- Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103018742
感想・レビュー・書評
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オリジナルもパラレルも、両方とも好きだな。
真也の“力”がバリバリ前面に出てないところが逆に良かったかな。
もちろん話の要の部分は、ソレなしでは成立しないんだけど。
レビューとは関係ない(本来は引用か)けど、本作中にて語られる、
“作家は感情の量が普通の人より圧倒的に多い”ならびに、
“作家の脳内にしか存在しない登場人物にそれぞれ感情を付与し、
自在に物語世界を動き回らせ、読者を翻弄する”とか、
“感情の量が人並みだったら人格が違う何人もの登場人物を書ききることはできない”
という部分、ものすごく良く例えて捉えているなーと思う。
そういう意味でも作家ってすごい。
有川女史ってすごい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久々の有川さん。
けっとうぐっときました。
でも、個人的には、パラレルがついているのが微妙でした。
一個目の話で心が動かされ涙でた分、次の話で同じ名前の登場人物の違うストーリーに違和感が…
でも、どちらもいい話なんだけど、その違和感のせいで二個目の話になかなか感情移入できない…という。
同じ設定で時間軸が違うだけの方がよかったよー。
でもでも、それをおいておいてもやっぱり面白かったです。
やっぱり上記の理由から、最初の話の方が好きだけどね。
(二番目の話を先に読んでいたらどうなったのだろう?)
カオルの「どうせあたしは一生懸命やるしかないのよ、それしか能がないんだから」が刺さりました。その気持ちわかるよ。
でも、私は真也の気持ちもわかるなあ。
要領良く振る舞いながら、誰とでもそれなりに付き合っている中で、いろんな人と深く関われるカオルがうらやましいって、そういう風に私も思ったことがあるので。
榊の切ない気持ちも、白石の気持ちも、その人を愛した輝子の気持ちも、なんだか全部切なかったです。
白石の最後の言葉、「俺を哀れむな」を「愛しているよ、だからもう俺のことは気にせずに幸せになってくれ」という意味だと言ってくれた真也に涙。 -
わかりやすい物語を書く人だからこそ、多分賛否両論ある。この話も、お涙ちょうだい丸出し、と言えばそうかもしれない。それでも私はこの人の紡ぎ出す世界に引き込まれるし、登場人物達に感情移入しちゃうし、ハッピーエンドであることにホッとする。
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有川浩さんの作品は初めて読むが、口コミの評価も高かったしドラマ・映画化されている作品も多かったので期待していたが、期待以上だった。
とても読みやすい。
同じあらすじから二つのストーリーが生まれるのは面白いと思った。
どちらの真也もかっこいい。
舞台の方も観てみたい。 -
たった七行のあらすじから、全く異なる物語が二つ。
登場人物は同じ。
だけどどちらの話もハートフル。
この人に家族の話を書かせたらダメだよね。泣ける。
読後はきっと優しい人間になれてる気がします。 -
特に面白いわけでもなく、大した感想の出ない話だった。
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同じ7行のあらすじから出来た、ふたつの物語。
ぼくはどちらも楽しめました。 -
久しぶりに有川さんを読んだ。
やっぱりあたたかいなぁ。
読んだあと、すごくやさしい気持ちになれた。
この感じがすごく好き。
反発してひどいこともいうけど、みんな諦めずに向かい合う。
私はそう素直になれないから、なおさらそう思うのかな・・・
同じ作家さんが一冊の本でパラレルを描くっても、すっごく面白かった! -
一話目も二話目も同じく人間としてダメな男に振り回されるストーリー展。一話目はよくある天才肌の苛烈な親父の生き方がどうも胡散臭い。二話目の駄目駄目親父の方が人間臭くて好きだなあ。
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皆さんのレビューを参考に、2つの話の間に違う本を1冊はさみ、頭をリフレッシュしてから読みました。
確かに続けて読むと、私は間違いなく混乱していたと思います。
2つの話は登場人物は同じだけど、全く違うストーリーです。
私は、パラレルの方が分かりやすくて好きかな。