- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102057018
感想・レビュー・書評
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あまり好きではない…
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若者が現在の苦悩を吐き出すようなストーリー。どこか村上春樹の作品に似たような感じを受けながら読み進めた。最後の「テディ」は消化出来なかった。2023.2.18
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/686444 -
世界で一番好きな小説は『フラニーとズーイ』ですが、こちらは世界で一番好きな短編集『ナイン・ストーリーズ』
ただ本を読むためだけの箱根一人旅の日を迎え東京から箱根湯本への電車および宿での温泉と昼寝と夕食と温泉の間で一気読みして最高な気持ち。部屋も読書向きな感じでテーブルもライトも本読みやすくてかなり居心地よかった。
(去年の夏が一番傾倒していた時期で、起きて毎朝『バナナフィッシュにうってつけの日』を読んでた半月くらいの時期があった。ちょっと変だった。)
特に好きなのは『バナナフィッシュ』、『コネティカットのひょこひょこおじさん』、『小舟のほとりで』、『テディ』の4編。今回再読して『笑い男』の気味の悪さと『エズミに捧ぐ』の切なさを再認識してやっぱりサリンジャー作品はスルメ過ぎるなあとかなり幸福な読後感だった。
どれも全部面白いんだけどどうしても『テディ』の凄さは格別なので引用。前世で悟達しかけたけどギリ出来なくてもう一回この世をやり直し中の10歳の男の子の話。以下全てテディの言葉。
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「すべてが神だと知って、髪の毛が逆立ったりなんかしたのは六つのとき。ーその頃妹はまだ赤ん坊で、ミルクを飲んでたんだけど、全く突然に、妹は神だ、ミルクも神だってことがわかったんだな。つまり、妹は神に神を注いでたんにすぎないんだ。わかるかしら、僕のいう意味?」
「ぼくは両親に対して非常に強い親近感を持っている。ーぼくは両親に生きている間は楽しい時を過ごしてもらいたい、彼らは楽しく過ごすことが好きだから。......しかし彼らはぼくやブーパー(妹)をそんなふうには愛してくれないんだな。つまり、あるがままのぼくたちを愛することができないらしいんだ。ぼくたちをちょっとばかし変えないことには愛せないらしい。彼らはぼくたちを愛すると同時にぼくたちを愛する理由を愛しているんだ。いや、理由を愛しているときが大部分だな。そういうのは感心しないよ。」
「あなた、エデンの園でアダムが食べたあのりんごのこと知ってますね、聖書に出てくる。
あのりんごの中に何が入ってたかわかる?論理ですよ。論理とか、そう言った知的なもの。(略)あなたがもし物をありのままに見たいと思ったら、そいつを吐き出してしまわなきゃいけない。」 -
面白かった。ちょっと退屈に感じたり、ややこしく意地悪に感じているとぱしっと叩かれるような。油断していられない。冷静な文章なのにものすごい笑わされたり。エズミとテディとユダヤの話が気に入ってる。どの編も引き込まれた。こんな個性的な文章だと、訳って難しいんだろな。作者の第一言語で読めないことへのジレンマはあるけれど、こんなに楽しんだということは、この訳はすごく面白かったということなんだろな。
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アメリカの作家「J.D. サリンジャー」の自選短編集『ナイン・ストーリーズ(原題:Nine Stories)』を読みました。
「沢木耕太郎」のエッセイ集『ポーカー・フェース』に「J.D. サリンジャー」のことが描かれていて、「J.D. サリンジャー」の作品を読みたくなったんですよね、、、
「J.D. サリンジャー」作品は、一昨年の3月に読んだ『キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)』以来なので、2年振りですね。
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完成度では『ライ麦畑』より上との声も。
ハマることうけあいの、ヤバい短篇集。
バナナがどっさり入っているバナナ穴に行儀よく泳いでいき、中に入ると豚みたいにバナナを食べ散らかすバナナフィッシュ。
あんまりバナナを食べ過ぎて、バナナ穴から出られなくなりバナナ熱にかかって死んでしまうバナナフィッシュ……グラース家の長兄、シーモアの謎の自殺を描く『バナナフィッシュにうってつけの日』ほか、九つのケッ作からなる自選短篇集。
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1953年(昭和28年)に「J.D. サリンジャー」が、それまでに発表した29篇の短篇小説の中から9篇を選んで発表された短篇集… 1948年(昭和23年)から1953年(昭和28年)に発表された作品が収録されています。
■バナナフィッシュにうってつけの日(原題:A Perfect Day for Bananafish)
■コネティカットのひょこひょこおじさん(原題:Uncle Wiggily in Connecticut)
■対エスキモー戦争の前夜(原題:Just Before the War with the Eskimos)
■笑い男(原題:The Laughing Man)
■小舟のほとりで(原題:Down at the Dinghy)
■エズミに捧ぐ――愛と汚辱のうちに(原題:For Esme?with Love and Squalor)
■愛らしき口もと目は緑(原題:Pretty Mouth and Green My Eyes)
■ド・ドーミエ=スミスの青の時代(原題:De Daumier-Smith's Blue Period)
■テディ(原題:Teddy)
■あとがき 野崎孝
「J.D. サリンジャー」の作品は独特の雰囲気があり、解釈が難しく、文章を読んだだけでは、物語の中の情景を描くことができない難解さがあるので、想像力をフルに活用しないと愉しめないんですよね… 嫌いじゃないんだけど、愉しみ切れない部分はありましたねぇ。
印象に残ったのは、反ユダヤ主義を題材とした『小舟のほとりで』ですね… 終盤、何気ない陰口の残酷さが、傷ついた4歳の息子「ライオネル」の心を通して読者にリアルに伝わってくるシーンが鮮やかな佳作、、、
感情に流されずに息子を諭す母親「ブーブー・タンネンバウム」の言動にも好感が持て、共感できる作品です… 明るい話ではないかもしれませんが、心地良い読後感が味わえる作品でした。 -
小舟のほとりでが好きです。優しくて。
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さっと読んだだけではなにがなんだかわからない話が多かった。
これはこういうことが言いたいのかもしれない…といろいろ考えながら読みたい人にはすごく向きそう。
『バナナフィッシュにうってつけの日』
『笑い男』
『小舟のほとりで』
『エズミに捧ぐ』
が好き。-
海外文学は読む機会が少ないが、言葉の使い方が面白いと思った。相手が人間なのか動物なのか、幽霊なのか、おばあさんであるのかなど、想像の幅が大き...海外文学は読む機会が少ないが、言葉の使い方が面白いと思った。相手が人間なのか動物なのか、幽霊なのか、おばあさんであるのかなど、想像の幅が大きくて、人によっていろんな解釈があるのかなと思った。
短編物だけに物語空白が多いからこその想像力だと思う。2022/09/12
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「やっぱりサリンジャーが好き、なんでかもうわかんないけど!」と加藤シゲアキ氏が言ってたので、キャッチャー以来のサリンジャー。わかるようなわらかんような、このわからん感じを楽しめばいいんやろう、という気持ち。意外と(?)「笑い男」が好き。『謎ときサリンジャー』も読みたい。