- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101800349
感想・レビュー・書評
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二冊目。不思議で静かで冷たい雰囲気のお話。この作者さんの他の話ではそこまで思わないのだけれど、このシリーズの言葉の書き方がきれいで好き。
2016/9/7詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
それぞれの登場人物たちの視点で少しずつ話が進んでいくのが面白かった。
七草は想像以上に黒幕が似合う。 -
「自分の不必要な部分」として、自分自身から捨てられた者たちが住む「階段島」シリーズの第二弾。
全編を覆う、切なく、あやうく、健気で、ひたむきで、時に身を切られるように痛い感じが癖になります。ミステリーとしても、なかなか興味深い展開を見せてくれます。
設定上、どこかしら欠点を抱えた人間が集っているので、読んでいても我が身のそれらを思い起こさせられる登場人物たちの言動に、頷きつつ反省させられたり…なかなか読んでいて、心のざわつきが多い作品ですね。
中学高校くらいの時に読んでみたかった気もしますが、46歳のおっさんでも十分に楽しめますよ。 -
皆の気持ちが細いE線の上を渡るように、臆病に覚束なく繋がっていくのがいじらしい。
物語だからじゃなく、イヴの夜くらいこんな結末があって良いと思う。 -
前回の小説が素晴らしかったので、辛くなってしまった。途中で、中だるみがあり、詠むことがつらい部分があったが、やはり、青春の傷つきやすさ、完璧な白さでなくても、不完全な部分があってもいいというメッセージには、感動してしまった。やはり、この筆者は、SFとヒューマンドラマが組み合わさり素晴らしいと思った。他のただの面白さだけのライトノベルと違うと思った。
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クリスマスはみんな誰も彼も、探し物をしてる。佐々岡と委員長を中心に、七草や真辺も動き回る。そして最後に魔女の正体も!階段島第二作、時任さん、怪しすぎます。
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階段島シリーズ第二段。
初作がほとんど単なる青春ファンタジーだったのに対し、洒落た現代ミステリになっているし、作品集としてのストーリー展開もあり、比較的悪くはなかった。
とはいえ、大きく驚いたり、感激したりはなかった。同じ作風で、もっと訴求力の強い作品は多々あるので、もう少し強みがほしい。ライト過ぎて、感触がないまま読みきってしまう。
3- -
前作とは少し視点が変わり、それぞれのキャラクターが時系列に並んでいる作風になっている。
けれども主軸はやはり七草であり、キーワードは真辺であることは変わりないと思う。
誰にでもある感情、うまく伝えられたらいいな、伝えたいな、わかってもらえたらどんなにいいだろう、というものがすんなり心に入っていきます。
階段島の魔女、核心については次作だろうか?切ないものが広がるけれど、3巻目楽しみたいな。 -
あの頃の僕らは、誰かのヒーローになりたかった。
クリスマスを目前に控えた階段島を事件が襲う。インターネット通販が使えないーー。物質を外部に依存する島のライフラインは、ある日突然、遮断された。犯人とされるハッカーを追う真辺由宇。後輩女子のためにヴァイオリンの弦を探す佐々岡。島の七不思議に巻き込まれる水谷。そしてイヴ、各々の物語が交差するとき、七草は階段島最大の謎と対峙する。心を穿つ青春ミステリ、第2弾。(裏表紙より)