建築家安藤忠雄

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103090519

感想・レビュー・書評

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  • 本の裏を見てびっくり。第20刷。さすが人気なのね。
    そしてこちらに登録しようと思ってびっくり。755人が登録! 前の今里さんの本と比べても、時の人(ちょっとブームの時期とはずれてますが)感が半端ないですね。
    なお、先の今里さんの話と更に比べるなら、どちらかというと前者が建築寄りだったのに対し、こちらの本は、精神論に近かったなぁ。建築かくあるべし、的な。→そういう意味で、前者はカテゴリ 知識本 とし、こちらはノンフィクション としてみました。はは。

    読んでいて思ったのは、やっぱり、ちょっとしたエキセントリック感、かな(笑)。
    もともと興味はあってちらほら気にしてはいた人なんだけど、きちんとこういう精神論とか、思いとか、聞いたこと・読んだことはなかったから、初めてよく分かった、っていう感じでしょうか。施主の気持ち以上の熱い気持ちで自分の中の追い求めて作る建築、ってのが多いなぁと。
    全てが好きかって問われるとそうでもないんだけれど、でも、ときどき、あぁこれは、って思うものがやっぱりある人。それは、思考の柔軟性のおかげでもあると思うけど、なんていうか、理想が先にあって、その精神を実現させるためにどうするかを考えるから、できるんだろうな、と。思いました。

    水の教会は純粋に美しいと思ったし、栃木の採石場を掘った後どうするか?ではなくて、掘る時点から先のことを考えて将来使えるように掘ろうよ、っていう考え方はなるほどなぁって思った(そのとき建築物を建てること、だけではなくて、システム・社会全体の在り方を考えなければ出てこない発想)し、光の教会に関しては、イギリスの村レベルの、昔からある小さな小さな教会の在り方を見て知っている私からしたら、なんかそれがすごく懐かしかったと言うか、すごく同じ神聖さを感じる場所になってました。面白いですね。
    ちなみに、東急渋谷の地下設計もこの人だった、って、初めて知った(笑)。

  • 安藤忠雄さんとは一度だけお会いしたことがある。
    有名人というか、偉大と言われている方々にお目にかかる機会が多く幸せな環境にいる私であるが、もう一度この人と絶対に会いたいという人はなかなかいない。
    しかし、安藤忠雄さんとは再びお会いしたいと考えている。

    彼の価値観は非常に私と似ている。これほど似た価値観を持つ人も、そういないだろうと思う。

    彼は、彼の人生を本気で生き抜いてきた。
    建築家として素晴らしいことも多々あるのであろうが、私は彼という人間を尊敬してやまない。
    この本からも、彼の熱い人柄がよく伺える。

    建築を中心に述べた本ではあるが、彼の建築に対する考え方以外にも、人と接する、社会と接する、時間と接する考え方がよく伺える。
    私はこの本から、人生(仕事といってもよい)には次の3つが必要なのだと感じた。

    ・自分の熱い想いを持ち続け諦めないこと

    ・対話の大切さ

    ・社会に対する責任



    以上の内容を書いた本はたくさんあるであろうが、安藤忠雄さんが言うのだから価値がある。


    私は心の底から彼を尊敬する。
    今は師匠的存在ではあるが、必ず彼を超えたいと思っている。



    建築に携わる方にはもちろんであるが、本気で生きたい、本気で社会に尽くしたい、本気で働きたい、本気で何かを考えたいと感じている全ての人に勧めたい本である。

  • 111202なぜか

  • 安藤さんの生い立ちやら設計した建物の背景や経緯がよく分かる本。とても読みやすかったです。

  • 「お金は蓄えるものではない。
    自分の身体にきちんと生かして
    使ってこそ価値のあるものだ」

    「何を人生の幸福と考えるか、考えは人それぞれでいいだろう
    私は人間にとって本当の幸せは、光の下にいることではないと思う
    その光を遠く見据えて、それに向かって懸命に走っている
    無我夢中の時間の中にこそ
    人生の充実があると思う」

  • 2009年11月29日読了。『連戦連敗』もよかったけれど、こちらもすごい。
    仕事に取り組む真摯な姿勢、自分に正直な姿、建築家としてのプロ意識、全てが素晴らしい。
    安藤忠雄を成功に導いたもの、それはガッツであり、やる気なんだろうと思う。それがこの本を読めばよく分かる。
    安藤忠雄の強さがわたしも欲しい。

  • 2008/12/22
    建築家 安藤忠雄 安藤忠雄

    人生に“光”を求めるのなら、まず目の前の苦しい現実という“影”をしっかりと見据え、それを乗り越えるべく、勇気をもって進んでいくことだ。情報化が進み、高度に管理された現代社会状況の中で、人々は、「絶えず光の当たる場所にいなければならない」という強迫観念にとらわれているように見える。


     私は、人間にとって本当の幸せは、光の下にいることではないと思う。その光を遠く見据えて、それに向かって懸命にはしっている、無我夢中の時間の中にこそ、人生の充実があると思う。

  • 2009/03/13 購入
    2009/03/18 読了 ★★★
    2015/11/21 読了

  • これから読みます。

    蔵書

著者プロフィール

建築家。1941年生まれ。独学で建築を学ぶ。1969年安藤忠雄建築研究所設立。1997年東京大学教授。2003年同名誉教授。2005年同特別栄誉教授。2010年文化勲章を受章。日本建築学会賞、アルヴァ・アアルト賞、日本芸術院賞、プリツカー賞、高松宮殿下記念世界文化賞、アメリカ建築家協会(AIA)ゴールドメダル、国際建築家連合(UIA)ゴールドメダル、イサム・ノグチ賞など受賞多数。

「2022年 『安藤忠雄の建築5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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