グレート・ギャツビー (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102063019

感想・レビュー・書評

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  • 1925年、フィッツジェラルドが29歳のとき、小説の舞台と同じロングアイランドでパーティー三昧の日々を送りながら書いた作品。

    ギャツビーとデイジーの再会シーンと、終盤のプラザホテルのスイートのシーンが最高に面白い。
    ギラギラしすぎて空回るギャツビーが愛おしい。

    1920年代のアメリカを調べるきっかけをくれる。

  • 煌びやかなバブル時代だからこそ際立つ空虚さを強く感じるストーリーでした!

  • 幻想に生き続けたギャッツビー。
    1920年代のバブルじみた狂乱と空虚に包まれるアメリカ。
    幻想に生きた彼の悲運な運命こそがアメリカンドリームの終着する先に比喩されるのだろうけれど、
    アメリカという国が与える可能性は、今もきっと変わっていない、というところにこの作品の意味を感じる。

  • 始:ぼくがまだ年若く、いまよりもっと傷つきやすい心を持っていた時分に、父がある忠告を与えてくれたけど、爾来ぼくは、その忠告を、心の中でくりかえし反芻してきた。

    終:こうしてぼくたちは、絶えず過去へ過去へと運び去られながらも、流れにさからう舟のように、力のかぎり漕ぎ進んでゆく。

  • 序盤はギャツビーの不思議な存在感に興味を抱き、後半は登場人物の人間関係が入り乱れる様を見ていく感じになったが、正直テーマを理解しきれなかった感じがある。アメリカのことをもっとよく知っておけば、色々と入ってくるのかもしれないと思った。少し学んで、もう一度読んでみたいとは思う。

  • 文体むずいっす、、
    忠実に訳したからなのか、翻訳文章特有の回りくどい表現とかが多くていまいち情景や心情を掴みきれなかった。言葉遣いも古かったのでそれも要因で。
    文章を心地よく感じるよりも、内容を頑張って理解する作業の気持ちが先行しちゃった

    内容としては、華やかに見える世界の軽薄さがしっかりと伝わる的確な描写が多く、きらびやかな社交界の生活を覗いている気分でした。

  • 難しくてよくわかりませんでした。

  • 98/100点
    著者フィッツジェラルドのミネソタで培われた「冬の夢」、狂騒的な生への渇望と、去ってしまった夢、あるいは近すぎて手から溢れてしまったかりそめの夢。
    遍くが28歳のフィッツジェラルドの骨髄から出る珠玉の文言で完成させられています。

    これを傑作と呼ばずして何が傑作でしょうか。
    歴史に残る名著。


  •  大学時代、米文学史の授業で習ったのがきっかけ。その後じわじわと再読する度好きになっていく。授業中に観た映画の(ディカプリオ主演ではない)目の看板がとても印象的で、再読の度に映像が蘇る。
     パーティーに来ていた人達は享楽的に集まっていただけとはいえ、誰一人として葬儀に出席しなかったのは恨みでも買っていたのかと勘繰りたくなるほど切ない。ニックと出逢えたことだけがギャツビーにとって救われたのだろうか。
     映像でかなり補完されたところがあるので、そろそろ新訳が出ても良い頃かと思う。

  • 別に誰も好きじゃないけど、嫌悪感を持つほど嫌いな人はいたな
    入り乱れてて忙しい!

  • 言葉の扱いが魅力的だと思った人の愛読書だと知り購入
    今まで海外文学はシェイクスピアしか読み切れたことがなく、他の小説は読む度に挫折していたが、時間をかけてでも読み切れた。モチベーションが違ったのだろう。
    読む前は翻訳独特な言葉選びを期待していたが、読み始めるとドンドンその世界に魅せられて、言葉選びの面白さに注目できなかった。次に読むときはしっかり注目して読みたい。

    読んでいるだけでまるでその場にいるように思えた。季節の空気感、雨の冷たさ、現代よりは優しいけれどやはり暑い夏、それが終わるのに妙に寂しく思える秋の始まり。
    そこで生きて、近くに生きる他人のような気持ちで読むことができました。
    この本による感情の起伏は激しくなかったけれど、確かに心が揺れる、寂しさを強く感じる本でした。

  • 愛に生きた男の悲しい物語。
    一人の女性のために成り上がるギャツビーの偉大さを感じるとともに、その純粋さが痛ましくすら感じた。

    ギャツビーのような立派な人間はトムやディズィーのように、
    俗な人間に淘汰されてしまうのかと侘しさを覚えた。


    そしてぼくの野暮な潔癖感から永久に逃れ去ったのである。

  • 近所の成金が毎晩パーティーをしてるバブリーな世界観。
    その成金が実は一途な人物で、一人の女性のために金と名誉を手に入れる。

    村上春樹一押しの作品で世界的な評価が高い作品なのかも知れないが、個人的にはあまり好みじゃなかったかな。

    アメリカ東海岸特有の上から目線の高飛車な雰囲気がそもそも肌に合わない感じがした。
    自意識過剰なエリートの好みには合うかも知れないが、一般庶民の私が共感するのは少し難しいと感じた。

  • 好きな文学の一つ
    映画にもなりました。デカプリオかっこいい

  • 「グレート」ギャッツビーと題されたその意味を考えさせられる。当時のアメリカの文化的背景をちゃんと理解して読めばもっと楽しめたんだろうなと思う…

  • 作品の最初と最後は名文だった。
    なぜギャッツビーがグレートなのか(あるいはグレートであったのか)は分からなかったし、作品の主題に大きく関わるだろう。
    イースト・エッグとウェスト・エッグ、東部と西部のように東と西の対立が意識されていたように感じた、都会と地方という対立に言い換えることもできるかもしれない。

  • 一度は読んでみたい!と思って購入。翻訳物はやっぱり読みづらいけど、それでも読み進めちゃうような面白さがあった。華やかさの中にギャツビーの切なさ悲しさを感じて良かった。映画とか宝塚も見てみたい!

  • いつか英語が読めるようになったら、本家を読んでみたい。英語で読むと美しい表見がたくさんあるのだと思う。

  • わたしの大好きな書籍の一つです。

    ギャツビーは失った愛を、好きな女性を取り戻すために人生の全てを賭けました。そしてその夢を、彼の命が消えるまで追い続けていました。
    その女性が本当はそこまで彼に追わせる価値のある女性でなかったとしても…彼は追い続けていました、

    幸せだったのかどうかは、彼にしかわかりません。
    でも、彼の中には打算ばかりのわたしたちが無くしてしまったなにががあります。
    今でもこの小説の一節一節を読むたびに胸が痛くなります。

    本当の傑作です。

  • ギャッツビーは、消費と見栄で命をつなぐ人々とは違い、デイジーただひとりへの愛のため生き続けた。
    傍から見ると狂気的でもあるが、引きずり込まれるような愛を経験して、自分なりの価値のもと生きることのできた彼は誰よりも幸せだったと考える。
    大衆消費社会への強い批判と、純粋なまま人生を駆け抜けたギャッツビーのまぶしさが魅力的で、ずっと忘れないと確信を持てる名著。

  • アメリカ文学の金字塔として度々その名を目にしてきた作品。詩的過ぎる比喩表現や終始口調の定まらない登場人物たちに苦戦しつつも、狂乱の1920年代を舞台に描き出される生々しい人間模様に圧倒された。享楽的なパーティー三昧の前半戦と対を成す終盤の圧倒的な物悲しさやギャツビーとの交流を通してニックが徐々に自分自身を取り戻す様子も非常に劇的。思惑や欲望が渦巻く現世において、良かれ悪しかれ誰よりも純粋だったギャツビーの刹那的生涯は確かに<偉大>だったのかもしれない。巻末の解説があってこそ本書をより深く理解出来たと思う。

  • 愛情に身を焦がし破滅した男の生き様に圧倒される。
    ディズィを巡る2人の男の一触即発の緊張感がたまらず、ページをめくる手が止まらなかった。

  • 言葉は少し難しかった。
    デイジィのどこがいいのかわかりません。
    ギャッツビー、切ない。

  • ニックはニューヨークの証券会社に就職してイーストエッグに家を借りた。隣には豪邸があり、夜な夜な派手なパーティーを開いていた。ある日ニックは館の主、ギャッツビーからパーティーへの招待を受ける。ギャッツビーはニックの従姉妹ディズィのかつての恋人で、既に結婚している彼女を取り戻そうとパーティーを開いていた。
    ーーーーーーーーーーーーーーーー
    学生の頃読んでいるはずなのに…全然覚えていなくて…先日レオ様の映画を見たので原作に再度挑戦してみました。

    これは『ライ麦畑でつかまえて』と並んでアメリカの青春小説の金字塔らしいのですが…ライ麦畑には夢中になれたけど、こちらには同調出来なかった。たぶん若い時に読めば共感出来る所もあったのでしょうが…でも忘れちゃってる位だから私とは相性が合わなかったのでしょう。

    ギャッツビー個人に関しては
    「お前はアホか!」
    とハリセンチョップで頭を叩いてあげたいけど、ストーリーは意外と面白かった。

    ディズィの夫のトムには愛人がいる。愛人にも夫がいる。そしてディズィはギャッツビーに再会してときめいている。とは言ってもトムもディズィも離婚する気などない。だけどギャッツビーにはそれがわからない。

    失ったものは取り戻せない、ニックが諭しても解せない。夫婦は愛情だけで繋がってわけじゃない。ギャッツビーのディズィへの思いも愛情というよりも執着のようで共感は出来ない。

    この話は表向きは恋愛がテーマのようだけど、それ以上にギャッツビーの経済的コンプレックスが大きくフューチャーされている。金持ちになれば彼女が戻ってくる…なんて考えること自体…あまいな

  • 映画、宝塚、共に視聴済み。
    前知識があったからなんとなくわかったが、何が起こったのか分かりずらい箇所があった。
    一途な想いから、ラストは悲しきギャツビー。
    パーティにはどこからともなくたくさんの人達が来るのに、葬式には1人しか来ない。父も来てくれたのは幸い。
    改めて映画等をまた見直したくなった。
    また、村上春樹訳をいずれ読んでみたい。

  • 100ページくらいまではよくわからず苦痛。役者が揃って物語が動き始めてからは引き込まれたが、終盤の人物の動きがピンと来なかった。
    30歳で「歳を取りすぎた」というのはつらい

  • 享楽と退廃のアメリカ。謎の男。
    ニックが意外と現金にギャツビーの評価を変えるのが人間臭くていい。

  • 英語読めないからダメだけど
    きっと流れるように美しい文書で
    書かれてるんじゃないかなと思った
    当時のアメリカの世相の知識とか
    そういうものがあれば
    もっとイメージしやすかったかもしれない
    海外の作品はそういう意味でも難しい
    主人公の立ち位置や雰囲気が
    村上春樹の小説に出てくるタイプに
    似てる気がする
    村上春樹の翻訳バージョンの
    グレートギャツビーもいつか読んでみたい
    2022年新潮文庫の100冊のうちの1冊

  • 読了 20220808

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著者プロフィール

1896年ミネソタ生まれ。ヘミングウェイとともに「失われた世代」の作家として知られる。大学在学中から小説を書きはじめ、『グレート・ギャツビー』を刊行して一躍時代の寵児となる。激しい恋愛の末、美貌の女性ゼルダと結婚、贅をつくした生活を送る。しかし、夜ごとの饗宴を支えるため乱作をはじめ、次第に人気を失い、ハリウッドの台本書きへと転落の道を辿る。1940年、再起をかけて執筆していた『ラスト・タイクーン』が未完のまま、心臓発作で逝去。

「2022年 『グレート・ギャツビー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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