余部鉄橋物語

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103135067

作品紹介・あらすじ

さよなら、旧橋。時代を越え、日本海の風雪に耐え、天空に架かる鉄橋は生き抜いてきた…。2010年夏、新橋開通とともに、長き使命を終える旧橋と直下に暮らす人々の100年を描くノンフィクションノベル。

感想・レビュー・書評

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  • 橋の話が一冊の本になるんだから、やはり余部鉄橋はすごいですね。旧橋を渡ってみたかった。口絵にカラー写真があり、記録として残せます。

  • 普段,この類の本は読まないのだが,ひょんなことから友人のことが書かれていると知り,買ってみた.この友人については4ページほどの一つの項が充てられているのがが,こんなことに関わっていたとはついぞ知らなかった.
    さて,本自体の内容は,旧余部橋(いわゆる余部鉄橋)の建設の過程から,新余部橋が完成する直前までを,時系列的に追っており,読み物として大変面白い.当時の架橋に関わる人々や,メンテに一生を捧げた人など,プロジェクトX好きにお勧め.

  • 余部鉄橋とは約100年前に構築された山陰本線にかかる高さ約40mの美しい鉄橋である。昭和61年暮れに強風のため通過中の客車(たまたま車掌以外無人)7両が転落するという大事故が発生した。
    本書は余部鉄橋という日本でもっとも美しい鉄橋、過疎地である周辺地区住民の橋との関わりと転落事故を軸にして鉄橋架け替えまでの関係者のインタビューなどを元に構成されている。(掛け替え後の橋は塩害対策のためコンクリート橋となりかっての面影は少ない)
    著者のこの橋にたいする愛着は否定しないが、旧橋の建設過程にもっと多くのページを割くべきであったという憾みなきにしもあらず。

  • 昨年に架け替えの終わった余部鉄橋について、そもそも鉄橋が適用された経緯から、維持管理方法、事故について、その後の架替についてまで書かれた本。

    あくまで専門家が書いた本でないので、記述が詳細ではないものの、概要としては分かりやすいのではと鉄道技術者の端くれとしては思う。

    単純に有名な鉄橋を保存すべき一辺倒になっているわけではないことに注意が必要である。

  • 明治時代末期、山陰本線全通のために当時の技術を集めて作られた余部鉄橋。以来今年の夏まで長年にわたって役割を果たし続けてきたが、ついにコンクリート橋にバトンタッチ。この鉄橋にかかわり続けてきた人々の証言を基にしたドキュメント。昭和61年の落下事故は今でも覚えています。海から吹く風と共存しながら、これからも山陰本線は走り続けていくのでしょう。

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著者プロフィール

京都市生まれ。都新聞記者を経て捜索活動に入る。『むろまち』でデビュー、『全国みちの駅』など、代表作『インクライン物語』は第1回土木学会文学賞を受賞。風土工学デザイン研究所理事長、国土交通省審議会員などを歴任。

「2004年 『野洲川物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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