが真っ直ぐなくらい。ただ気になるのは「善人は悪をなしても善」的な書き方で胡麻化されてるような気もします。
    最初は調子が出なかったけど、途中からページが止まらず。さすがの力量という気がします。ただ、どことなく古さを感じました。それは作品のせいか作者のせいか?宮本さんの最新作でも読んでみますかね。

  • とんでもない傑作だった。

  • 馬券という紙切れ一枚に詰まった人間模様。
    泥臭い中にも、馬ゆえの神秘的な雰囲気も醸し出す名作。続きが気になります。

  • 競走馬に纏わる物語。主人公は馬でなく、競馬に関わる人たちの愛憎、触れあいが主題。泥々した人間関係とは対照的に馬の眼は澄んで美しい。2020.12.21

  • 何度も読んでいる
    整理したが、残した本

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著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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