- Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102451113
感想・レビュー・書評
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嘘みたいなホントのはなし
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些細で読み終わるまでに忘れてしまうような話もあれば、ショックで一旦本を閉じてしまう話もある、人生のペーソスが積み上がったバウムクーヘンのような本。どちらかというとつらい。
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図書館で借りて、少ししか読めないままに返してしまった。また読んでみよう。
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わたしにはまだ面白さがわからなかった…
一般人が書いたノンフィクションものをまとめているのだけど、個性がバラバラすぎて振り回されて集中できず
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39813
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文学
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(01)
物語たちの半分ほどを読み進めた頃,ふと柳田國男の遠野物語のことを思い出した.本書は,読み方によっては現代アメリカの遠野物語になるのかもしれない.
泣ける話,笑える話にも事欠かないが,それ以上に奇妙な話(*02),奇跡的な話に驚かされ,それらの物語は,人物や物事の先や上にある何物か,それはおそらく原題には残る神を示唆するものなのだろう.その意味では,神の跡を示す物語たち,つまり現代の神話篇と呼びたくなるような仕上がりにもなっている.
なぜラジオなのか,不特定の人々に,不特定の物語を募るプロセスが,神の降誕には必要な手順であり,儀式であったのかもしれない.瞑想の最終話にはラジオならでは啓示性が現れている.
(02)
オカルトめいた信仰告白集でもある.リアルなストーリーという点では,2010年前後の日本のテレビに現われた「松本人志のすべらない話」に似通った魔圏が形成されている.
本当か本当でないか,それは他人によってはもちろん,語る本人や語られる当人にとっても証明することはできない.作り話ではない,が前後関係,因果関係はそれが過去の語りである以上,あとから付け加わる箇所もあり,話として整えられ美化される箇所もあり,信じていたいたいという吐露が言葉に現われる箇所もある.こうして語り手によって時間をかけて織られた文章は,どこに作用するのだろうか.
本書は,ストーリーやヒストリーという問題系に意欲的に,そして実践的に取り組んだ作品でもある. -
購入。単行本を二分割して文庫化。