- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101307060
感想・レビュー・書評
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いつも競馬を楽しんでいるが、小説では競馬の世界がどのように描かれているか興味があって読んでみた。
この本が出版されたのは1980年代で、その頃の競馬の世界というのはこんな感じだったのかなと思う。馬主と生産者、調教師、騎手それぞれにドラマがあって、競馬の世界の裏側がよく描かれてなかなか面白かった。競馬入門的な解説もあって、競馬をやらない人でも十分楽しめると思うけれど、競馬をギャンブルとして楽しむ人には、面白くないかもしれない。
競馬で金儲けするためのノウハウは書かれていないですから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私の初めての宮本輝作品がこれ。競馬を愛する人なら分かる切なさと愛情とお金と人間の思惑。ドロドロなのに最後はキレイにまとまるのが宮本輝の素晴らしいところ。競馬は人馬一体の大河で、人生の一部なんだと改めて思う。
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2013.1
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ドラマがあり小説としてすばらしいと思う。サラブレッド業界についても詳しく書かれていて興味深いが、それにしても、バブル期だなあ・・・
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映像化もされている競馬ファンなら言わずとも知れた不朽の名作。と言いながら、学生時代は野球バカだった自分が、競馬が好きになって、小説が好きになって、競馬の小説ってどんなのがあるんだろう、とようやくたどり着いた作品。
内容は競馬ファンじゃなくても受け入れられていることからも分かるように、競馬が織りなすドラマと人間模様が書かれた文句なしの内容。
この本をきっかけに、宮本輝氏の作品にも多く手を出していくことになりました。 -
競走馬を絡めたストーリーが面白いということもさることながら、
流暢な文章で描かれた登場人物がとにかく魅力的だった。
登場人物が「生きてる」という印象を強く感じた。
生き生きとしているというよりは、
生々しいという言葉の方がしっくりくる。
一人一人の生に粘度を感じた。
弱さ・欲・汚さ・狡猾さ・滑稽さ。
生きているという事は色々なものを交えて、
こんなにドロドロとしたもんなんだ、と。
未読の方には是非すすめたい。