レインツリーの国

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著者 : 有川浩
  • 新潮社 (2006年9月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103018711

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レインツリーの国の感想・レビュー・書評

  • うらやましいほどのラブストーリーです。
    そして、日頃考えていた事に、自信が持てた一冊でした。
    誰にでも、コンプレックスは有ると思います。
    人に助けて貰わなきゃならないようなハンデを持つ人も…

    でもみんな各々必要な手助けや欲しい言葉は違うと思う。
    自分の価値観だけで、力になってあげてるって考えるのは、自己満足でしかないんじゃないだろうか?
    だからって、周りの人みんなに、理解してもらいたい訳じゃなかったりして…

    このお話の『ひとみ』や『伸』のように、何度ぶつかっても、お互いを解りたいと思える相手に出会うこと、それ自体が奇跡なのかも知れません。

    思うところ有りすぎで、感想がやっぱりうまく纏まりません。
    読むと心が揺さぶられてしまいます。大好きな大好きなお話です。

  •  私が伸ならどうするだろうと考えてみる。
     何となく魅かれるな、と思って、会ってみるものの、ネットで会話しているようにかちりとは、はまらない。分かり合えない。相手の築く壁は固すぎる。
     私が伸ならキレル。そして、切る。「どうせ、あなたには分からない。」と何度も眼前で扉を閉められる真似をされたら。
     「もうええわ。付き合ってられるか。障害がそんなに偉いんか。そっちこそ、一人でやっとれや!」で、終わり。

     ひとみの、あの頑なさから、伸くん、よく逃げなかったよなあ。それだけひとみのサイト「レインツリーの国」に書かれていた文章には魅力があったんだな。『耳が不自由な分だけ言葉をとても大事にしている』ひとみ。だからこそ、序盤の伸を傷付けようとしたメールはやりすぎだろ・・・と思ったが。
     
     ひとみは、もっと人と生の付き合いをして、人との距離を学んでいけばいい。髪を切って服を変えたひとみは、きっと綺麗なはずだもの。
     二人のこれからが幸せなことを祈ります。
     
     

  • 面白かった。いろいろ打ちのめされた。

     昔に大好きだった小説のレビューをネットで見つけた伸。
     「レインツリーの国」の管理人ひとみ。
     伸がひとみに送ったメールがキッカケで惹かれあう2人。
     でも、会うと何かが噛み合わない...

    「普通」ってその人にとっての基準の普通。
    それを持っていない人にとってはそれが普通じゃなくて、持っていないことが普通になる。だから言い争い、感情のズレが起きてしまう。

    2人が言い争う言葉に端々に(あ〜俺もそんなこと言ったり、そんな表情きっとしてた...)(そっか〜、相手にとってはそう聞こえるし、そう思ってたんだろうな)とズキズキきた。

    経験した辛いことを相手にぶつける必要もないし、話す機会があった時に同情されなくてもいいと思う。
    深く大変な経験をした人は自分だけが・・・と思いがちだけど、人それぞれ生きてきた環境や時間の中で辛い経験をしてきていると思うから。

    時がそれを癒し、時がそれを生きる糧とし、いつかお互いを大切に理解しあうために、その経験を重ね合わせることができたら幸せだろうな、きっと。

  • 「図書館戦争」シリーズからの流れで再読。

    恋の障害として、女性側の聴覚障害が使われているが、基本的には「人は何で恋に落ちるか」という話だと思う。
    伸行は、「ひとみ」の物事の捉え方、感性、表現の仕方に惹かれたのだ。それはつまり、その人の根本をなす部分に惹かれたということなのだ。
    あんなめんどくさい(笑)感想のやりとりを好むという事自体が、伸行の精神性を如実に表現している。
    だから、伸行と「ひとみ」の相性は悪くないはずなのだ。
    しかし、実際に生身で付き合うとなると、トラブルが生じる。
    そのトラブルは、「ひとみ」の身体的障害がきっかけになるのだが、誤解を恐れずにいえば、程度の差はあれ、どんなカップルにも起こりうるトラブルである。ただ、聴覚障害はコミュニケーション障害でもあるために、トラブルの度合いが深刻になりやすい。
    さらに、「ひとみ」が中途難聴者であるがゆえのコンプレックスもあり、そんなことを想像したこともない「健常者」である伸行との行き違いは、起きて当然のトラブルでもある。

    何度読んでも衝撃をうけるのは、伸行が送ったメールのひとつ。
    P95の「もしかして」というタイトルのメール。
    「ケンカしようや。ガッチリやろうや。(中略)仲直りするためにきちんとケンカしようや」
    受け取った「ひとみ」も戸惑うが、私もそうとう面食らった。
    「仲直りするためのケンカ」という発想が私の中にもないからだ。
    でも、ほんとうはそうやって自分の思っていることをぶつけあい、その都度修正していくことで、本物の付き合いになっていくんだろうなと思う。

    この小説では、「図書館内乱」での設定との絡みで、女性側が聴覚障害を持っている。しかし、聴覚障害に限った話ではなく、すべてのことにつながる話なのだ。お互いに違う人間が近づいて寄り添って生きていこうとするとき、必ず価値観がぶつかる。それをどうすり合わせていくか。
    2人の、ぎこちなく、でも一生懸命向き合う姿が清々しかった。

    障害に対する向き合い方を真剣に考えさせられる作品だった。

  • きっかけは「忘れられない本」そこから始まったメールの交換。あなたを想う。心が揺れる。でも、会うことはできません。ごめんなさい。かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があった。

    図書館戦争シリーズの「図書館内乱」から、出てきた本。
    とても、素敵なお話でした。

    聴覚障害者の方の大変さなどが、スムーズに書かれておりなるほど・・・と考えさせられる部分もたくさんありました。

    夏に読んでさっぱりする爽快ラブコメでした。


    有川先生らしい、終わりで私は好きです。

  • この作品はサクッと一時間で読めました
    なんども読み返すたびに感動したり、笑っちゃったりです
    私は、この作品で有川浩さんが好きになりました‼︎

  • 自分に ハンデがあり、それを 好意を持っている人に カミングアウトする…ものスゴく 勇気のいる事。そして、カミングアウト後も 以前と変わらぬ 付き合いをしようとするのも かなりの 努力が 必要ですね。

  • 健聴者の伸と聴覚障害を持つひとみの物語。

    序盤で彼が彼女に対して、「恥をかかされた」「みっともない」と思うシーンがあります。
    人に対してあまりにも簡単にそんな風に思える彼の事が一変にダメになってしまって…もうその部分から素直には読めなくなってしまいました…。
    謝ってはいるものの、「でも」「でも」ばっかり。謝る気なんてないだろう、とか。
    深い話しをしたわけでもないのに、同僚に対して頭薄っぺらい女って思うところとか。どこまで傲慢なんだと。
    サバサバしてて、自分のことをちゃんとわかっている感じで、彼みたいにいい奴ぶってなくて、私は好きだったけど。

    でも健常者と障害を持つ者が、お互いにわかりあっていくにはどうすればいいのか、一つの問いかけにはなっていると思います。

    どうすればいいんだろう。
    聞いていいのかな…と思ってしまうことってあります。
    昔、ある場面で「傷つけてしまったらごめんね。でも、わからないから教えてくれる?」と率直に聞いた人がいました。聞かれた彼女の方もうれしそうに「うん」と言っていて、あぁ、この人には勝てないなぁと思ったことをふと思い出しました。

  • これ。厳しいですけど現実だと、
    こんなにすんなりいかないかと。
    でもあえて世に問いたかったのでしょうね。

    図書館内乱の内容を受けて、夢のように優しい物語を
    期待しているのなら、それは脆くも崩れ去ります。

    耳に障害を持つ彼女。
    過去に悩みの深い傷を持つ彼。

    分かり合うということの根幹は、健常者同士でも同じですが
    この恋の鬱陶しさとかけがえなさは、またこの組み合わせに
    特有のものがあると思います。

    終わる確率も高く、続いても目線が揃うことが難しいふたり。

    彼女が可愛い、あまり障害者っぽくないひとみさんじゃなく。
    いかにも大変そうな人だったら?

    彼がもし。もっとリアリストで、
    しんどくないミサコさんを選んでいたら?

    あんなにあっさり恋は継続するかなあ??
    どうしてもハッピーエンドが唐突で

    「ええ??」

    と思ってしまう私はクソ意地の悪い女です(苦笑

    本当は、よかったねって言えればw
    てか普通は言いますねえw

    参考にならない感想でごめんなさい。

  • 2015/2/23

    913.6||アリ (3階日本の小説類)

    主人公は、ネット上で共通の趣味での話が盛り上がり、どうしても相手と会って話したくなる。
    でも、かたくなに会うのを拒み続けた理由は?
    障害を持っていること、障害者と付き合うこと、お互いを理解すること、”目に見えない障害者”の心など、考えされられる小説です。

  • 全ての人がひとみに投げる言葉、会社での仕打ち、私はこの本は無理。伸の言葉(障害を知る前も、知ってからも)も理解できない。公衆の場でひとみの障害を話すシーンも不快感が。読みながら「は?それ普通言わんよね?」と独り言。めんどくさい、だの自分ばっかりが苦しいと思うなだの・・・それ、言わないよねぇ・・・。小説なんだなって思う。あと、メールやSNSでの関西弁の使い過ぎはいい感じ受けないんだなって思った。私も関西だからつい出てしまう時があるけど、程ほどにしておこう。

  • 理想的な女の子って訳じゃないのが、いいね。

    頑固で、ワガママなくらいなのが、テーマとも合ってるんじゃないかな?

    うーん、遂に図書館シリーズに手を出すべきか…

  • いい話でした。
    オンラインとオフライン、絶対に起こりそうな問題。
    相手のことを自分の世界で作り上げてしまってるからなんですよね、相手は、知りあう前からその人そのものだったのに。

  • 本を読むことが好きで、
    このようにレビューを書くことを趣味としている私は
    『フェアリーゲーム』という一冊の本の感想が
    伸とひとみを引き合わせたという、この物語の始まりに
    一瞬で心を引き付けられました。
     
    メールのやり取りで、どんどん惹かれあっていく二人の気持ちが
    手に取るようにわかって、まるで自分のことのようにニヤニヤ…
     
    初めて二人が会った日。
    私も伸と同じように、ひとみの言動に対し「???」ばかりでしたが
    聴覚障害があると分かった時は本当にびっくりし
    伸の自分の失態への後悔が、痛いぐらいに伝わってきました。
     
    ひとみの「気を使ってほしいくせに同情されたくない」という気持ち。
    意地っ張りで、それでいて色んなことを諦めていて・・・
    切ないぐらい気持ちが分かります。
     
    『痛みにも悩みにも貴賤はない。
    周りにどれだけ陳腐に見えようと、それに苦しむ本人には
    それが世界で一番重大な悩みだ。
    救急車で病院に担ぎ込まれるような病人が近くにいても
    自分が指を切ったことが一番痛くてつらい。
    それが人間だ』(ひとみ)
     
    相手の悲しみを理解しようとしても
    絶対に100%わかることなんてできない。
    その人にしか、その人の痛みや悲しみは理解できない。
     
    けれど、だから「理解できないから仕方がない」と
    自ら壁を閉ざしたり、諦めるのではなく
    わからないかもしれないけれど
    少しでも理解しようと、相手の心に寄り添うことが
    大切なのだと思います。

    色んなことを諦めていたひとみだったけれど
    そんな自分を変えたいと、補聴器を隠さず、髪を切り、洋服を買い
    少しずつでも、行動に移したひとみの姿は
    最高に素敵な女性でした。

  • 障害があるとかないとか関係なく、可愛くないねえ、彼女。でもだいたい障害があるひとは性格が良く、弱者である、という描かれ方ではないところが、とてもよかった。これはラブストーリーである。という作者の言葉。その通り。

  • 聴力に障害が無ければ、情けなんていらないのにね。文だけなら、分からなかったのに。知らなかったのに。
    補聴器は、標ですか?小さいものが出ている現状より、補聴器の存在がどういうものか分かります。
    「考える」ことを課題にしてくれるレインツリーの国。毬江ちゃんは、どんな想いで手に取ったのでしょう。

  • 【聴覚障害】というバリケードをばりばりに張ったお城の中のお姫サマを王子サマが救い出す印象を持ちました。すごい根気です。普通ならもう嫌気差しちゃうだろうな~と思うけど、呆れるほどめげなくて。最後に不確定ながら幸せの予兆はあって。(でも絶対幸せになりそうな)小説だもの。そんなにリアルを突きつけなくても、とほっとする一冊でした。

  • 有川さんという作家を知らずにジャケ借りした1冊でしたが、とってもよかったです。

    健聴者と聴覚障害者という2人の恋愛小説だけど、そういう条件一切ナシにしても、恋愛の難しさとか人との関わりとかが率直でリアルに書かれているので面白い。
    いろいろ考えさせてもらえる恋愛小説でした。

    伸が2通目のメールを1日「寝かせて」送信するあたり、そういう計算しちゃうとこが妙に共感できたのも、一気に読み進められちゃった要因かも。

  • 図書館戦争を読んだのはお勤めしてた頃やから、三年前やっけ??
    その中に同タイトルの本が出てくるけど、完全に忘れてました。

    思い入れのある本のレビューをきっかけに、メールでやり取り→実際に会ってデート…って展開。

    目次の「…重量オーバーだったんですね」から、会ってみたら関取系?と早合点したけど、まるで勘違いでした。

    所々、読んでて恥ずかしくなるくらい、くさい表現も出てくるけど、それがまた効果を生んでるのかも。

    自分を健聴者と意識したことはなかったけど、考えさせられた。

  • 有川さんの作品を初めて読んだ。

    巻末にある参考文献を見てしまい、あぁ聴覚障害者の話なのね。と先にわかってしまったのはイタかったが、一気に読んだ。

    関西弁の情熱家(ひとみに対しては)の伸と、聴覚障害者のひとみが、お互い特別な本を通じてネット上で知り合うお話。

    聴覚障害者じゃなくても、ひとみみたいに自信が持てずに「私なんて…」って思って卑屈になってる子はいると思う。
    外見も内面もキレイになって、ちょっとでもシャキッとできるのは、やっぱり恋の力なんだろなあ。
    伸はいい男っぽいけど、確かに若干めんどくさそう。笑

  • 「聾唖」と「聾」って違うんだ~なんて思いました。聴覚障害者の女の子が恋をして、悩みながら悩みながらその恋を続けていきたいと思うようになる・・・。また、その恋人を一生懸命分かろうとする社会人の男の子。頑張れって!応援したくなりました。
    ずっと好きな本、ずっと気になる本ってあるんですよね。皆に広く読んでもらいたいと思う一冊でした。

  • 人気の作者、表紙とタイトル買いしたんだけど、読んでる最中のムカムカ、イライラはハンパなかった。

    女流作家の書く女性でこんなに相容れないキャラはなく、さらに相手役の関西弁にもイラッとなった。
    おれは全部わかってるみたいな物言い(わりかし正しいんだが)が高圧的に読めて腹立った(笑)

    薄い本だから一気に読み、友達に貸したら目の前で読まれ「これはないっす」と返された。
    去年の買わなきゃよかったNo.1でした。

    有川作品を結構読んでる人からは「最初がレインツリーだときつい」って言われた。まさに…

  • ストーリー ★★★★★
    ときめき度 ★★★★★
    社会問題度 ★★★☆☆

    主人公は、昔愛読していた小説の書評を発見する。
    その書評に感銘を受けた主人公は、管理人にメールを出してみるが…
    愛読書を通して始まる恋愛物語。
    ただ、二人の距離を縮めるのが難しい一つの問題があった。

    メインの登場人物は、主人公と彼女だけなので、読みやすかったです。
    主人公がとてもできた人間で(ときどきイライラはしていますが)、こんな人が本当にいたら、引く手数多だろうな…と思いました。
    難しい問題を扱ってはいても、ドキドキのツボを抑えた恋愛小説です。

  • 初*有川作品
    まっすぐな伸にキュンとした。

  • サラッと読めました。恋愛小説好きでいろんなの読むけど、この作品は特に好きです。
    最初図書館で借りて読んでいっきにハマって、どうしても手元に置いておきたくなって、本屋まで買いに走りました(笑)
    大人になっていくにつれて他人の良い所ばかり見て嫌なところは見てみぬふりをすることが多くなっている今の私ですが、この作品を読んでハッとしました。
    仲直りするためにケンカを。
    この言葉、大好きです。
    10代の頃はしょっちゅうケンカしてたけど、最近はめっきりしなくなったなぁ。ケンカするから知れることもあるよね。誰かとケンカしたくなりました。
    そして話のテンポの良さが好き!
    そういえば有川さんの作品で1番最初に読み始めたのってこの作品だったかも。
    後々に何も知らずに図書館戦争シリーズ読んで、この作品のことがでてきて感動したのを覚えてます(*´▽`*)

    この作品を読んで、言葉を大事にしようと思いました。

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きっかけは「忘れられない本」そこから始まったメールの交換。あなたを想う。心が揺れる。でも、会うことはできません。ごめんなさい。かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があった-。青春恋愛小説に、新スタンダード。

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