汚れた赤を恋と呼ぶんだ (新潮文庫nex)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800561

感想・レビュー・書評

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  • 階段島シリーズ第三弾。  
    舞台は階段島から飛び出してなんと現実世界。  
    捨てられた方ではなく捨てた方の人たちのお話。  
    彼らは如何にして彼らを捨てたのか。それがどのような変化をもたらしたのか。 そういう物語。  
    そして階段島には波乱の種が舞い降りた。どうなることやらヒヤヒヤしますね。

  • 泣き顔を笑顔にできなくても、コートで涙を拭けるなら、それを僕は幸せと呼ぶんだ。愛する少女が傷ついたなら、臆病に傷痕をなでて、それを僕は恋と呼ぶんだ。

  • 真辺と七草ってこちら側(?)の世界でも、言葉には言い表せないような不思議な関係。キャラの話す理想の定義にエスプリを感じるというか、こういう著者ならではの表現が好き。捨てるという行為は何かの始まりである、それを著者独特の世界観で青春ものにした、という感じ。

  • 『いなくなれ、群青』、『その白さえ嘘だとしても』の続編。1巻の少し前から2巻が終わってからの間に、階段島の外で起きたことを書いた話です。主人公たちが何を捨てたのか、など今までの巻での描写を補完するような話でした。
    今までに続き独特な雰囲気の会話が面白かったです。

  • 今までの2冊とつながった!階段島シリーズ前作読んだときには、夏に向かう時期になるのにクリスマスの話を読まされて、南半球に住んでる気分になったが、今回は季節的にもすっきりしたし、今までの伏線が効いてきて面白くなってきた。
    ただ次作が秋刊行って…間あきすぎると内容忘れちゃうんだけどな。。せめて3,4ヶ月後には刊行して欲しいなぁ
    あと、小学生が絡んでくる必然性が今のところよくわからん。
    七草と真辺のピュアにこじらせてひねくれ系のやりとりに慣れてきたのもあって、ちょっと面白くなってきた。
    現実にはこんな会話する高校生がいるとは思えないけど。

  • 「階段島」シリーズ三作目。
    前二作を、ふうーんと思いながら読んだのだけど、三作目、お、なかなか面白くなってきた!

    捨てた側の七草と真辺のもどかしさ。
    大地の幼い優しさ。
    安達、秋山の謎コンビ。

    捨てたものは、戻ってくるんだろうか。
    戻ってくるとすれば、そこにはどんなエンディングが相応しいんだろう。
    見方を変えたパラレルワールドも、しっかり世界になってきた感じ。よしよし。次巻に期待。

  • 2016/1/13 読了

  • 「階段島」シリーズの第3弾、タイトルからも内容に期待し、読後はハァ~と心地良いため息が出ました。適切な表現ではないかもしれませんが、人生を進むにあたり、失いたくないものを失わざるをえないこともあるけれど、でも失うばかりでもないという内容でしょうか。

    「青」・「白」・「赤」、次のタイトルは何色? 次巻が楽しみです。

  • 階段島シリーズ3巻。現実の七草と真辺の話でした。最初気づかなくてすこし混乱しました…新しく出てきた安達が、怪しいです。ここから物語があらたな動きを見せるのだろうな、という不穏な感じです。不要な自分を捨てた自分も、捨てられた自分も、どちらの考えもわかるから、複雑な気持ちになりますね…。なんだか歯痒い。相変わらずの美しくて遠回しで哲学的な言い回しが好きです。話がわかりにくいのですが、本筋とは関係のない話に気を惹かれます。好きな小説の話が好きです。
    これを読んでいると、「サクラダリセット」を思い出します。同じ作者なので似通っているのは当たり前なんですけどね。

  • 階段島を離れて現実世界で展開しますが、今までの主人公と同じようで少し違う感じがするのは、やはり意識して描写してるんだろうか。
    なにやら不穏な空気を残して、次巻に続くといった感じですね。

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著者プロフィール

徳島県出身。2009年に『サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY』で、角川スニーカー文庫よりデビュー。若者を中心に人気を博し、シリーズは7冊を数える。他著作に「つれづれ、北野坂探偵舎」シリーズ(角川文庫)、『いなくなれ、群青』(新潮文庫)に始まる「階段島」シリーズなどがある。

「2023年 『昨日星を探した言い訳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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