- Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102134016
感想・レビュー・書評
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今日、推理小説が高度になる中で、推理小説のベーシックを知れる作品としては読むに値する。
まず歴史小説として趣があった。
何せ約130年も前の作品だから。
馬車や電報などの単語から歴史を感じた。
推理に関しては、たしかに「それだけで決めつけちゃうの?」という点も正直ある。しかし、人の所作を事細かに観察する姿勢は、後続の推理小説に通ずるものがあった。
一方ストーリーの面白さとしては、少し物足りなさを感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ全部読みたくなった
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登場人物のキャラクターの筆致は豊かだが、いかんせん事件がどれも微妙。
なんか強引に解決したり、偶然が起きたりして、足元を掬われる。 -
めちゃくちゃ楽しかった〜!!
今までホームズは長編しか読んだことなかったけど、短編もこんなに面白いんだ!と思った。
連載当時の読者がすごくうらやましい。
わたしもホームズ新作を首を長くして待ったり、発表された日には走って買いに行ってワクワクしながら読みたかったな…
ホームズの元に依頼が舞い込んで事件を解決していく…というお決まりの流れが楽しすぎる。短編だから事件解決までサクサク読める。だからと言って事件が単純なわけではない。
不思議な事件とホームズとワトソンの二人の魅力、ちりばめられたいろんなユーモアを楽しんでいたら事件が解決している!!というスピード感だった。
アイリーン・アドラーが関わった事件や、有名な「まだらの紐」事件は言うまでもなく面白かったけど、一番印象に残って、笑ってしまうほど面白かったのは「赤毛組合」。
こんな不思議な出来事、どうやって考えているんだろう?
あと個人的には最後の「椈屋敷」のホームズがワトソンの文章についていろいろ文句を言うやりとりが好き。
長編はホームズが事件解決のためにロンドン中、もしくはその外まで駆けずり回っているけど、短編はホームズがベーカー街の部屋で解決までわかってしまっていたりと、その違いも面白かった。
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「シャーロック・ホームズ」をモチーフにした作品は時代を経て彼を「スマートな英国紳士」に美化することが多いが、本作品では謎解明以外には興味を示さないコ○イン好きの人格破綻者的ホームズが読めて面白い。ほか探偵ものとは一線を画し、ほぼ唯一の友人ワトソンを相手に仮説を構築し事実を集めて推理するフォーマットはシャーロック・ホームズから。作品としてはホームズが敗北を期す「ボヘミアの醜聞」、奇妙な事件が大きな事件の足掛かりとなる「赤髪組合」、当時の風潮やサスペンス要素が含まれた「オレンジの種五つ」が好み。
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短編集らしく、軽妙で一気に読めました。
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喜国雅彦の本棚シリーズを読んで、かねてから興味があった本書を読んでみた。
さすがに名作と言えども古典であり、犯人の予想がつくような単純さを感じたが、読んでいくにつれ
、結末の意外さに驚かされた。
世界中にマニアのいるホームズの深さは、現在見進めている刑事コロンボに通じるものがあるはず。
これからの楽しみにとっておこう。
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今まで何度か挫折したことがあるホームズ作品でしたが今回は短編集ということもあり、サクサクと読めました。ホームズ作品で挫折したことがある人は短編集のこの作品から読んだ方がいいと思います。
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ホームズの話や設定はアニメ漫画映画などなど、多方面で聞いたり使われたりしているわけだが、今回初めて原作にあたると、これがあのホームズか…!となんだか感動してしまった。こんなに登場人物、事件内容が多彩であるのにその一つ一つが際立っていて、ひとつとして似た事件がなく、全ての話が新鮮な気持ちで楽しめた。