シャネルの真実 (新潮文庫 や 61-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101343518

感想・レビュー・書評

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  • 「装飾性重視の十九世紀の女性ファッションを破壊し、機能性に富むシックでシンプルな二十世紀ファッションを確立した、ガブリエル・ココ・シャネル。恵まれない幼少期、デザイナーとしての開花とビジネスでの成功、派手な男性遍歴、自立心が強いく孤独な内面。シャネルの強烈な個性が印象的。
    十九世紀後半から二十世紀前半にかけてのフランスの世情を垣間見れたのも良かった。

  • カブリエル・シャネルの生涯を記した一冊。また、フランス国家の歴史を知る上でも良書。

    デザイナーとしては、勿論だが、二十世紀を代表するキャリアウーマンとして、これ程までに成功した女性はいないだろう。

    クリエイターとしての才能、情熱、先見の明、マーケティング、どれをとっても、器量よし。

    シャネルは「モードではなくスタイルである」という言葉が非常に納得できる一節だった。

  • シャネル。その言葉を聞くと、高級ブランドのイメージしか浮かばなかった。しかし、本書を読み終えた後は、時代を変えた一人の女性の姿が浮かび上がる。

    ココ・シャネルが、服飾業界のデザイナーとしてだけでなく、こんなにも時代を変え、世の中に影響を与えた人だとは全く知らなかった。ある意味、先日亡くなったSteve Jobs氏にも似ている存在なのではないか。

    また、第一次世界大戦、第二次世界大戦が、フランスやシャネルに及ぼした影響も詳しく描かれていることが興味深い。特にフランスが、第二次大戦でのヴィシー政府樹立・対独協力政権により、今でも精神的衝撃を受けているという事実は、世界史を習ったところで知りえなかった情報だ。そして、各国の戦争の傷跡の深さを思い知らされた。

    シャネルの五番。どんな香りの香水なんだろう。1921年から脈々と続く香り。今度お店に行って試してみようかな。

  • シャネルの創始者、ココ・シャネルの伝記と時代背景について書かれた本。
    彼女は生前自分の過去をひたすら隠した。なぜなら彼女は孤児院で育ち、貧しい中からフランス屈指の大セレブになったからだ。たぐいまれな才能に恵まれ、さらに魅力的で、恋人は沢山いたが結婚せず、男の人に媚びなかった。仕事一本で従業員に厳しかった。
    戦争中スイスに15年隠遁していたが、戦後71歳で復帰。今のシャネルにした。そのエネルギーはどこから出ていたのだろう。

  • 当時のフランスの政治、時事と絡んでココ・シャネルがどのように生きたかが描かれているとともに、21世紀の本格的な女性の社会進出の超先駆的な女性でもあったことをまざまざと思い知らされる一冊。
    シャネルブランドの持つカラーやイメージが彼女の生い立ちに深く根ざしたものだったというのが印象に残った。

    それにしても、ポワレの晩年の有様に唖然。

  • シャネルのエピソードは興味深いことが多かったが時代背景などすっ飛ばす部分も多々ありました。
    途中でやめてしまいました。

  • how she becomes a legend < 社会的背景

  • ポール・ミラン『シャネル』とは違う、シャネルの「真実」を題材にしている。

    たしかに、現実世界のシャネルの出生地は、シャネルが語った場所とは違うのかもしれないし、
    シャネルは自分の過去について偽りを多く語ってきたのかもしれない。
    でも、シャネルが語ったシャネルの人生の方が実は「真実」なのではないかと思ったりした。

    シャネルは自分の人生について
    自分の幼年期からの延長だというようなことを語っていた。

    シャネルの育った環境を知ることは重要で、彼女に影響を与えただろう。

    しかし、シャネルの心のなかでは別の想像された超現実のシャネルの世界が存在していて、
    その世界の幼年期の影響も大きく彼女の人生にかかわったのではないか。

    思い込みが人を突き動かすことって、割とあるでしょ。

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著者プロフィール

ボーン・上田記念国際記者賞受賞

「2022年 『パリ日記―特派員が見た現代史記録1990-2021 第4巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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