- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101312835
感想・レビュー・書評
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2012/1/2購入
2013/12/29読了詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
藤澤清造への思いを繰り返し訴える随筆集。無頼そのものでなく無頼に憧れてる感がしてしまうのはなぜだろう。
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藤澤清造がらみの随筆や、めずらしいとかろでは他の現代作家の作品解説などを集めた作品集。
小説では描かれていない日常も書いていたりして面白かった。著者が言うように、自分よりダメな奴、と思わずにはいられない日常だけれど、読書量や小説ついてはやはり非凡だ。自分より劣ってるなんてとても思えない。
高田文夫の解説も面白い。 -
西村賢太氏の激愛する藤澤清造氏についての研究や随筆を中心に編んだ随筆集。
その作品をまったく読んだこともないのに、西村氏の著作によってどんどん藤澤清造氏について詳しくなっていく。
たとえ生きている間は不遇であっても、作家というものは、後々、たったひとりの真実の読者を掴まえることができたら、やがて浮かび上がることもできるのだなと、西村氏の熱情を前につくづく思う。
でも、やっぱり生きている間に報われたいな、死んでからじゃわかんないもん…、と思うわたしはどこまでも一般人。
小説では毒々しい西村氏も、この随筆集に寄せるいくつかの小文なんかを読んでいると、思ったより常識的じゃないかと妙に納得。 -
前半は私小説で描かれた藤澤清造中心の生活においての表の顔を知ることができる。というか成果発表を観るような気持ちで拝読。後半は作家になってからの軽いエッセイなども含まれる。そこでは、賢太が「イナズマン」欲しさにガシャっていたことがわかっただけでも微笑ましくも親近感を覚え、収穫。