風と共に去りぬ 第1巻 (新潮文庫)

  • 新潮社
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102091067

感想・レビュー・書評

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  • 第36回アワヒニビブリオバトル「かぜ」で発表された本です。
    2018.04.03

  • 初めて
    赤毛のアンを思い出すような描写で素敵

    レットバトラーが登場したあたり、話が転換し途端に面白く、後半はすっと読めてしまった
    逆に話の入り初めは難しいかも

  • 私が読んでるのは昭和63年初版のもの。
    訳者も違うからかなり時代を感じる。
    今だったら許されないような差別用語も
    普通に使われている。
    逆にそれが生々しくてその時代を側に感じる。

    風と共に去りぬは有名。一度読んだけど
    途中で止まっていたので再読した。

    今回は面白く読めた(前回はタイミングではなかった)
    ただの恋愛小説かと思っていたけど
    アメリカの南北戦争の話が細やかに書いてある。
    歴史小説は好きだけどアメリカの歴史は興味がなかった。

    大統領の名前を聞けばその時代がどれくらい前か分かる。特にリンカーンは有名。それしか知らないけど。
    名前と有名な演説しか知らないリンカーン。
    その人が大統領の時代アメリカではどんな事が起こっていたのか?

    奴隷解放と真っ只中。
    奴隷のイメージは悪い。
    でも奴隷に見下される白人がいたり
    知らない歴史がそこにある。

    かなり生々しくて戦争がどんなに恐ろしくて馬鹿馬鹿しいものか感じる。

    戦争前と後の人々の生活の変化も本当に細かく描かれている。実際に体験した事なのか?と思うほど。

    作者のマーガレット・ミッチェルはこの作品だけしか書いていない。
    この小説に全てを詰め込んだらしいけど
    本当にそうだろうと思う。
    不朽の名作と言って間違いないし
    これ以上の作品を書くのは大変な事だと思う。
    まだ続きがあるので最後まで楽しみたい。

  • 新訳版ではなく、母の本棚にあった大久保康雄/竹内道之助訳を読んだ。

    南北戦争もアメリカ史も簡単にしか学んだことがなかったので、南部は貴族的な生活をしていたこと、そして黒人奴隷が彼らの仕事に誇りを持ち、むしろ貧しい白人を見下していた描写に驚いた。
    南部=奴隷制を是とするような野蛮な人たち、と思っていたけど、たしかによく考えてみれば、奴隷はある種身の回りの助けをする人で、そういう助けが必要になる暮らしというのは貴族的な暮らしなんだろう。
    とはいえ本や音楽にはあまり馴染みがないというのが、元々貴族というわけではない移住者で構成されるアメリカならではなのかなと思う。
    (でも調べてみると、やはり本著での黒人奴隷の描かれ方は完全な白人視点に立っており、奴隷制度を肯定しているという批判もあるんだね。)

    あとこれは新訳ではどうなのかわからないけど、黒人のセリフが「〜だべ」という訳され方で、ちょっとやり過ぎというか、話の本筋ではないのにいちいち引っかかってしまう。


    喪服を着たスカーレットがレットバトラーとダンスをするところはスカッとした。

    ちなみに最近小さい頃に見ていたアニメ版美少女戦士セーラームーンを見返していて、その31話が、風と共に去りぬのパロディー回だった。
    レットバトラーという猫が登場したり、エンディングが映画版風と共に去りぬを意識していたりする笑
    わたしは最近本著を読んだタイミングで当該回を見たので、パロディーだ!と気づいたけど、当時の子供たちには通じたのかな?笑
    アニメ版美少女戦士セーラームーンはアマゾンプライムで見ることができます。
    もはや教養レベルで名作とされているものを読むと、思わぬところで世界の解像度が上がって楽しい。

  • 傑作。
    恋愛、結婚、女性の地位、戦争の欺瞞性あますところなく書かれている。
    スカーレット・オハラ、レット・バトラーが痛快。
    構うものか、の心意気がこの後、どうなるのか。

    20年前に一度、別の訳者で読んだと思うが、ここまで痛快だとは!

  • 言わずと知れたハリウッド名作映画の原作だが、映画と原作は全く別物だそうです。まぁ映画観てないんで関係ないですが。
    アメリカの南北戦争を目前に控えた南部。アイルランドからの移民を父に持ち、大農園の長女であり、周囲の目を惹きつける魅力をもったスカーレット・オハラ。
    南部の娘は毎週の様に開かれるパーティーで男性を見つけ結婚するのが昔ながらの幸せとされる。スカーレットはその容姿でいつも男性たちを虜にしていたが、自分が密かに心を寄せるアシュリには想いが届かず、アシュリはメラニーと婚約を発表する。
    なんでも自分の思い通りにしてきたスカーレットは傷心の中、全く好意も興味も抱いていないメラニーの兄チャールズと結婚を決意する。しかし、そんな彼女の前に現れたのは南部の伝統やしきたりを軽視する傍若無人の男、レット・バトラーだった。彼女はレット・バトラーの自由さに驚きながらも、人に見せたくない自分の真の姿を見られてしまい腹を立てる。

    チャールズは南北戦争の南軍の兵士として出兵したが麻疹にかかって亡くなり、スカーレットはほんの数ヶ月間に未亡人となってしまう。
    南部の未亡人は喪に服し、男性と口を聞くことなど許されない。スカーレットも銃後の守りとして傷病兵の介護をする事を手伝っていたが、パーティーやダンスにも行く事もできない鬱憤が溜まっていた。
    しかし、そこに再び現れたのはレット・バトラーだった。彼はスカーレットに、初めて会った時の自由さがなく、南部のしきたりに反抗しない彼女はつまらないと言ってのけ、再び彼女を怒らせる。
    レット・バトラーは挑発するようにパーティーでダンスの相手に未亡人となったスカーレットを選ぶ。スカーレットもその挑発に応え、周りの驚きと好奇の目に晒されながらレットの手をとり、ダンスを踊って見せるのだった。

    5巻まであるそうですが、その第1巻はまさに導入。自己中心的で世間知らず、南部の世界だけが全てであり、正しいと信じていて、いくら大人ぶっていても少女でしかないスカーレット・オハラと、外から来たよそ者ではあるが、外の世界を知り、南部の閉塞感を嫌うレット・バトラーの人物と、南部の大農園の暮らしを丁寧描いている。
    面白いです。

  • いや、これ面白すぎる。本当にあまりに面白すぎて言葉を失う。時間の洗礼を受けてなお生き残っている古典はもう、間違いないのだとの思いを新たにしました。これからは粛々と古典小説を読む人間になります。ダウントン・アビーとか、日本のある種の少女漫画とか、ほとんどこれを読んでいれば観る必要ないのでは? あと、外見の描写にやたら文章が割かれているのとかも、とてもロマンス小説の源流っぽくていいですね。レッド・バトラーの描写なんか、もう、こういう男なんだ!ということが立ち現れてくるよう。源氏物語みたい。
    鴻巣友希子さんの翻訳が、これまたいい。スカーレットがまだぴちぴちの十六歳という感じで、生き生きとしている様子が目に浮かぶ。自分勝手さや小賢しさも本当に可愛らしいな〜という見事なキャラ造型。この小説、語り手の声(地の文)、スカーレットの声、そして稀にマーガレット・ミッチェル本人?の声が重層的に移り変わるが、そのあたりの自然さが気持ちよく、波に乗って読めました。このスカーレットの声が急に現れる感じとかも、少女漫画のモノローグっぽくてとてもいい。
    まだ全5巻の1巻。続きをゆっくりと読みます。

  • 映画を観てから、読むと、バックボーンが頭に入りやすい。映画は、主要4人の関係、心のやり取りの話に焦点をしっかりと当てて纏め上げている。
    原著は、ジェラルド・オハラやエレンを始めとした周囲の人達の背景も丹念に描いていて、より映画にも深みをあたえる。


    あと、昭和に発行された文学の中でも抜群に読みやすい!訳者の力が素晴らしいのか、地の文が平易なのか、どちらの力にもよるものなのか。

    1巻は、やっぱりあのシーンが映えますね。
    金貨で150ドル!
    格好良すぎる

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