- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101383415
感想・レビュー・書評
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短編ですが、表現が上手く、味わい深い。
また、読み直したい本の棚へ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
食後にも関わらず出てくる料理をわたしも
見て、香って、触れて、味わいたい...
それを大切な人と共有出来たら
それ以上に幸せなことなんてないな、と。
そんなことを感じながら読み進めていたら
なんだか小腹が空いてきたような感覚。笑
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帯に、『ほっこり涙小説』
と記載されていていたのですが、
本当にその通りで、ほっこり涙が流れました 。
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1編、約20頁くらいなので、さくっと読めて、後味も良いです。読書の秋にぴったりな1冊だと思います。
わたしは一気に読んじゃったけど、夜寝る前に1章ずつ読み進めるのもちょうど良いかもしれないですね
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ちなみに登場するご飯の中で一番食べてみたいのは、豚ばらめし。
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1番好きな話はこーちゃんのおみそ汁です。 -
思い出の食べ物と大事な人との繋がりをじんわり沁みる優しさの中に芯のある短編集で浸れる。さよなら松茸が好み。解説にもあるように著者の食べ物の描写が細かく解像度が高すぎるのでながら読みをしていると何の話か途中で分からなくなるけど本に集中できて好き。
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小川糸さんも今年二作目。つるかめ助産院に続いての本作。短編集に加え、量が少ないからスラスラと読めたが、あまり響かなかったのは満腹だったからだと思う。真面目に。
小川糸さんの小説は、美味しそうなご飯描写なのだということが、本作を通じて分かった。描写が、良い。良いのだけど満腹の為にあまり響かない。悔しい。
次は腹を空かせて読もう。ごめんなさい、小川糸さん。あと、小川糸さんの新たな一面?を見た気がしました。
「バーバのかき氷」
かき氷好きの自分としては、かき氷の描写がとても良かった。しかし読んだ時期は冬である。なんとタイミングの悪い… しかし、認知症のバーバを思う娘の気持ちは、良い。
「親父のぶたばら飯」
読んだ時はあんまりだったけど、感想を書いた今(少し空腹)、思い返すとお腹が減ってきた。豚バラが食べたい。あと、自分がよく通っていたボロいお店に恋人を連れていくのって、凄くいいよね。ほんと、それは読んでる時もめっちゃ共感した。その後の展開も好き。
「さよなら松茸」
切ないというかなんというか。。諸行無常は言い過ぎだけど、そんなものを感じたり、あとこれは双方に失礼かもしれないが、太宰治さんの作風に似たものを感じた。絶対に異論はあると思うし、太宰の作品を全て読んだ訳では無いペーペーの発言だと分かっているので、モスキート音くらいの音量でここに残しておく。聞こえちゃったら、嫌な顔して離れて欲しい。
「こーちゃんのおみそ汁」
1番好きだった気がする。父の愛を感じたような気がします。あと、なんと言うかね、自分も言いたい言葉を、このお父さんは言ってるなと思いながら読んでました。あと、味噌汁飲みたくなってきました。
「いとしのハートコロリット」
ちょっと、苦手な分野だった。次のポルクの晩餐も小川糸さんらしからぬ作品だけど、この作品の方が小川糸さんらしくないというか…
読後の余韻が、他の作品と全く違う残り方だった。嫌な感じで自分は残ったので、ある意味忘れられない短編だと思う。
「ポルクの晩餐」
解説の松田哲夫さんが、破調、相当にぶっ飛んだ話というこの短編。だけどこっちの方が僕が思う小川糸さんらしさはあるなって思いました。大枠は確かにぶっ飛んでると思うけども笑
結構嫌いじゃないお話でしたが、インパクトが強くて食事の印象は残っていない。
「季節はずれのきりたんぽ」
これも結構好きだった。故人を思いながら料理を作って、そして食べる。そういう経験ってないけど、何だかとても懐かしいような気持ちになった。リアルだった。あと、最後の仕掛け?も結構好きです。 -
ペーソスとユーモアが融合した短編集。穏やかでちょっと肌寒い秋の日に丁度良い一冊。大切な人と一緒に食べる特別な逸品を想うと堪らない。温度や匂い、息遣いまでも伝わってくる感じ。ご馳走様でした。
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前半の短編と後半の短編で少し雰囲気が変わる。前半の方が好きかな。
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タイトルからほっこりする短編集なのかな?と思っていたけど、違っていた。
食べ物や食事が出てくる短編集。
どちらかというと、切なく苦く悲しいお話が多かった気がする。でも、読後は悪くなくて…。
哀しく切ないけれど、美味しいものを食べて元気だそうよ。
と励ましてくれる小説でした。 -
小川糸さんの本、初めて読みました。
食べ物を中心に丁寧な描写が多く、食を大切にしたいと思わせてくれる本。
ストーリーも短編ながら、ホロッとくるものが多かったです。特に、“さよなら松茸”と“季節はずれのきりたんぽ”がよかった。 -
生きることは食べること
味の記憶
食と人との切り離せない思い出
どれもおいしそう