- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101376424
感想・レビュー・書評
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私にも「違う人生」が待っていたかもしれない。
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2015 8/20
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柴崎さんらしい雰囲気で、お話は進んでいくのだけれど、題材が重く、私には難しかった...。
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苦戦しました。
ストーリーの起伏というより、一つ一つの場面の中での主人公の心の動きや、それを記す文体を楽しむ本。いわゆる純文学です。
しかし、しかし、どうも戦争ドキュメントにはまり込む主人公の性状に付いて行けず。
文章は素晴らしい。
ただ好きかと言われれば、それほどでもなく。ついつい目が文字の上を滑るような感じがしました。とは言うものの、何か所も思わず引き込まれる表現があり、それだけでも読んだ価値はあると感じました。 -
久々に読んだけど、やっぱり合わないなー。
何気なさ、が、たどたどしくて、しっくりこない感じがする。
砂羽の、普通を目指してるけどズレてる感。
でも、分かるところもある。
例えば、祖父が広島で戦争の爆撃に巻き込まれた話を、何も知らないはずの自分の何かと重ねてしまうところとか。
遠く離れた国の戦争や、戦闘で死んでゆく人をドキュメンタリーで眺めているときの、気持ち悪い違和感とか。
非日常を知りながらも、非日常を求めてはいない砂羽。だから小説では何も起こらないし、何も期待しない。
新たな恋に発展するわけでも、行方不明の友人に会えるわけでも、会社に正式に雇用されるわけでも、なく。
ただ、砂羽の心情の中だけで起こる非日常や運命とのやり取り、そこがよく分かる私も、普通とはズレているのかもしれない。