幸福な朝食 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101425115

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で。直木賞作家だし聞いたことあるけど読んだことないなあと借りてみました。

    取りあえず最後までは目を通したのですがよくわからない話でした。他人となれ合う事に興味が無いヒロインだけどアイドルにはなりたいとか…変な子だな。挫折して人形使いになったのはわかるんだけど彼女の人形遣いとしての仕事に対するプライドとかそういうのも今一つよくわからない。う~ん…難しい女性だ。簡単にいうと自己顕示欲が強くて権威主義って事なのかなあ?チヤホヤされたい女の子、なのか。その割に子供に異様に固執するのはなんだろう。こんな私が負け犬のはずないという遠吠えなのか。

    という訳で後味の悪いお話でした。これ、ミステリーなのか?な。あまり好きではなかったです。

  • 乃南さんの作品にしては深みが足りないような気がするが、デビュー作でこのできは流石。
    単なる狂気ではない、深い孤独が感じられる、女性だからこそ描ける作品では。読んだ感想も男性と女性では違う気がする。

  • <幸福な朝食>
    不気味な話だった。みんなそれぞれ勝手に生きて、無理してそれを認め合ってる新しい仮面家族という感じだった。梅雨のある事件が、この家族にシコリを残すのだが、消化しきれずに付き合っていくとはこのことなのかと思った。文体が淡々と事実を述べていく感じで、登場人物感情がちっとも書かれなくて推理小説みたいな感覚。あんましだった。

    短編かと思ったら違った。

    正月の移動の時にズバーッと読んだ訳だが、あまり文体が合わず飛ばし飛ばし読んでしまった。が!最後は意外と泣ける場面もあり。でした。

  • 全体的に暗いトーン。過去が時々フラッシュバック。女優の夢。同年代で未婚で子もいませんが、ここまで病的に子ども欲しいってならないし、母という生き物がそうでない同性に対して優越感を持っているとも思えない。志穂子はどこからどう見ても自業自得で、なるべくしてこうなった、という感じがする。そもそも学生のころから友人もいなくて性格悪いよね(笑)。

  • 女は怖い。
    普通でも怖いのに、狂うともっと怖い。
    女性の思考回路は、女性相手でも理解に苦しむところがあるので、男性にはまるで理解できないものだろうと思う。
    今現在、真実だと信じたい事柄があったとしたら、過去を遡って事実を捏造することが当然のようにできてしまう女性という存在は、扱いにくいだろうと思う。
    女性の中では、過去と現在が直結していないことなんてザラにある。
    その時、その時に信じたいことが現実であり、真実なので、事実がどうであるかなんて関係ないのだ。
    こうと決めたら、第三者が簡単に口出しできるものじゃない。
    これがまた、賢そうに見えて、理性を失いそうにないように見える女性に多いから始末が悪い。
    男性の皆様、簡単に女性を手玉に取れると思ったら大間違い。
    理論的な思考で女性を言いくるめるなんて不可能と思った方がいいですよ。

  • 乃南アサさんの デビュー作ということで。

    悲しい。
    ただ悲しい。

    なんだろ、
    人間の欲というか、何よりも優先させた夢とか
    誰がどうしようと変えられない現実とか、、、
    読んでる最中、泣くことはなかった。
    なのに、読み終わって頭の中でこの話を思い浮かべると、
    どうしようもなく涙が流れてくる。


    人間の怖さ
    バランスを失ってからの狂気

    心理描写が秀逸で
    物語の内容とは逆に、
    血が通っている気がした。


    読んでる時は、
    精神異常になった志穂子を冷静に見れたし
    良助、広美、マリ子のやり方も
    ああ、そっか。と疑問もなかった。

    でも、最後に伊吹を出されたらさ
    すべてが悲しくなった。

    自分たちの欲望のために、
    人を陥れたり、利用したり、
    何も知らない伊吹の希望が、
    ただただ悲しくさせた。

  • 学生の時から女優を目指していた志穂子。たが、その夢は先にデビューを果たしたマリ子という女優によって打ち砕かれる。
    そんな日々や昔の友人との出来事等から、いつしか志穂子の心は病んでいく。
    途中から、とてつもない恐怖に包まれ始めた。

    2013.2.9

  • このジャケットは印象に残ってる。寂しい感じだったかな?

  • 1998年10月26日読了。

  • まぁまぁ…かな?乃南さんということで期待しすぎたかも(>_<)

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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