凍える牙 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 4782
感想 : 513
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  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101425207

感想・レビュー・書評

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  • 機動捜査隊の音道貴子が孤独と闘いながら連続殺人犯に挑む。リンダラプラントのロレインペイジが個人的には好きだが女性刑事の孤独は90年代半ば以降良く取り上げられた時代を映すテーマ。それをさすが直木賞受賞作だけによく出来ている。欲を言えば、もっと熱く激しく燃えて欲しかったかも。

  • 疾風が、最初は残忍で恐ろしい印象がついて好感度が低かったが、話が進んでいくにつれどんどん好きになってしまいました。

    また、主人公の貴子と滝沢の仲が徐々に深まっていく過程が、読んでいて微笑ましたかったです。

    動物が好きな人にはオススメの本です。

  • 【再読】
    以前読んだ事があったが、音道貴子シリーズを通読しようと再読した。
    オートバイで疾走する貴子と連続咬殺事件に利用されたオオカミ犬疾風との高速道路上でのデッドヒートは何度読んでも爽快だ。
    貴子と中年デカ・滝沢のコンビは今ではセクハラの極みでとても受け入れられるものではないだろう。首都高湾岸線がまだ開通直後で交通量が少ないなど、時代を感じさせる記述などが出てきて、興味深かった。

  • 女刑事音道貴子のお話。

    この小説に登場するウルフドッグの疾風は、殺人犬として登場し、餓死した。

    世間から遮断された檻の中で生活し、人を殺すように教えられて3人を殺し、1人に怪我をさせ、最後は警察犬の犬舎で20日も絶食し死んでしまう。何とも哀しい犬生だし、こんな飼い主は殺人者以上だ・・・そいういえば、その笠原はどうなったのだろう。不満が残る。

  • 人体発火事件とその後相次ぐ獣に噛み殺される事件
    その事件を追う美人刑事と叩き上げのおっさんデカ

    なにせ20年以上も前に出版された本なので今読むと色々時代錯誤な表記が多いですが(ジェンダーの問題や結婚などについて)そこは薄目で流して、疾風と音道さんのやり取りに注目したほうが楽しめます

  • 刑事物というより、フェミニズム色が強かったな
    20年前の作品なのか、これ
    フェミニストになるつもりはないけど、どうしてこうも男は男で女は女で、フィルターをかけてしかみられないんだろうね
    どっちもただの人でしかないのに

    はなから男には期待してないけど、男社会には反吐がでる
    女社会もそんなに好きじゃないけどさ
    結局、かっこいい女がいちばんかっこいいんだよなぁ

    疾風は、実際に対面しないと、その高貴な圧は伝わらないんだろなと思いながら読んでた
    バイクで疾走するの楽しそう

  • 女性警察官と犬の復讐ミステリー
    直木賞受賞作品

  • かつての直木賞受賞作で、女性刑事「音道貴子」のシリーズ初回作。男社会の中で働く女性はやはりこういった苦い思いをしてるのかな。終盤はコンビを組んだ滝沢刑事に認められてきてて良かった。狼犬の描写がすごいしっかりしてて、狼犬がどういった生物か興味を持った。

  • 昔読んだ本

  • クレセント・ハーモニーの先輩から貰った本。
    乃南アサさんが、1996年にこの本で直木賞を受賞した。
    最近はほとんどのように直木賞の候補作が発表された時点で、それらの本に挑戦し始めるが、当時は現役だったこともあり、そのようなことはやっていなかったのだろう。
    受賞したのはもちろん知っていたが、完全に読むのを忘れてしまっていた。
    難しい事件に取り組む警視庁機動捜査隊の女性刑事・音無しと、彼女とコンビを組まされたことに大いに不満を抱きながらもマイペースで捜査を進める滝沢との組み合わせが微妙で面白い。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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